質屋のスタッフブログ
2024年07月25日
鴫原質店の弟さんです。
7月2日に日本の長期金利上昇中って書いた事について、「質屋と関係なくね?」と社内で話がありまして、読んでみると確かに質屋にどんな影響があるかは書いてなかったので、状況変化も含めて追加的に書いて見ようと思います。
通貨価値下落について考えた事が多かったこの数年、我らが通貨円が違った動きをし始めました。こちらは円インデックスで主要通貨に対する円の価値(?)的な感覚で見れる指標。介入やら要人発言やら株価下落など、要因は色々あるにせよ円の価値は急上昇中。先の事がどうなるかは【誰にも分からない】けれど、先を推測して動き出すのが金融市場の特徴です。通貨は金利だけで決まるものではないけれど、日本の金利が上がることはほぼ確実視されており、日本以外の世界中ではその逆の流れが始まろうとしています。尚、全てのチャートはトレーディングビュー様(こちら)からお借りしてます。
これは7月2日のブログで掲載した日米10年債権金利差のチャートですが、金利差だけで見れば今の為替変動など序の口に見える。【金利のみに連動】するのであれば、1ドル140円中盤位が適正地(?)。ま~為替は、経済規模や貿易収支やその他もろもろの要因で市場参加者が決めていくので、金利差は一つの参考位にしときましょう。国内金利の上昇と海外金利の下落がこれからどんな未来を描くのかじゃ要観察ですね。なかなかの速度で円高が進行してますが、「為替は安定的に推移するのが望ましい」って誰かが言っていたような気がする・・・。
何度も取り上げてきたドル建てゴールドはドルインデックスとの微妙な関係性を保ってます。ドル下落のドル建てゴールド上昇で円高を相殺してくれれば・・・などと書いてましたが、全ては米国の金利下落が先だと考えていたから。日本の金利上昇憶測でドル円は動いたので、円建てゴールドは為替の分でわずかに下落中。日本の金利が上がるなんて「誰も確約してない」ので、金利が想像より上がんなかったら円安暴発もありだよね(汗)。
ドル建てプラチナの値動きはよく分らんが、5年チャートはこんな感じ。プラチナは工業用品に使われるイメージがあるので、景気に影響してるのかね?。インフレ率にも少し連動してる気もするけど・・・。そんな目線で現状の景気を合わせて考えると、国内プラチナ相場は為替変動の影響に加えて景気減速の影響をも受けそうな気がしてしまうな。静観するだけですが・・・2008年の暴落イメージが頭から離れない。
ここ一か月の円建て「プラチナ」と「金」の値動きはこんな感じ。お店の大切な商品でもある「ゴールド」や「プラチナ」で、先の相場を推測するなんて無意味という意見もがあります。そして為替を考える事に関しては、「じゃ~FXでもやれ」で話が終わることも・・・。個人的考えで言えば、「ゴールド」も「プラチナ」も信用売買さえできる金融商品の一つと考えてます。実物資産の需要で値段が決まる訳でもないので、そんな部分(※市場)を観察するのも一つの手段として勉強中(笑)。思考も無しに相場の上下に喜怒哀楽しても意味ないから、何かしらの理由を探してるんでしょうね。国内相場は円高の分だけ、そのままスライドで金属相場は下落してますが、世界の金とプラチナ相場が下落してる訳ではないので、別に騒ぐほどの事でもありません。いつも怖がっているのは、世界相場の暴落と円高によるダブルパンチですから。しつこく繰り返して付け加えますが、円の価値がこの先どうなるかなど、誰にも分かりません。流れやトレンドの中で様々な可能性を考えて、リスク軽減を考えているだけです。もちろんその反面、円が紙くずになる可能性を感じたら、全力で他の物に価値を移すこともできたりします。
金利は為替に影響し、為替は商品相場に影響するという点で、世界で一番巨大な債券市場(←国債の長短金利)の流れを見るのも少しは役立つかな~~と勉強中。それで「日本国債 長期金利上昇」など書きましたが、生きていく上で必要な知識とさえ思ってます。ま~どうあれ、円がようやく動き出した可能性もあるので、日々、為替と相場に注目していきたいところ。先ずは月末の日銀金融政策決定会合の内容を植田先生にご教授頂き、今後の流れを考えていこうかな。円の価値・・・どうなるんだろうね~~~。大きな変更がなければ、また売られたりするのかな(哀)。
本日は以上でございます。
2024年07月17日
鴫原質店の弟さんです。
買取品の中に心トキメク腕時計があったので取り上げます。それは1970年前後に発売れてたオメガのコンステレーション。型番はRef.168.017で、とても精度が高い事を証明するクロノメーター規格合格者です。業界ではCラインと呼ばれるデザインで、時計デザイナーのジェラルド・チャールズ・ジェンタ様がデザインされた事で有名な話。2011年に享年80歳でお亡くなりになられましたが、パテックのノーチラスやAPのロイヤルオーク、オメガだとポラリスなんかもこの方のデザインらしい。
そのような時計のウンチクも悪くないけど、私の思考回路は50年以上前の時計という部分に興味津々です。文字盤のタコプリントやサイクロップレンズなど、構造や出来具合や仕上がりが今時の時計と殆ど変わらないように見え、50年以上前に腕時計の技術は殆ど完成されてた事を実感します。確かこんな事をグランドセイコーの時計を題材にした時にも書いた気がするけどね。今現在50万円位で発売されてる時計より、繊細な部分の造りはずっといい感じがして、オメガというブランドが繁栄し続けてる理由を納得してしまいました。
アンティークの雰囲気を感じさせるプラ風防に味がある!。オメガのブランドマークも今とは異なるので、好きな人にはハマりそうだ。因みにこの子は「前期型」と呼ばれており、「後期型」も存在します。1970年チョイ過ぎから販売されてたその「後期型」は風貌がプラ(アクリル)からガラスに変更。文字盤のロゴ配置が変更され見た目が少し変化し、ムーブメントはCal.1011に変更されました。発売当初から「前期」や「後期」と呼ばれていたとは考えずらく、中古市場が発展しアンティークの知識が積み重ねられるうちに、しっかりと区別する為に誰かが命名したのかな?。よく分からんけど・・・。
金属同士がぶつかる部分のメッキが剥げてる部分がありました。ずいぶん綺麗だな~なんて思ってたけど、スレ傷程度は至る所にあり、とても大切に使用されていたことが想像されます。
背面には天文台のメダリオン。このデザインってグランドセイコーや服部セイコーなどにも見られ、1960年代の最先端のデザインだったのかな。しかしこうして見ると、こじ開け機具を入れる裏蓋の溝も今と同じ構造で、昔の発想や技術が完成形となっていて、変更させる必要も余地もないのかしら?。今の時計機具で全て対応が可能な点が面白いよね。同じものでは値段を高くできないから、試行錯誤の末に時計の高級化とブランディングが始まったのかもしれない・・・(個人の意見です)。
そして普段はみる事のないムーブメントを拝見します。Ref.168.017に搭載されたのはCal.564。リューズを2段引っ張ると日付調整できるタイプで、今の主流とはちょっと違います。全体にメッキ処理がされていて、凄い高級感とこだわりを感じる心臓部でビックリします。50年前の品物とは思えない輝きが素敵だね!。
細かな部分も観察させて頂きます。内部はほんの僅かな傷がある程度で、この50年間の間に人の手に触れる機会が少なかったのかな?。錆や腐食も見られず、歯車もとても綺麗。油切れの症状により僅かな異音とゼンマイの劣化により日差は安定しないけど、自動巻きは時間がズレるものだと分かってさえいれば問題ないもんな・・・。ところで、ムーブメントNo(※564)の上の数字ってシリアルナンバーだよね?。シリアルが24から始まる8桁だから1966年製造ということになり、御年58歳だと判明!。今時の若い子に全く引けを取らない素晴らしい状態です。もしかして動き過ぎない事や余計な事をしないのが健康の秘訣だったりして・・・。人間も激しいスポーツや薬の飲みすぎは短命に繋がるっていうもんね。
裏蓋の裏側はこんな感じ。落書き発見で、1回はメーカーメンテナンスを受けている事が判明しました。ネジ山の傷やローターのスレ傷はその時についたものかしら?。色々詮索して想像するのが楽しかったりします。
この58歳の中年と今時の若い子達を比較すると、防水性能やステンレス耐性や帯磁性や姿勢制御など、発展した部分が多いのは紛れもない事実です。ただその部分って日常的な時計機能として不要な部分も多く、その代償として失った「薄さ」と「軽さ」と「コンパクトさ」と「手軽さ」が、その潮流で製造された腕時計の実用性そのものを減少させた気もしてます(←完全に個人の主観です)。とはいえ、その部分を見直す流れが少しでてきのかなと感じる事もあり、多くのメーカーで36ミリサイズの新作が発表されてる点がその一つ。巨大化一択の流れが少し変わったのかな?(※個人的発想)。そしてもう一つ、そんな潮流を一蹴したオメガのスウォッチコラボモデルには好感が持てました。スウォッチのカジュアルさやカラフルさが、伝統的なスピードマスターデザインを可愛らしくしており、コラボだからできる素晴らしいアイデア商品と思います。「安く」て「軽く」て「薄く」て「手軽」で、こんな感じの「Gショック」のアクアレーサー(←タグホイヤーの時計)コラボとかもでればいいな。3万円位の売値で出てくれたら、いっぱい揃えたい(笑)。腕時計を道具として見るか、アクセサリーや資産として見るかで、商品に対する考え方や思いが二極化してるのが現状のように感じており、このような選択肢が増えるのは、ユーザーにとってはありがたい事のように思えます。スウォッチって結構頑丈だし電池もちいいし殆ど故障しないけど、ぶっ壊れるまでガンガン使ってあげられますよね。しかし、スウォッチコラボのスピードマスター、まじ可愛いな~~(笑)。いい面でもチョイ残念でもある点として、色合いが可愛すぎるのよ!。私のようなオッサンが身につけるのは、相当な勇気が必要かもしれんね。
本日は以上でございます。
2024年07月12日
鴫原質店の弟さんです。
またまた多くの方が興味が無さそうな内容ですが一応金相場に関係する話です。昨日7月11日21:30分にアメリカの消費者物価指数(CPI)の発表があり、ユーチューブライブでお酒を飲みながら鑑賞してました。長い道のりだったけど住居費(shelter)も減速がみられ、転換期がようやく訪れたのか?。発表後のドル円相場をリアルタイムで鑑賞してたけど、面白くて目が離せません。取り合えず落ち着きを見せたところで、「寝なきゃ・・・」という意識が芽生え携帯を手放します。画像は夜と朝の状況で、楽天ISPEEDのスナップ写真です。
夜中にも関わらず神田財務官がお仕事をされてました。相変わらず為替介入したかは「内緒だよ~~」と言ったけど、報道の方も財務官もお疲れ様です。もう退任決定なのでもう少ししたらこの姿は見れなくなるのも少し寂しいですね。どんな理由で円高に振れたかはさておき、金利差がある時点であすの朝から円売りドル買いの【お仕事】は活性化し、また円安に戻っていくんだろうな(←ド素人の空想です)。ま~目的は時間稼ぎでしかなく、介入で儲かってるのって日本政府なんだよね。1ドル100円以下で買ったものを160円で売ってるんだから、もの凄い利益がでてそうだ。
「寝なきゃ・・・」など思うも、スヤスヤと寝れてられない・・・のだよ。チョイ起きてはドル円とドル建てゴールドの関係性を確認します。米10年債利回りも動いてますが、なんか想像通りで少し嬉しかった。特にアメリカ長期債権の見通しは2分化されてるので、どこに落ち着くのか誰も分からず、今後の動きに注視したいですね。ドル離れやブリックス通貨など話題は尽きない世の中ですが、しっかりと米国債にお金は向っていき10年債金利は下がりました。寝ないで仕事してる訳ではなく、完全な個人の趣味の世界です(笑)。
ここからも少し空想ですが、プラチナの国内相場について。ウンともスンとも言わないこの子に関して、何かに連動してる訳でもなさそうなので、円高になったらその分だけ国内相場で影響を受けるのかね?。因みにこれ、7月12日朝に見たドル建てプラチナの5年チャートです。(※こちらからお借りしてます)あ~恐ろしい。
ここからはいよいよ全世界を巻き込んだロシアンルーレットっぽい状況で、当初の多くの方の想定と異なり1年以上後ずれしやっとこ辿り着いた場所なのかも。とある一つの指標であるベバリッジ曲線を見てみると、失業率の上昇が加速するギリギリのラインにも見える。パウエル議長さんが「インフレ再燃のリスク」を取るのか「労働市場が急激に落ち込むリスク」を取るのか。自分達が決める金利で多くの方が影響を受ける重大な仕事で、誰かが何らかの犠牲又は恩恵を受けてしまうもはや神的存在。もの凄い精神力と忍耐力と知識があるから、一国のかじ取りを任せられてるんだろうね。1つ言えるのは、日本の主要貿易相手国は中国と米国だからアメリカ経済に大きな減速があると、今の国内の色々な問題は一気に片付くのが凄い状況に感じてしまう。というか前日銀総裁様はそれを待ち続けたのかね?。事実は私の空想の域をでませんが、ここからも両陣営の政策方針はしっかりと聞いていたいところです。取り合えず月末のFOMCと日銀の会合に注目!!、為替と金利の見通しを少しだけ教えてくれますから。昨日の出来事で、少しだけ金相場の見通しも見えたのはラッキーでした。対価は寝不足だけど、仕事頑張りましょう。つまらない話でスミマセン!!。
本日は以上でございます。