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質屋のスタッフブログ

事実を伝える難しさ「オパールの遊色について」

鴫原質店の弟さんです。

最近入荷した品物の中に、個人的にとても魅力的に感じたものがありご紹介させて頂きます。オパールの指輪それはこのメキシコオパールの指輪。この画像では「何がいいのよ?」と思う方が多いですよね。

こちらは蛍光灯の光で装着イメージを撮影した画像。指輪の試着イメージ遊色が良く見える角度から写真を撮影していますが、何か特別な事をしなくてもこんなに美しい光を放ってくれます。アクセサリーとしてのデザインは事足りなく感じますが、オパールという鉱物を愛する方には魅かれる一品で間違いなさそう。

オパール愛が強い私は、少しだけ気合を入れて商品画像を撮影しました。オパールの遊色赤、オレンジ、緑、黄色、ブルー、紫、バイオレットなどなど、言葉での表現は難しいとても美しい遊色効果を見る事ができます。少し特殊な撮影方法をしてますが、この石の持つ魅力を最大限見せたかったのよね。そしてこの画像を作り終えた後、色々と思う事があり「これってやり過ぎかね?」と社長に聞くと、「やりすぎ・・・」という悲しい返答が。GIA GG様がおっしゃるのだから、しょうがなく商品画像からこの写真は消し去りました。こんなに素敵な遊色が見れるオパールであることを強調したいだけなんだけどな。

そしてお気に入りだったこの写真も「やりすぎ・・・」との事。オパールの赤い遊色「遊色こそがオパールの魅力」と思いますが、オパールを私のような「診方(みかた)」をする人はいないと言います。そんなことは無いと思うし、それ以前に、オパールが好きな人しかこの指輪を買わないはず。それ故に、石の持つ魅力を最大限伝えたいだけなのに、人の考え方や感覚は皆異なり難しいものです。

色々なご意見も尊重し、遠目から見た控えめな画像を商品画像の1枚にセレクトします。商品画像に使用する遊色の画像注意書きとして「遊色を確認する為」などの理由をつけて、このオパールの良い部分をさり気なく強調するだけに留めます。この輝き方はこのオパールの持つ魅力の一つですが、「通常の環境でこのように見える事はありません」という文言が何故だか知らんが言い訳がましく、私が悪い事をしてるかのような錯覚さえ覚えます。

撮影した写真の一部のみを商品画像に使いましたが、遊色の出し方を分からない人が買った場合に、画像と違い過ぎて嫌な思いをする可能性も確かにあります。でもオパールの事を理解している人以外、この指輪の購入を検討する人はいないのでは?、という思いが私の中にあります。通信販売の割合が売上の多くを占めるようになり、事実を上手く伝えるように日々考えてはいますが、事実という言葉の意味でさえ中々難しいところだと感じてしまいます。尚、このオパール様はホームページに出品して直ぐに売れてしまいました。個人的には、伝えたかった部分がしっかりと伝わったのだと思っています。

本日は以上でございます。



ルイヴィトンの価格改定(令和4年11月1日)

鴫原質店の弟さんです。

通信販売で何かが売れる事は日常的な事ですが、本日は何だか傾向がいつもと違いました。通販で売れた2つの財布朝に注文が入っていたのはルイヴィトンの未使用財布2点。1人で2つをご購入頂いており、以前もご利用頂いたお客さまのリピートなので、「ありがたや~~」などと思っていました。

そして午前中に別の注文が入ります。通販で売れたバッグこれまたルイヴィトンの未使用品。この時もまた「アクセサリーポーチも売れるんだ~!」「ありがたや~~」などと悠長に思っておりました。売る為に一生懸命頑張っているので、品物が売れた事に疑問はありませんが、ルイヴィトンの新品が3つ売れた事実からある事が頭を過ぎります。

もしや!!値上!!?(-_-:)

そしてルイヴィトン様の公式ホームページ(こちら)で、売れた商品の定価を確認するとこんな感じにヒッソリと上がってます。

ポシェット・アクセソワール(N41207)
定価¥155,100→¥159,500
ジッピー・ウォレット(M42616)
定価¥97,900→¥101,200
ポルトフォイユ・ヴィクトリーヌ(M62472)
定価¥68,200→¥70,400

この値幅を見る限り、バッグに関しては業者さまが買っていったのかもしれません。一つ売って1~4千円程度の粗利想定で多くの同業者はやっているので、4千円も定価が上がれば買っちゃうよね。パーセンテージで決められた型番商売なんで、もっと早く気付くべきだったかな。アンテナの高さが低すぎたけど、ま~~しゃーない。

それにしても、ルイヴィトンの値上げって今年に入って何度目なんだろう。生活面でも仕事でも為替の影響をヒシヒシと感じる事が多い状況が続きますが、将来に安心感を持てる政策をお願いしたいものです。ルイヴィトンの値上げが今後の更なる円安を想定しているのであれば、凄く嫌な~~~~気持ちになっていくので、ルイヴィトンのブランド力が上がった、又は世界的中と比較して日本国内の定価が安かった、のどちらかだと考えるようにしておこうと思います。(←ありえん??)

本日は以上でございます。



中国人によるライブコマース

鴫原質店の弟さんです。

ネット通販で度々ご購入頂いているお客様から「ライブコマースをお店でやらせてくれ」というお話が事前にあり、「是非どうぞ~」とメールでやり取りしていたのは先週の事。名前の漢字を見る限り「日本人女性が来る」と想像していましたが、中国人男性が奥様とご来店され「今日はよろしくお願いします」と丁寧に日本語で挨拶頂きました。お話を聞くと10数年前に東北大学に留学されていた方で、日本の文化も言葉も、そして仙台についてもお詳しいようです。この日はこのお客様と長い時間接していましたが、とても誠実で信頼できる方だと思いました。今回は、そんな二人がお店でやっていたライブコマースについて。尚、ブログ掲載に関してはご本人からご許可を頂いております。

午前11時過ぎより、そのライブコマースは始まりました。店内の風景と来店客ライブコマースとは、視聴者にSNSを通じてダイレクトに商品を「動画」で紹介していく、テレビショッピングのSNS版。以前紹介した事がありますが、当店は他の方も定期的にライブコマースをして頂いており、海外での宝石やブランド品需要の強さが伺えます。画像の時間は午前11時半過ぎで、店内にはフィリピン人女性2名と中国人2名が各国の言葉でワイワイと話しており、なんか面白かったので撮影した画像です。皆さま母国語の他、日本語と英語を話せます。この空間で母国語しか話せないのは私だけで、自分の無能さを痛感した瞬間です(哀)。

約3時間が経過しましたが、奥様は同じ場所でずっと商品解説を続けています。ライブコマースの風景旦那様はSNSでリアルタイムの質問に返答しながら、時間があれば店内の商品を次々にSNS上にアップし続けています。

ライブ配信のやり方は人それぞれ違いますが、色んな意味で本格的で、無知な私に色々と惜しみなく教えてくれます。視聴している方から、次々とSNSで「これを詳しく見せて」連絡が入り続け、それに対応する為に動き続けました。自社サイトの中国語翻訳版この画像は当店の通販ページを中国語に変換し「元」で販売しているみたい。当店の通販の常連様に海外のお客様が多いのはこういう訳なのね。そのページをコピーしてスマホで印をつけて、このような形で動画で見たいものを紹介していく流れです。「井の中の蛙(かわず)大海を知らず」の状態で、自分が撮影した商品写真がこのような形で広がっている事実を初めて知ります。通販がグローバル化する中で当店も社長が色々とやっていますが、田舎の小さな質屋のページが、知らないうちに海外展開されているとは・・・。現実を知らない田舎者がグローバルの当たり前を学んでいきます。

そして別の連絡に使われていた画像も衝撃を受けます。ヤフオク!サイトの中国翻訳版「これは何ですか?」と聞くと「鴫原質店のヤフオク!サイト」の中国語変換版との事。ベースがしっかりしてさえいれば、グーグル翻訳で勝手に変換サイトが創れるとか。この件があり、スタッフM君に商品紹介に関する文言で「日本語独自の比喩は使わない方がいいかもね」と伝えます。グーグル先生がより簡単に直訳できる表現も大切であると、初めて認識しました。

アップした店内写真はこのような形で視聴者から反応があります。視聴者から店内写真を使用した注文方法赤で囲まれた品物を見せてという連絡です。旦那様も奥様も大忙しの時間がずっと続きました。普通の金とプラチナのチェーンが売れてた事が不思議で、中国ではもっと高い値段なのだろうか?。

ジュエリーを紹介する方法も本格的。宝飾品のライブコマース携帯電話に拡大鏡つけて細部を見せたり、ライトで照射したり、色々な角度で品物を見せる事が可能なので、通販で商品を買うよりも安心感があるようです。もちろん情報配信者の信頼が前提とはなります。

バッグの紹介は動画配信だとより詳しく状態を伝える事ができそう。バッグのライブコマース使用イメージや遠目から見た感じ、汚れや傷や色合いなどが短い時間で伝わる上、数秒で全体のイメージを伝えられます。画像で商品紹介をする限界の上を進んでるのは間違いないですね。

午前11時頃から始まったライブコマースですが、日が暮れても続きました。夜になっても続くライブコマースの風景この画像を撮影したのは18時前ですが、奥様は7時間以上この場所に座りながら話し続け、旦那様も2つの携帯電話から目を話すことが殆どありません。この長い時間で、トイレにもいかず何も食べず、飲み物は少しだけ取っていましたが、1分も休む事なく続けている、仕事に対する姿勢に驚きます。「凄いですね」とお伝えしたら、「ちゃんと準備して来てるから」と笑顔で言っており、トイレの準備っていったい・・・?。飲まなきゃいいだけなのは分かるけど、奥様ず~~~と大声で話し続けてるし喉が渇いたりしないのか?。

この日は結果的に百数十万円分の商品を買って頂いき(←売って頂いた?)ましたが、もっと色々と話もしたかったので、「今日は仙台に宿泊ですか?」とお聞きしました。「ご飯でもご一緒に」と思ったからです。結果は、このまま東京に帰り明日の準備をするという事。明日も別の店でライブを予定しており、明後日は展示会でライブするそうで、働く姿勢そのものを見習わないと・・・と心より感銘を受けます。考えてみれば、彼等的に見れば「日本での宝探し競争」の真っ最中であり、歴史的な円安の影響による「稼ぎ時」の真っ最中なのかもしれません。バブル期や円高期(2008年頃)に日本で消費されたものがドンドンと海外に流れていく中、日本の「モノ」が無くなるまで続くのか、それとも為替のトレンド変換が起こるのか?。自分たちで決める事の出来ない外的要因に左右される状況が続きますが、正解は分からずとも、変化に対応し続けるしかなさそうです。取り合えずは、今やっている事が知らないうちに派生して売上に繋がっているので、地味にやり続ける事が大切なのかもしれないと考えております。

本日は以上でございます。





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