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今月の地金スクラップを見て思う事

鴫原質店の弟さんです。

数日後に一か月分の金スクラップ品を売却するので、先程、整理をかねて確認してました。スクラップの地金普段より数も量も多く、パッと見でインゴッドの数量が多い事に気が付きます。毎日同じ事ばかりしているので、地金やインゴッドを買った事など日常過ぎて記憶にすら残りませんが、規模が小さい当店の割に数が沢山あって新鮮味があり、ブログに取り上げた次第です。

多いなと思ったインゴッドだけ発掘して並べてみました。多くのインゴッド10グラムのインゴッドが過半数を占めており、一般的な個人が持つのはやはりこの辺の重さが値段的にもいいのかな。それにしても、この数を見ると売り時という判断をしてる人が多いという事か?。

インゴッドを抜いて他の物を見ても、いつもにも増して数が多い感じ。多くの金スクラップ商品景気悪化による品物の現金化か、この1年間の上昇相場を楽しんだ利益確定売りか、金価格下落に備えての換金かなど、色々と考えますがどんな事情があるかなど分かりません。もしかしたらこれからもっと増えてくるのかな・・・。

50グラムのインゴッドが5枚あり、これだけで24金が250グラム(←当たり前?)。50グラムのインゴッド5枚たった5枚で日本円では210万円以上の価値が付くので、考えてみれば恐ろしいものです。自分の持ち物であれば「明日100円位上がっちゃえ~~」など意味不明な欲により絶叫してそうですが、会社の物だし仕事として淡々とやり続けてるだけなので、そんな感情もでてきません。急激な下落だけはやめて欲しいとは思いますが。

これは田中貴金属さま(こちら)からお借りしたドル建てと円建て金チャート。ドル円建ての金チャート3カ月前に【最近と今後の金相場の考察】などをブログで書いてまして、また3カ月先の展望なんか書こうかな~など、少し書き始めましたが、数分書いて面倒になり全消ししました(笑)。ドル指数(DXY)も債権利回りもアメリカのインフレ率も安定的(?)に下がってきており、ドル建て金も今は行き先が不透明。国内では日銀の政策変更が円建て金相場に少なからず影響してきそうな予感がします。

因みに当社の社長夫人は「預金封鎖が数年後に来るから金買っとけ!」など申しており(←個人の考えです)、メディアを見てても、先の見通しの無さに色々な空想劇場が広がっており、「どうなる事やら・・・」と思ってしまいます。為替に関しては、本日発表された日銀短観では1ドル=130.75円という想定レートがでていた他、大企業のIRなどを見ると緩やかな円高基調を想定しているところが多いので、円建て金相場に少しは影響してきそうかな。とはいえ1ドル=100円とかにはならなそうなので、影響は限定的だと思われます。そしてしばらく続いた日銀の長短金利操作もあちこちで色々な議論を生んでおり、流石にいつまでも続けられる状況ではなさそうに思えます。この点が為替や国内の金利に莫大な影響力を持っているので、影響を受ける商品相場の先行きなんか分かる訳ない。恐らく2・3年は今のような状況が続くと思ってますが、結局は推測でしかなく、多々ある空想劇場の仲間入りでしかありません。雲の上で決定される事柄が商品相場に大きく影響していくので、まったりと情報収集しながら、それに合わせてユラユラと商売を続けていきたいな~など考えてます。ホント・・・どうなるんだろう?。

(12月20日追記)
日本銀行が20日、長期金利政策の変動場を拡大すると発表しました。今後±0.25パーセントから±0.5パーセントの変動幅で調節するそうで、間接的には利上げというような気がします。あまりにも突然の事で、この発表を受け本日はドル円が4円も急激に円高に振れ、各種商品相場は当然その割合で下落するんだろうな。今後どの程度の期間でどの程度金利が上がるのか想像もできませんが、本来であれば10年債利回りは相場(市場)が決める事でなので、これにより金利上昇圧力はますます高まりそうな予感がします。商品相場は金利の影響を受けやすいので、今後も注視していかないといけません。しばらくは方向性が全く予想できないので、為替も商品相場も荒れた相場になりそうです。

本日は以上でございます。