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質屋のスタッフブログ

ROLEXの新型ギャランティーカードについて

鴫原質店の弟さんです。

今月の質流品の中にこのような品物がありました。ロレックスのエアキングの写真ROLEXの「116900 Air King(エアキング)」様です。2016年に登場した新型モデルで、帯磁性能に優れているとか。通販用に出品する準備は全て終わりまして、ついでにブログ用に写真を撮ったので今回はその事に関して書いていこうと思います。

お話の主役は題名の通りROLEXの新型保証書に関して。ロレックスの新型保証書既にインターネット上に多く開示されている情報なので特段珍しいお話ではありません。都会のお店では既に新型保証書を付属したロレックスを沢山扱っていると思いますが、地方の小さな店舗の当店では新型保証書が付属するロレックスを在庫に持つのは初めての事。やっと取り上げる事ができて少し嬉しい!です。質在庫として既に何度かこの保証書を見てきましたが、昨年の夏頃よりこの新型が導入されたようです。見てる個体数が少ないので何月から変更になったなどの確実な事は分かりませんが、今後も注意深く見ていこうと思います。

裏面のデザインはこんな感じ。ロレックスの新型保証書の裏面購入した日付がビシッと綺麗に印字されてるのが特徴ですかね。でもインターネットで中古で売られている他の商品のギャランティーカードを見ると、手書きのような筆跡で書かれているものもありました。販売店舗のスタンスなのか、はたまた日本と海外の違いなのだろうか?。今現在で良く分かりませんが、お客様が「仙台の正規代理店で購入した」と言っていた保証書に関しては、全てがこのような機械的な印字でした。これに関しても継続して観察していこうと思います。

購入日が印字されている白い部分は裏側が透けています!。裏面の印字部分の拡大画像端っこを観察すると少し特徴のある構造のようです。「感熱紙のように熱に反応するのだろうか?」とか、「消しゴムで消えるかな?」とか「濡れるとどうなるんだろう?」など色々とやってみたい事がありますが、ボロボロの保証書が手に入った時まで我慢しよう・・・・。私は意味もなくこういう部分の構造に興味を示す人間でございます。

この新型保証書様の文字の印字方法はこのようなものでした。印字の特徴通常の文字はガラスコーティングのような表面の内部に印字されているイメージですが、モデル番号とシリアル番号は盛り上がっています。拡大鏡でわざわざ撮影してますが手で撫でると直ぐに分かります。写真の「3」の右側を見ると分かりますが、盛り上がった上にコーティングがされているような感じなのかな。硬い何かでガツンと刺してみたりすれば、この文字が取れる可能性はありますが、爪程度では傷つかない造りになっています。

カードの端っこは一周が金色に特盛で塗られていました。ギャランティーカードの側面「削ってみたい・・・・」とか「机の角にぶつけたい」という衝動にかられますが我慢です!。何せ100万円もする時計の大事な保証書様です。時計の付属品という枠を超えたような作り込みに感心しますが、私はこの塗ってある部分の強度が知りたい(我慢我慢)。色々な保証書を今後も観察していこうと思います。

このギャランティーカード様は、型番の上の空白部分にブラックライトで反応する箇所がありました。ブラックライトに反応するギャランティーカードルーペで見ると、ものすごく細かい文字でROLEXと連想できる文字(模様)が確認できます。ROLEXのどの文字でもいいのですが、例えば一番認識しやすいXを観察すると、「黒X2個」「白X」「黒X」「白X」と文字の並びに法則性が見られ、右45度方向に文字が羅列してあります。「R」も「O」も「E」でも同じような特徴がみられ「L」に関しては「白黒の四角」のように見えて認識しにくいかな。

そしてこのブラックライトで反応する部分にはICチップが埋め込まれていました。チップが埋め込まれている場所最近使う事が多いアプリ「NFC Tools」を近づけると何かを読み込みます。(NFC TOOLSの説明は省かせて頂きますのでご了承下さい。)

読み込んだ内容の一部を見るとこのような画像がでます。チップから読み取れたURLのリンクリンクの2カ所とも日本ロレックスの公式ページにアクセスします。日本で購入された商品の場合、日本ROLEXのページ(こちら)に誘導されるのは分かりますが、もしこれが海外購入品だった場合、その国のROLEXサイトにアクセスするのかな?。中国からの並行輸入品で中国のROLEXサイトにで繋がったら、時計本体の真贋がどうであれ、多少にかかわらずビビりそうな予感がします。これに関しても注意深く観察していくことにしよう!。

解析ページの最後にはこちらのQRコードが掲載されていました。チップから読み取れたQRコードこれも読み込むと日本ROLEXの公式サイトに飛びます。QRコードをテキストで読み込むと、一つ前の写真と同様の文字データを確認する事ができますが、これが解明されることがあるのかないのか(←企業秘密でしょうし)。このような造り込み見ていくと、この新型保証書に関しては時計の付属品の域を少し超えた存在のようにさえ思えます。個人的な感想ですが、ここ10数年で劇的に躍進したブランドイメージに相応しいものですね!。

今回はROLEXの新型保証書を紹介させて頂きましたが、読み返してみると、ロレックスの「保証書って凄いね~」的な内容になりましたね。中古市場では今でこそ、「保証書の付属しない」スポーツモデルが「付属するもの」に比べて10万円引きなどで販売される相場になっていますが、ROLEXの購入目的の変化に影響された故だと私は思っています。使う目的で購入した時計の付属品で、しかも保証期間が切れていたら、保証書ってそもそも必要ないはずですが、売った場合の付加価値という概念がリユース市場で形成されています。リセールバリューという視点が重視される今、保証書の価値がリセール価格に大きく影響するという事実がありますからね。そういう意味でも保証書はとても大切な世の中になった気がします。これに関連する事ですが、次の更新では最近入荷した別のROLEXの保証書を取り上げてみようと思います。

本日は以上でございます。



明治時代より続く実家について(後編)

鴫原質店の弟さんです。

明治時代よりそこにある実家(嫁方)に関して、前回は家の中を部分的に見てきましたが、今回は敷地内の外を散策していきます。今でこそ手の届かない部分は劣化してますが、明治の建築当時は本当に凄い場所だった事が想像できる風景があちこちにあります。敷地内ではありますが、危ない場所もありチビ達は散策に同行させませんでした。理由は見たままなので、ご興味がある方はご覧ください。それでは続きを始めさせて頂きます。

母屋のすぐ先にはこれまた大きな建物があります。馬小屋の外観これは馬小屋らしく昔は馬を飼っていたという事。馬を飼育していた時代については既に分かりませんが、とても大きな施設です。昔っていつなんだろ?。

中に入ると荒廃が目立ちます。馬小屋の内部木材の腐敗により天井が部分的に崩れ落ちており、この状態で長い期間が経過しているようでした。中にいるのは結構怖いので早々に外に出ます。

次は奥の方の開きっぱなしの扉から中に入ってみます。馬小屋の奥の方から内部をみた画像小屋の中に雑草が生えている様子を見て長女が言います。「ジブリの映画のワンシーンみたいね」との事。「なるほどね」と少し共感。人が手を加えない物は自然に溶け込んでいくことが、目の前にある光景なのかも。錆きっているカンさえもそのうち自然に浄化されていくのでしょう。

外には蛇口があり水がでる場所があります。外に設置された蛇口でもこれは水道水ではありません。蛇口からでてくる水は山を一つ越えたところに湧く浄水を電気でくみ上げているらしい。この地区には井戸の跡が多く見られますが、さすがに井戸水はもう使ってないとか。

その先には畑があります。畑で育つ野菜の画像
畑では野菜が育てられていました。季節の野菜を必要分育てているのかな。野菜をおいしく大きく育てる方法について、お茶のみ仲間の日常の話題のようです(←嫁談)。

敷地内には荒廃した建物が他にもいくつかあります。荒廃した建造物画像左上の建物は2階建ての大きなもので、造り的に何かの倉庫だったのかな(←事実不明)。薪小屋のような小規模の建物もあり、各建物の当時の役割など調べるのも面白そうですね。ただ、手を付けない建造物は自然に飲み込まれていく様子がみられます。天然素材(主に木)で出来た建物なので、このまま放置しても自然に無害という点はとても素晴らしい事です。

母屋と馬小屋の間に裏山への道が開かれています。裏山への道この山も敷地内でその奥には広大な竹林があります。昔は稲を纏めて干す道具をこの竹を切って造っていたとか。確かに切り跡が散見されますが、最近は放置気味のようです。以前はここで取れたタケノコを沢山頂き美味しくいただいていましたが、それこそ私にとって「昔のいい思い出」となってしまいました。竹林も手入れをしないと増殖していきます。馬小屋の後ろには竹がびっしりと生えており建物を飲み込むのも時間の問題のような気がしてます。自然って凄いね!。

竹林を進みながら山を登ると、少し先に何かがあるのに気づきました。竹林の奥の建物実はこの辺は初めて来たところで、長女と一緒にワクワクしながら進んでみました。もちろん道などありませんし、落ち葉が深く徒歩での道のりは険しい場所です。

近くまで寄ってみると衝撃的な光景を目にします。倒壊した建物日常ではみる事のない家の倒壊現場・・・。後で聞いてみると、お嫁様が子供の頃はこの家で遊んだ記憶があるとか。人の手が届かない建造物が自然に飲み込まれているのを目のあたりにするととても不思議な感覚です。この建物がいつ倒壊したかについて正確なところは分からず、気づいたら倒壊していたらしい。なんだか少し怖いお話ですね。

これは母屋の裏にあるトイレの外側です。トイレの外側為壺便所なのは当たり前ですがその浅さに驚きます。ちょっと角度を変えると見てはいけないものが見えます。人間の排泄物を肥料として使っていた時代の構造では、肥料を取りやすいように浅い造りになっていたのかな、というのは私の勝手な想像。でもこの方が実際に汲み取りやすいよね。100年という月日で人々の暮らしは激変しましたが、そういう名残を感じます。

母屋の縁側に座って庭を眺めると石蔵が2つ視界に入ってきます。庭の風景何代か前の家主様が質屋を営んでいたらしい。この蔵に入った事はありませんがその機会があれば中を見てみたいですね。お父さん(義父)はただの物置だと言っていますが、歴史的に貴重なものが見つかったりして(笑)。

代々家を守り続ける事など、そもそも今時の考え方では真似する事はできません。自分の家を建てたいとか、仕事の都合とか、便利なところに住みたいとか、親と同居したくないとか、他にもいっぱい・・・、今では普通と感じるそのような考え方が家の継承の弊害となります。

当たり前の話ですが、家を守る男性に女性が嫁ぎ、そしてその家に新しい命が産まれ、そしてその子が成長して次の世代に引継ぐという事をここでは数世代も繰り返し、その結果として「奥様」がこの世に誕生しました。私の生活圏ではこのような家(←家系という意味)は見当たりません。どの世代でも色んな事があり我慢や自己犠牲もあったはずです。とにかく心からすごい事だと思っているので、お家を守り続けてきた顔も名も知らぬご先祖様にお礼を言ってみたりしてます。そしてまた、明治時代という映画や書物の世界から、長い期間多くの変化を重ねてここに今残存する事が、壮大な物語のように感じてとても気に入ってます。残念ながら奥様は余り好きではなさそうですが・・・。

好き勝手に書いているので、奥様や親御様に見られたら怒られそうな気がしてきました(汗)。どうか私の無事を御祈り下さい。

本日は以上でございます。



明治時代より続く実家について(前編)

鴫原質店の弟さんです。

今回は11月のとある休日の出来事です。その日は小学校の体育館が取れなかった事で子供のスポ少が急遽お休みになり、私にとってはとても稀な「何も予定がない休日」ができました。1日フリーなので暫く行ってなかった(嫁方の)実家に日帰り帰省し、孫たちの成長を見てもらう事にします。義母が子供達に合うのは約半年ぶりなので、突然の訪問にも関わらず楽しみに待っていてくれたようでした。

尚、今回のブログは実家に帰ったお話ではなく、実家そのものについて。良い面と悪い面はあるものの、私にとっては心のどこかで憧れてしまう環境だと感じています。そして自分がどれだけ恵まれた環境で生活しているのかが実感でき、多くの事を考えてさせられてしまいます。掲載画像が多くなるので前半と後半の2回に分けたいと思います。ご興味がある方はご覧ください。

福島県のとある市の更には山の中。大自然に囲まれたところに私たちの実家はあります。道路からの実家の外観道路から3枚の写真を撮ってきました。樹齢何年かは知る由もありませんが、とんでもなく大きな木に囲まれた広大な土地にその家は存在し、木々の間から屋根が少しだけ垣間見ることができます。ここを最初に訪れたのは25年も昔の事で、最初の印象はそれは驚きの一言。住んでいる地域や環境は人それぞれ異なりますが、私にとってここの環境は体験したことがない世界感で包まれています。

大きな木の間を奥に進むと、明治時代に建てられたという母屋が見えてきます。母屋の写真大政奉還により徳川の時代から明治の世に移り、様々な出来事を経て明治時代は45年間で終わりますが、この建物はいつ建てられたのかとても興味深々です(明治のいつよ?)。築100年以上なのは分かりますが、時間軸が違い過ぎて聞く話全てが雑なんですよね・・・。例えば昔、この母屋では昔養蚕業をしており、蚕を飼っていたとか。義母がここに嫁ぐ前の話のようで、詳しくは聞けませんが、ここに来ると「昔っていつだ?」と色々な場面で感じてしまいます。

母屋が見えたところから先に進むと玄関が(画像右上)。玄関の風景そこを開けると土間(画像左上)があり、その先には薪が無造作に置かれています。尚、右下の画像は建物の外に沢山重なっている薪を撮影したもの。私たちの日常にはない世界感が実生活としてここには残っていて、そういう部分を見る事ができる貴重なところです。そして私も子供達もこの家が大好きです!。尚、お嫁様はあまり好きではなさそうです・・・。おばあちゃんに会うために、怪しいドレスを身に纏う不思議少女と薪のミスマッチがいい感じかな。

土間の左の戸を開けるとそこには居間があります。今はそこに薪ストーブが置かれていて、煙突の「カランカラン」という音や薪が燃える時の「パチパチ」という音が常に聞こえ、心地よい暖かさと何とも言えない雰囲気を味わえます。居間の薪ストーブストーブの上の風車が温度計替わりで、この風車の回り方を見ると状態が分かるということ。燃えるものが無くなくなると、ストーブの温度が低くなりこの風車が止まるという先人の知恵。回転が弱くなるのを見て新しい薪を入れれば寒い思いをしなくていいという、まさに感動という言葉に値する知識だと思います。新しく薪を入れる時に煙が部屋中に充満しますが、こういう古民家には今流行りの気密性などはありません。直ぐに新鮮な空気がどこからか入り込んでくるから不思議です。私は所詮25年のお付き合いなので知りませんが、昔はここに囲炉裏があったという事です。繰り返しますがこの家に来て思う事があります。昔っていつだ・・・・?。この時間軸の中では私がここに初めて来た25年前は最近の出来事になるのでしょうか。

玄関を入った正面の戸を開けると土間続きの台所があります。台所の様子土足でも入っていける土間続きに不思議といい雰囲気を感じるね。そんでこのキッチンには明かりが電球1個という衝撃的な環境。正直言って夜は結構怖い場所かも。綺麗に整理整頓されているので不安はありませんが、大自然の中なのでネズミや虫などがウロウロしていても不思議ではないかも。それにしても、突然の訪問でいきなり台所の写真を撮影してしまいすみません(汗)。

キッチンの奥には昔ながらの厨房器具が(だから昔っていつだ?)。昔の薪コンロこれはなんていうんだろ?。薪コンロとでも呼ぶのだろうか・・・。プロパンガスの普及により使用頻度はめっぽう減ったらしいですが、正月に餅を大量に作る時にはたまに使うとの事。薪による火力の調整技術など、義母が元気なうちに教わっておきたいかも。次に宿泊する機会があったらこれで豚汁でも作ってみたい!。

居間の奥には広大な空間の部屋があります。中央の部屋4メートルもありそうな大きな空間は、家で味わう事が出来ない素敵な環境。とはいえ暖房効率は最悪ではっきり言っていつでも寒いこのお部屋。外観で気が付きますが、この部屋の屋根の上には煙突のようなものがでており、昔はここでは火を炊いたりしていたのかな(?)などと想像してます。天井や床も後付けの可能性は捨てきれません。部屋の中央に囲炉裏とかあったような感じもするし。事実は知らないので、色々なところを見れば見るほど勝手な空想ばかりして楽しんでます。繰り返しますが完全に私の空想です。

この部屋の右の壁を見ると建物の歴史をヒシヒシ感じる事ができます。神棚多くのご先祖様がここに祈りを捧げてきたはずです。築100年以上もここに祭られてきた神様は、どんな人にどんな願いを持ちかけられてきたのだろう。残ってるお札を注意深く見ても既に何が書いているのか分かりません。焚火の煤などの付着か、ただの経年劣化か。このようなところを見ると思考が完全に停止して見入ってしまいます。ここで生きてきた色々な方々の思いが詰まっている気がしてなりません。家具の傾き具合が気になるところだね。

仏壇の隣の引き戸を開けると納戸を通じてイレへの廊下があります。トイレへの廊下この廊下さん、トイレの前に電球が1個あるだけで廊下に他の光はありません。また天井の穴はいい雰囲気を醸し出していますが、外気の冷たい風ガンガン入ってきて夜のトイレに起きてしまった恐怖心を掻き立てます。夏の風物詩である肝試しにはピッタリ!かも。

母屋の話だった前半はここで終わりにしたいと思います。家そのものが広すぎて、私が入った事の無い部屋もありますし、先祖代々の絵や写真そして表彰状などが飾られた部屋もあります。訪問者として私が入れる部分だけを紹介させて頂きました。日常生活では体験できない事が多くありこの家がとても好きです。後半は結構衝撃的な母屋の周りをご紹介したいと思います。ご興味ある方はしばしお待ち下さいませ。

本日は以上でございます。





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