質屋のスタッフブログ
2024年11月30日
鴫原質店の弟さんです。
私は早朝より、意味も無く外をパタパタと動き回る習慣がありますが、この日はとあることに気が付きました。そこで意味不明に思った事を書いてみますが、なんかこの方がブログっぽい気もします。
気づいたのは、日の光に反射して、綿毛のようなものが沢山、そしてあちこちに浮いている事。その正体は「ゆきむし」君。この辺ではあまり見る事のない生物ですが、夏から秋にかけて気温の高い年は大量発生する傾向にあるとの事。今まで気づかなかったというのは考えずらく、カメムシ君の大量発生もそうだし、気候変動の影響かね?。羽虫に愛着など持たぬので、進行方向にこんなのがいるとかなり邪魔でイヤな感じしかない。昨年は北海道で、空を覆うほどのコヤツが大量発生し、吸い込まない対策としてマスク、髪につかないように帽子など、色々な対応が解説されてたけど、そんな事になったら・・・と思うと背筋が「ゾッ」とするね。
明日から12月というのに、この公園ではまだ桜が咲いています。桜と言ってもこの子は「ジョウガツザクラ(十月桜)」。春に一度咲き、そして秋から冬にかけて2度目の花を咲かせるこの子は、毎年9月終盤頃に咲き始め11月初旬には散っていくイメージがあります。意味不明に頑張って咲き続けるこのお花たちに、「明日から12月だよ~」と教えてあげたいな。考えてみれば、私の運動着って下は未だに短パンなので、それだけ温かいんだろうな・・・。葉を赤く染めて紅葉してる木がある一方で、桜の花が見れるのも何だか不思議な感じがします。秋は肌寒いという思い込みもあるけれど、十数年後の秋はどんな気温なんだろうね。
小学校の頃は仙台でも雪が積もる日もあり、幼少期は雪を集めて「かまくら」を造った記憶もあります。いつの頃からか、雪景色を数日間続けてみる事も無くなり、少し快適になったのか・・・?。スタットレスタイヤも必要性を感じなくなった今日この頃、そのうちスコールが降るような気候にでもなるのだろうか?。バナナやミカンやサトウキビを仙台で栽培できる気候になったら、なんか少し嫌だな。温暖化が進めば、それこそスキー場などはどうなっていくんだろう?。早朝の「ゆきむし君」と出会いをきっかけに、訳の分からない空想を膨らましてしまいました。超どうでもいい事ですけど、朝日は気持ちいいです!。ビタミンEを沢山接種して仕事を頑張ろう~~。
本日は以上でございます。
2024年11月25日
鴫原質店の弟さんです。
「類は友を呼ぶ・・・」という言葉があるが、今月2回目のご対面でこれは珍事に違いない。そして今回は、より緊張感が増す1911年の10ドル金貨!。警戒心を煽るこの枠の雰囲気は、もしかして今まで散々見てきたアレかもしれない・・・。品質の悪いダイアモンドで着飾る、750刻印の枠には怪しい先入観を抱きました。
【宿敵登場か!?】
お客様へ丁寧に説明し、過去の経緯や偽物の実物をご覧頂き、購入できる金額を伝えた後にやれる限りの検査を開始します。法定通貨である10ドル金貨は16.72グラムだけど、目の前の品は重量が16.30グラム・・・・。目方(重量)はデータ値より少ないけど、比重はOK、試金石の色味はOK、硝酸もOK。色味はちょっと不安があり、銅が入ってるような色味には見えないのは何故だ?。とはいえ、できる範囲の事で見る限り、個人的には21.6金であると判断して買取を決意します。あ~~怖い怖い。
製造から100年以上が経過する今現在、色々と「いじられてる」のよね。部分的に削られていて、ジュエリーとして加工するする為か、厚みが調整されていました。逆にこの部分をみて中身は金(ゴールド)とも確認できる。重さが違う点はこんな発想で、自分を納得させる材料にしてますが、あ~~怖い怖い。
ここは厚みを足したと思われる部分。金を加工してるだけなのでなんとも思わないけど、アンティークあるあるの話でもある。そもそもココに足された部分の金品位はどの位なんだ??。
1911年のインディアン金貨は前回も触れたけど、ダメな物(金じゃないもの)を沢山見てきました。持ち主に全く悪意が無いのも特徴で、それがいつの時代に製造されたものかも正直分かりません。全知全能のグーグル先生に尋ねると、発行年数は1911年で枚数は505,595枚との事で、発行枚数は1910年製との比較で物凄く少ないのに、いっぱい見る理由はそんな経緯もあるのかも。冷静に淡々と観察し、やれる限りの事をやらないとひどい目にあいます(←なんせ経験者です!!)。
状態的にとても綺麗に見えるところが「かなり嫌」だったけど、こんな部分も興味深いね。発行から113年が経過し、所有者が変わる時に疑念を抱き、確信を持つために一部にメスを入れたのかもしれない(←※妄想!)。硬い金属ではこのような細い溝を掘り進めることは容易でなく、この傷こそが柔らかい金の特徴でもあります。
今回の金貨は「綺麗すぎた」から余計に疲れました。下記画像は、真ん中が今回の品、右が前回の品、左がずっと前から持ってるサンプル(偽物)。柔らかい金(ゴールド)という素材が色んな形状に変化していく中で、彫りとかデザインとか模様とかを参考にはしますが、状態が個別に違うので金貨はとても難しいな。上の方に銅が入っている色味に見えない・・・などと書いてしまいましたが、並べて見ると入ってる色味にも見えてしまう。僅か10パーセント(←銅の割合)の成分の違いは、とてもいいヒントになります。
金価格高騰により、色々なトラップ品が増えてきたこの10数年。判別の難易度も上がってきてますが、今はまだ何の不安も感じず直ぐに決断できてます。ただ、金貨は判断基準の少なさと、損失の大きさのバランスが非常に悪い商品なので、「綺麗すぎるもの」は破壊検査を前提!、綺麗であればあるほど傷つけないと買えない・・・など、そんな対応が今後は一般的になる可能性ありえそうかも。凄く出来のいい「偽物コイン」を拝見させてもらって以降、ゴールドの柔らかさを視認できないものは「バ~ルでへし折るゼ!」位の勢いで考えるようになりました。確証が得られないものに関しては、触らぬ神に祟りなし・・・ですね。しかし、1910年の金貨を見て興奮し、1911年の金貨を見ると怯えるてしまうという、この心境こそが経験則ってやつなんだろうね。あ~~怖い怖い。
本日は以上でございます。
2024年11月16日
鴫原質店の弟さんです。
今回はバブル経済絶頂期を感じさせるこの指輪について。前回の10ドル金貨の話に関連する話でもあります。
まずは指輪の状態から。18金の指輪ですが、放置し続けると酸化してこうなります。因みに最終局面では真っ黒に・・・・(汗)。
使用に伴うボコボコの凹みは気にしませんが、こういう部分は要確認です。あちこちに入った亀裂により、指輪の崩壊が近そう。流石にこれは売れないね・・・。
そして原形をほぼ失った中央のコインに心が躍ります。スレて削れて模様が消えてる状態は凄く残念だけど、1911の文字がしっかりと確認する事ができ、もしかしてこれは・・・・?。
「裏面も見てみたい!」との思いから、取り出そうと試みます。どうせ販売できる状態ではないので、金のグラムさえ減らさなければ問題無いのだよ!。コインを抑えてる部分をちょっとずつ避けてみましたが、部分的に完全に同化しており、分離作戦を諦める事にしました。強い熱で溶かしながら蓋をしていく過程で、純度の高い中央のコインが先に溶けてしまったのかな。やってやれない事はなさそうだけど、相当な時間がかかりそう・・・。
気を取り直して、コインの細かな部分を見ていきましょう。とても柔らかい金属である金(ゴールド)は、何かに擦れ続けるだけで削られます。描かれているのはインディアンですが、長年の打痕やスレの繰り返しが細やかな描写を削り取っていった様子が想像できてしまい、それはそれでロマンを感じる一方、ここまでなるか~という驚きもあります。
コインの大きさはこんな感じ。直径約18ミリから想像できるのは2.5ドルのインディアン金貨。重量は4.1グラムで発行年数は1908年から1929年まで。こんな状態なので、本物かどうか何て分かりませんが、本物かどうかに疑問を感じる事は一切なく、品位はau900の21.6金だと確信しています。でもさ、この角度から見ると、インディアンなどには到底見えず少し怖いかも。
グーグル先生のおかげで、状態の良い金貨なども簡単に見る事ができる時代です。この金貨も、髪の毛の描写やインディアンの目線や耳飾りに、反対側に描かれるイーグルや「2 1/2DOLLARS」の描写など見どころは多数アリ。しかもコレ、113年前の実貨幣である可能性を考えると少し興奮する!。この金貨4枚と前回の10ドル金貨を両替したりしたのかな?。奴隷制度なんて当たり前にあった時代に、この金貨はどの階級の人が持てたのだろう?。労働者の給料ってどの位だったのかな??。実貨幣と言えど、国民全員が皆、この貨幣を手にすることは恐らくないと想像できるけど、どんな社会だったのかを考え始めると、一日中調べてしまうタチなので、この辺で終わりにしておこうと思います。そんで、更にどうでもいい話だけどさ、この時代のお財布ってどのような物を使ってたんだろう?。重たい金貨を何に入れて運んだのか、とても興味深いところです。ポッケにジャラジャラ入れてたりして(汗)。昔の品物から色んな事を連想するのって、結構楽しかったりします。
本日は以上でございます。