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質屋のスタッフブログ

「昨今の社会事情」という言葉に感じる事

鴫原質店の弟さんです。

少し前の事ですが、社長さんがハガキを見ながら「年賀状をやめる連絡が多いな~」と独り言で呟いていました。「え? そうなの?」と反応した私はそのハガキに興味を示します。それがこれです。年賀状廃止のお知らせ内容を見てみると、「昨今の社会事情等も鑑みて年賀状の挨拶を来年から控える」と書いてます。うちのような小さな会社でも複数の会社からこのようなハガキが届いたようです。

不思議に思い「年賀状 取りやめのお知らせ 企業」「年賀状廃止のお知らせ 企業」とグーグル先生で検索してみると、企業規模に関わらず多くの会社が同じ事を発表しているのを初めて知りました。便乗してなのか「暑中見舞いもやめます」と書いてあるところもあります。昨今の社会事情とは何だろう?。「経済的な理由(経費削減)」「ペーパーレスの推進」「紙の削減によるCO2削減」「無駄な作業を省く」など色々と勘繰るも理由は分かりません。グーグル先生で社会事情について検索しても、どうも真実を見る事ができないな。理由はどうあれ、多くの会社の広報でこのような宣言が目立つ事から、もしかしたら今後「年賀状を出さない事」が社会常識となっていく可能性さえ感じています。いまいち理解できない「昨今の社会事情」について、分かる方がいましたらどうぞ私に教えて下さい。

どうでもいい話ですが、私の場合、身内の不幸で過去3年(既に4年というのか?)年賀状に触れていません。喪中ハガキは何度か使用しましたが、そのような状況を経て、自分宛の年賀状はとても少なくなりました。仲のいい人程メールでやり取りする今時の事情もありますからね(←あけおめメールは時間をずらして送りましょう!)。随分前の話で、年賀状も1枚づつ手書きでメッセージを書いていた頃は、年賀状を見る事が正月の楽しみだった頃もあります。でも最近ではプリントアウトされたものに「元気?」など、少しだけメッセージを添えるようなもので、年賀状に対する気持ちみたいな感情は少なくなりつつあります。もっと言えば、手書きで何かが書いてあればいい方で、それが現代における年賀状の一つの形になってしまったのかも(←あくまでも私の場合です!)。そのように考える私のような人間の感覚だと、年賀状本来の意味を見出せずに「必要ない物の一つ」してとらえているのかもしれないかな。もちろん年賀状を楽しみにしている方も大勢いて、人付き合いのツールとして重宝している方が絶対に沢山いるので、この件については、個人的な年賀状対する接し方である旨はご理解下さい。

年賀状の話から始まりましたが、最近減ったと感じているものにカレンダーがあります。年末のカレンダー随分前は、年末になると子供達全員が両手持ちのチャンバラを何度も繰り返しできるほどのカレンダーを頂いてました。カレンダーなどそんなに使う訳もなく、裏側をメモ用紙として使用したりもしますが、多くのものが廃棄されるという記憶があります。「無駄かどうか」など分かりませんが、「必要かどうか」を考えると別にいらなかったりする事が多くあり、年賀状やカレンダーの件については、今後は見直されてくるかもしれない社会的慣例なのかもしれないなと感じています。実際に昔と比べると減ってきている事実がありますしね。それでもテレビ局さんがくれる子供に大人気のノベルティ付きカレンダーは毎年欲しいも。そしてしつこく追記しますが、年賀状やカレンダーは「必要かどうかは分からない」けど「不要なものではない」という事だけは強調しておきます。会社名が入っているカレンダーには多くの方々の様々な思いがある事も忘れてはいけません。

話がコロコロ変わりますが、この時期多くのお取引業者様から色々な贈り物(お歳暮)が届きます。お歳暮これに関しては、10年前位の思い出なのですが、同業者で宮城質屋組合の市場に出入りしていた業者様が、「今年からお歳暮をやめたいと思います」と言いました。それを聞いた母が「〇〇さん偉いね~!」と言っていた事を覚えています。社会的な慣例や常識だから仕方なくやっているという事象が結構多かったりしますが、このお歳暮はどうなのだろう?。それこそ、江戸時代から続くらしいこの行事は、1年間の感謝を伝える目的で品物を送るという儀式のようですが、お歳暮の到着時期などを見ていると、貰ったから返すというところも多いのかもしれません。慣例で続けている事を自ら先頭に立って「やめる!」と言い切った部分に母なりの「尊敬」や「偉さ」を感じてたのだと私は思います。常識とされている事を先頭に立って「やめます!」という事は勇気のいる事なので。

ちなみに当社では、頂いた品物を(社長の計らいで!)皆で均等に分けるので楽しみでもあります。貰ったお歳暮
分けたものを袋に入れておくとサクサクと紙袋がタプタプになりますが、溜まったら持って帰ろうと考えていると賞味期限が過ぎてしまうものもあるので少し注意が必要かな。会社の経費でお歳暮を贈り、そして頂いたものは社員に配られる・・・。会社的にはプラスなのかマイナスなのか?。そうは言っても社長や会社同士の繋がりなど、経費の面では推し量れないものがある事もまた事実なのでしょう。小さな会社なのでこの時期のお歳暮の量を消費するのは結構大変ですが、お歳暮を社員が貰える会社って職場環境がいい証拠だと思ってます(笑)。

何度もしつこい位に繰り返し書きますが、「無駄かどうか」なんて人の感覚に依存する事でもあるので、正直言って正解は分かりません。ただ「本当に必要かどうか」を考えると別にいらなかったりする事が多くあります。今回は、そういういくつかの慣例が今後は見直されてくるかもしれない「社会的な初動」を個人的に感じた出来事を取り上げてみました。ま~~無駄と決めつけないで余裕があれば続けた方がいいと、私個人としては思ってます。だってお歳暮楽しみだしね(←お歳暮だけか?!)。それに意味があって続けてきた慣例であることは間違いないので、別の形に変化しているだけなのかもしれないな~などと考えております。全て個人的感想である事をご理解下さい。

本日は以上でございます。



2006年頃のロレックスの保証書について

鴫原質店の弟さんです。

先日のブログで、ロレックスの付属品である保証書がリセールバリューに影響する旨を書かせて頂きました。年々中古を扱う業者も、そしてまた中古品を購入する人も増え、中古市場が成長するにつれて価値観が変化したのだと思っています。昔の保証書を紹介しながら保証書に関する昔の記憶など書いていきたいと思います。

前回のブログを書き終わった後、店頭で販売しているロレックスの保証書を引っ張り出してきました。ロレックスエクスプローラーの保証書これは「ロレックス114270 エクスプローラー」の保証書で、2006年頃に海外のどこかの国で発行されていた保証書です。お品物はまだ在庫として店頭に飾ってあるので、ご興味ある方はぜひよろしくお願い致します。

エクスプローラーって何だろうと思う方もいると思うので商品画像を掲載します。ロレックスエクスプローラーの画像ま~こんな姿の時計ですとしか言いようがない(汗)。この時計の思い出話としては、1997年のドラマ「ラブ ジェネレーション」でキムタクがつけていた事で瞬間的に中古相場が急騰した過去があること。中古のロレックスを見ている人が少なかった時代に、需要が一気に膨れ上がった為、定価以上で中古品が売買されました。その時のエクスプローラーの型番は14270という5桁で、こちらの時計はそこからマイナーチェンジされた114270という6桁の型番なので正確には異なりますが、ロレックスに興味のない方にとってはどうでもいい違いにしか思えない些細な違いがあります。

保証書の話に戻りますが、この時計の保証書は1枚の紙を折りたたんでいるだけです。保証書の全体像この頃(2006年頃)の保証書は販売された国によっても書式が異なり、確か2007年頃より世界で統一されたカードタイプに移行されていったように覚えてます(違ったらすみません)。因みに製造番号の頭文字の「Z」という事から2006年頃に本体が製造されたものと分かりますが、今と違ってロレックスが飛ぶように売れた時代ではなく、2006年頃に製造されたロレックスが2007年に販売されればカードタイプの保証書がついている場合もあります。余談ですが、2005年頃に本体が製造されたデイトジャストが2016年頃に正規代理店で新品として販売され、カードタイプの保証書が付属していた事をブログで書いた覚えがあります(年数は違うかも)。

この頃の保証書には最新のギャランティーカードでは見なかった国番号が明記されています。保証書に記載されている国番号114270の上の「888」がそれにあたり、香港で発行された保証書という意味。香港は高級中古時計の貿易の中心地として活躍しており、その頃も国内から香港にロレックスを輸出している業者さんが沢山いました。今ほどその仕組みはオープンになっていませんが、国内で仕入れたものを輸出していたようです。もちろんその後の円高の状況では逆に、多くの品物を海外から輸入してたのかな。そういう貿易の拠点は香港以外にもあり、当社の社長も以前、東南アジア(←場所は秘密)に仕事という名の【海外旅行】に行ってきた事があります・・・。そういう事に気が付く賢い行動力のある方々は、多くの財を手にしたのではないでしょうか。

そしてこれは私の思い出ですが、香港の保証書は普通に雑です(笑)。何も書かれていない保証書書ける欄があるのに未記入なのが画像でも分かりますね。書いてある事も多いですが、ボールペンで雑に書かれている物なども多く見てきました。香港経由で未使用のロレックスを仕入れ(並行輸入)、日本でボールペンで記入するなどもあり、ロレックスの保証書に今のような厳格なルールは無かったように思います。平行輸入品で南アフリカの保証書を何度かみましたが、何一つ手を付けてないものばかりだったような。そういう国なんだろうか・・・?。そういう意味では2000年前後の時代、日本の正規代理店はロレックスの保証書に購入者の住所や名前までしっかりと印刷してましたが、かなりマメな事をしていた少数民族なのかもしれないと感じています(←事実不明)。

ロレックスの保証書について続けてで書きましたが、感じてるのは保証書の意味合いが変わってきた事かな。昔(2005年頃)の中古ロレックス相場は保証書があってもなくても同じ値段で取引されてました。そもそも保証期間の切れた保証書に意味なんてないですしね。ただその頃と比べてロレックスを購入する目的に変化があり、使う為に買う道具としての購入意識割合は低下し、どちらかというと投機的、又は、コレクション的意識が高まったような気がしてます。そんな背景によりロレックスの保証書は、時計の機能や動作を保証するものでなく、真贋保証を補佐する為の一つであり、「売る時に高く売れるから保管する」的な感覚が多くの人の意識にあるように感じます(←個人の感覚です)。

ロレックスの保証書の話からリセールバリューの話も絡んでしまい相変わらず話がまとまらない私ですが、最後にもう一つ全く関係のない話を。中央銀行の金融緩和によってばら撒かれた紙幣は様々な品物の価格を押し上げました。この約2年間で投資信託も株価も高級時計も古いスポーツカーも金も銀も、そして任天堂スイッチやプレーステーション、最近では牛肉や玉ねぎや小麦やウィスキーや日本酒まで、数をあげればキリがないほど様々なものが値上がりしてます。ロレックスもその一つだと思いますが、今後行われていくだろう金融引締のタイミングで、商品相場がどのように動くのか?。2008年のサブプライムローンショックの時にもロレックス相場が暴落した事がありますが、その時は相場に一喜一憂するだけの感覚しかなく、ロジック的な事を全く理解しておりませんでしたが、今後の仕事に活かす為にも、今の現状を注意深く観察していこうと思っております。とはいえ可能であればですが、商品相場は維持してもらいたいものです。抱えてる在庫価値が減ったら会社が大変なことになるので・・・。

本日は以上でございます。



ROLEXの新型ギャランティーカードについて

鴫原質店の弟さんです。

今月の質流品の中にこのような品物がありました。ロレックスのエアキングの写真ROLEXの「116900 Air King(エアキング)」様です。2016年に登場した新型モデルで、帯磁性能に優れているとか。通販用に出品する準備は全て終わりまして、ついでにブログ用に写真を撮ったので今回はその事に関して書いていこうと思います。

お話の主役は題名の通りROLEXの新型保証書に関して。ロレックスの新型保証書既にインターネット上に多く開示されている情報なので特段珍しいお話ではありません。都会のお店では既に新型保証書を付属したロレックスを沢山扱っていると思いますが、地方の小さな店舗の当店では新型保証書が付属するロレックスを在庫に持つのは初めての事。やっと取り上げる事ができて少し嬉しい!です。質在庫として既に何度かこの保証書を見てきましたが、昨年の夏頃よりこの新型が導入されたようです。見てる個体数が少ないので何月から変更になったなどの確実な事は分かりませんが、今後も注意深く見ていこうと思います。

裏面のデザインはこんな感じ。ロレックスの新型保証書の裏面購入した日付がビシッと綺麗に印字されてるのが特徴ですかね。でもインターネットで中古で売られている他の商品のギャランティーカードを見ると、手書きのような筆跡で書かれているものもありました。販売店舗のスタンスなのか、はたまた日本と海外の違いなのだろうか?。今現在で良く分かりませんが、お客様が「仙台の正規代理店で購入した」と言っていた保証書に関しては、全てがこのような機械的な印字でした。これに関しても継続して観察していこうと思います。

購入日が印字されている白い部分は裏側が透けています!。裏面の印字部分の拡大画像端っこを観察すると少し特徴のある構造のようです。「感熱紙のように熱に反応するのだろうか?」とか、「消しゴムで消えるかな?」とか「濡れるとどうなるんだろう?」など色々とやってみたい事がありますが、ボロボロの保証書が手に入った時まで我慢しよう・・・・。私は意味もなくこういう部分の構造に興味を示す人間でございます。

この新型保証書様の文字の印字方法はこのようなものでした。印字の特徴通常の文字はガラスコーティングのような表面の内部に印字されているイメージですが、モデル番号とシリアル番号は盛り上がっています。拡大鏡でわざわざ撮影してますが手で撫でると直ぐに分かります。写真の「3」の右側を見ると分かりますが、盛り上がった上にコーティングがされているような感じなのかな。硬い何かでガツンと刺してみたりすれば、この文字が取れる可能性はありますが、爪程度では傷つかない造りになっています。

カードの端っこは一周が金色に特盛で塗られていました。ギャランティーカードの側面「削ってみたい・・・・」とか「机の角にぶつけたい」という衝動にかられますが我慢です!。何せ100万円もする時計の大事な保証書様です。時計の付属品という枠を超えたような作り込みに感心しますが、私はこの塗ってある部分の強度が知りたい(我慢我慢)。色々な保証書を今後も観察していこうと思います。

このギャランティーカード様は、型番の上の空白部分にブラックライトで反応する箇所がありました。ブラックライトに反応するギャランティーカードルーペで見ると、ものすごく細かい文字でROLEXと連想できる文字(模様)が確認できます。ROLEXのどの文字でもいいのですが、例えば一番認識しやすいXを観察すると、「黒X2個」「白X」「黒X」「白X」と文字の並びに法則性が見られ、右45度方向に文字が羅列してあります。「R」も「O」も「E」でも同じような特徴がみられ「L」に関しては「白黒の四角」のように見えて認識しにくいかな。

そしてこのブラックライトで反応する部分にはICチップが埋め込まれていました。チップが埋め込まれている場所最近使う事が多いアプリ「NFC Tools」を近づけると何かを読み込みます。(NFC TOOLSの説明は省かせて頂きますのでご了承下さい。)

読み込んだ内容の一部を見るとこのような画像がでます。チップから読み取れたURLのリンクリンクの2カ所とも日本ロレックスの公式ページにアクセスします。日本で購入された商品の場合、日本ROLEXのページ(こちら)に誘導されるのは分かりますが、もしこれが海外購入品だった場合、その国のROLEXサイトにアクセスするのかな?。中国からの並行輸入品で中国のROLEXサイトにで繋がったら、時計本体の真贋がどうであれ、多少にかかわらずビビりそうな予感がします。これに関しても注意深く観察していくことにしよう!。

解析ページの最後にはこちらのQRコードが掲載されていました。チップから読み取れたQRコードこれも読み込むと日本ROLEXの公式サイトに飛びます。QRコードをテキストで読み込むと、一つ前の写真と同様の文字データを確認する事ができますが、これが解明されることがあるのかないのか(←企業秘密でしょうし)。このような造り込み見ていくと、この新型保証書に関しては時計の付属品の域を少し超えた存在のようにさえ思えます。個人的な感想ですが、ここ10数年で劇的に躍進したブランドイメージに相応しいものですね!。

今回はROLEXの新型保証書を紹介させて頂きましたが、読み返してみると、ロレックスの「保証書って凄いね~」的な内容になりましたね。中古市場では今でこそ、「保証書の付属しない」スポーツモデルが「付属するもの」に比べて10万円引きなどで販売される相場になっていますが、ROLEXの購入目的の変化に影響された故だと私は思っています。使う目的で購入した時計の付属品で、しかも保証期間が切れていたら、保証書ってそもそも必要ないはずですが、売った場合の付加価値という概念がリユース市場で形成されています。リセールバリューという視点が重視される今、保証書の価値がリセール価格に大きく影響するという事実がありますからね。そういう意味でも保証書はとても大切な世の中になった気がします。これに関連する事ですが、次の更新では最近入荷した別のROLEXの保証書を取り上げてみようと思います。

本日は以上でございます。





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