質屋のスタッフブログ
2023年04月14日
鴫原質店の弟さんです。
本日、最近買取した地金を処分中。
円建て金価格は上昇を続け、最高値更新のニュースがメディアでも目につきます。短期間で200円も上がってますが、ベースの価格が高い現状では2%位の上昇って感じかな。そう思うと大したことでは無く、感覚がどんどん麻痺してきてます。ドル建て金は2,050の壁が大きく立ちはだかり、行ったり来たりを繰り返す状況に変化なし。
前回も書きましたが今までと状況が変わったように感じてます。尚、チャートはいつもながら田中貴金属さん(こちら)からお借りしてます。
ドルが極端に強かった状況の中に限定して、ドル円の為替や金利を考えてたこの半年でしたが、「なんか変わった?」と思った(気づいた?)のが4月6日。円高兆候の崩れか(?)など独りでビクビクしてたら、世界通貨に対するドル安でした(笑)。因みに円も同様に下落しておりユーロや豪ドルやカナダドルなどと比較しても5%位も短期的に下落・・・。ドル円だけの視点で見てたから、ドルの通貨安に気づくわけないよね。ま~学者でも投資家でもないので世界通貨など見る訳ないので(←言い訳)しょうがない!!。ってか3月後半からその傾向がばっちりありました(苦笑)。為替下落があるにせよ円建て金は上がり過ぎのような気さえしますが、それだけ世界中で金が購入されている現状の表れなのでしょう。世の中そんなに不安定なのか?。
国際通貨基金(IMF)から4月13日に「YCCの幅をもう少しあげといてね」と指摘されている現状で、日本の長期金利がいつ動くかは為替に影響するお話。金融政策の変更は為替に大きく影響していくので、楽しみながら情報収集して円高リスクには備えておきたいところです。尚、一般的に専門家と呼ばれる方々は2方向に意見が分かれており、多くが125円/ドル位を年末まで見込む、という一方で200円も通過点という人も。要するにだれも確信はもてず、分かってたら労働などする訳ない。常に参考までに・・・を忘れずに、そして自分も考える事が大切なのだろう!と思われます。アホで無知な私は、6月位からはアメリカの金利打ち止めとYCC幅修正などの条件が整えば、少なからず円高に進むのか?と思ってますが、それって他人が何をするか想像してるだけで、やっぱり先の事は分かりません。とはいえ為替が多少動こうが、この金相場の流れが変わるようには思えないな。ホントにどうなっていくんだろう。
こんなことを書いていて感じるのは、私が握りしめている「1万円」の価値が世界情勢で変化してる事が本当に嫌だな~とヒシヒシ思ってます。円安は仕事面ではプラスだけど、私生活面では大きなマイナスをもたらします。少しばかりだけど貯金もあり、その価値がチクチクと減っている事に気がついてから、本当に色々考えるようになりました。考え方がインフレ思考に代わると「お金の価値が無くなるからさっさと物に代えよう」となるのでしょうか?。そのような考え方ってデフレ思考で生きてきた人間には到底身につかない感覚のような気がするけどどうなんだろ。とにかく、これ以上私の1万円の価値を下げないで欲しいな!(涙)と願ってます。
本日は以上でございます。
2023年04月06日
鴫原質店の弟さんです。
昨日4月5日、当店の18金買取価格は1グラム¥6,500となり、過去最高の値段設定でした。
金価格最高ネ(さいたかね)のニュースも多く見られ、本当「最高ネ(ねさいこーね!)」(←おやじだ!)。もちろんお店の買取額も増加傾向を続けておりありがたい限り。なんか名誉溢れる金バッチなんかも買取品にありましたが、こんな品物まででてくるとは・・・・。
ただその一方で、心配性すぎる私は色々な空想物語の渦中でストレス値が上昇中。
昨年から「短期的な金価格を予想してみる」的なブログを何度かかいて、【ドルが強すぎる現状で】という限定つきで為替と債権価格とドル(円)金(ゴールド)価格をトレースしてましたが、いよいよそれが崩れてきたような指標がチラホラと。この相関関係が崩れない限り「金は安心だ」と思ってましたが、今後一体どうなるか分からないから不安にかられる訳です。10年債利回りと仲良しこよしのドル円価格も、そろそろお別れの時期が近そうな感じ。アメリカの金利もいつか必ず下がる訳で、下がった分だけ円高になる訳でもなく、2050ドル/1オンスを中々超えられないドル建て金も上値は重く、地味にまた上がってきた日本10年債利回りも国内金融政策の変化を想定しての事で、色々な要因が重なってきており想像すらできません(←そもそもできるはずないのですが!)。という訳で「ここ確認しとけばいいかもね」って状況が終了しつつあることを、しっかりと申しあげます。為替がどちらに進むかはとにかく注視かな。尚、このチャートはSBI証券様(こちら)と田中貴金属様(こちら)からお借りしてます。
こんな状況下で、時計の買取が増えつつあるのはお店にとっていい事だけど、在庫として持ち続けるかの判断は重要なところです。
金無垢のメテオライト文字盤・・・って珍しい物と誰かが言っていた???。目の前に2個ありますけど・・・・。社長様との話で「どちらか一つは手放しておこう」という結論に至ってます。為替と景気の影響をモロに受ける商品で、数パーセントの為替変動で数十万も相場変動があります。確率論では上がるも下がるも2分の1ですが、確率だけで物事を決めるには危険であり、無意味に思考を巡らせて考えてます。誰かが売買した結果を相場と認識している市場で、相場以外の観点から値段を傍観するって結構大事なことだと感じており、相場に一喜一憂するだけでなく今後の相場の動きを想像する(←空想劇場!)事をやろうと試みます(←ダメな事)。
これは在庫として持つ事になりました。
私は空想劇場の懐疑心に囚われてますが、社長様は先の相場の想像ではなく現状相場でドッシ!と構える兵(つわもの)であり、しっかりと売買を続ける姿勢があります。空想だけで考えると在庫は持てなくなり、しかも結果がどうなるかなんて分からないから、常に現状相場に合わせてチマチマと商売する姿勢そのものが正しい事だと、何度も書かせて頂いている通りです。ただ、多くの方が何かを感じてる可能性はゼロではなく、こういう物を持ってた方が意図的に手放してる可能性は大いにありそうかな。【ちなみに高額品は店頭に展示してません!】
4月8日に10年間という長期間、国内金融政策を束ねてきた日銀総裁が任期を終えます。黒田総裁の金融政策が中古業界には猛烈な追い風となり爆発的な成長を遂げてきましたが、質屋もその恩恵を大いに受け続けています。金も銀もトウモロコシも小麦もロレックスもルイヴィトンも日経平均株価も、何もかもが2倍以上の価格に跳ね上がり、保有する在庫価値が上昇していくので、中古ブランド業界は大いに盛り上がりました。「相場上昇」と簡単な言葉で纏めがちですが、上昇した理由の半分は為替であると【私は】考えてます。尚、2011年のドル円は約75円/1ドルでしたが、昨年の12月は150円/1ドルとなり、ドルに対して円の価値は半減している事実を直視する人は余りいないのではないかな。
最近は私も黒田総裁の中継を一語一句追いかけるストーカーのようになってますが、金融に興味を持ち始め、仕事と連動させてみようと考え出したのは3年程前くらいの事。黒田総裁を見ている時間が長かったからか、少し怒った表情や笑顔とか困った様子とか、色々な表情を好きになりましたが、長い期間の重大なお仕事の任期を終えた時には「お疲れさまでした」と心の中でお伝えさせて下さい。緩和路線の極端な変更はないと新総裁はおっしゃってましたが、進む方向は少なからず変更になっていく訳で、その政策そのものが間接的に為替や商品相場に、そして私たちの日常生活にさえ影響します。新しい5年がもうすぐ始まりますが、植田新総裁のお話に、一語一句しっかりと耳を傾け続けたいと考えてます。最後に関係ない話ですが、植田新総裁の声が素敵すぎて話が聞きやすいと思いません?(笑)。なんかカッコいいですよね!。
本日は以上でございます。
2023年03月29日
鴫原質店の弟さんです。
1879年から約5年間、ボリビア共和国とペルー共和国が連合してチリ共和国との間で開戦された戦争があり、それは太平洋戦争(スペイン語でGuerra Del Pacifico)というものらしい。義務教育で学習する同名の戦争と区別する為、硝石戦争と言われる事もあるとか。この3国の主要産出鉱石が硝石(しょうせき)であったことが名前の由来みたいです。今回はその太平洋戦争100周年記念として1979年にペルーで発行された記念金貨2枚をご紹介します。グーグル先生も答えてくれないくらい情報に乏しい金貨の為、間違った事を書いている可能性がある事を先にお詫びします。
先ずは表面から。
読み取れる文字「CIEN MIL SOLES DE ORO」から10万ソル(ソーレス)貨幣で、1トロイオンスの純度91.66%の金貨という事(←たぶん・・・!)。グーグル翻訳でも分からないこの文字はアンティークなペルー語なんだろうか。
先程のコインの裏面はこんなデザイン。
刻まれた文字「ANO DE NUESTROS HEROES DE LA GUERRA DEL PACIFICO」をグーグル先生に翻訳を頼むと「太平洋戦争の英雄たちの年」と優しく教えてくれました。その英雄の名はアンドレス・A・カセレス様で、この名前を検索するとペールの切手などに肖像画が描かれており、この金貨の肖像とは全く別物のイケメンをみる事ができます。雰囲気は出てるけどなんかミニキャラみたいでちょっと可愛いね。
さてもう一つの金貨の表面から。
5万ソル(ソーレス)貨幣で、1/2トロイオンスの純度91.66%の金貨という事が読み取れます。相変わらず多分・・・ですが。
そして裏面にはまたしても強そうな強面の男性が描かれてます。
大体は先程の金貨と同じですが、こちらの英雄の名前はアルフォソ・ウガルテ様。この名前をグーグル先生に聞いてみると、様々な写真や肖像画を見せてくれますが、やはりと言うか・・・写真の方がずっとずっと男前です。多くの金貨でレリーフされた肖像をみてきましたが、ペルー金貨の彫り方にはかなり特徴があるようです。
この二つの金貨の大きさや重さはこんな感じ。
1トロイオンス(31.1グラム)の金貨が入っている純度91.66%の金貨なので、33.9グラムのうち2.8グラムは色味的に銅が入っているのかな。クルーガーランド金貨とかもそうですが、この年代の金貨に多くある配合です。
この金貨はペルーで働いていたお父様から譲り受けた物だという事でしたが、現存するものはかなり少なさそうです。仕事を中断して色々調べてみる事が楽しかったりしますが、高校で学んだ世界史にもなかった(←忘れた?又は覚えてさえいない?)もう一つの太平洋戦争の英雄や歴史と触れ合う機会をくれた、この不思議な肖像が描かれた金貨に少しだけ感謝!。そしてまた、こんな貴重な品物を譲って頂き、ありがとうございました。
本日は以上でございます。