質屋のスタッフブログ
2022年06月21日
鴫原質店の弟さんです。
買取品の中でちょっと珍しいコインがあったので取り上げます。
今回紹介するのは、アメリカ合衆国政府が発行し、ニューヨーク州ウェストポイント造幣局で製造される地金型金貨、イーグル金貨1/2オンスコイン。「FINE GOLED(純金)」と明記されていますが、金91.67%(約22金)、銀3%、銅5.33%で製造されている22金の金貨です。
このような比率になっている金貨は他にもあり、以前紹介した南アフリカのクルーガーランド金貨やイギリスのブリタニア金貨などがそれに該当します。このコインの重量は16.996グラムあり、「(16.996×91.67)=約15.5=1/2オンス)」という数式により、金が15.5グラム入っている事を示す「FINE GOLD 1/2OZ」は正しい表記だと分かります。ただ、これを知らないで買取の値段をつけるとポチャリます。少し紛らわしい表示ですが、コインの耐磨耗性を高める為にこのような比率にしているとの事。
表面のデザインはこんな感じ。
右手に松明と左手にオリーブの枝を持った自由の女神様。そしてその背景には連邦議会議事堂が描かれているそうです。右下の左足で踏みつけているのは「波」かな?。良く分からないけど神々しい女神さまですね。
こちらは通販用でコインの状態を説明する為に撮影した詳細画像。
洋服や顔の輪郭の表現が美しい。ちょっとお腹がふっくらしているように見える点は、世界中の多くの美術品に共通する美しい女性像的な発想なのかもしれない(←想像)。
そしてこの品物を珍しいと言わしめたポイントがこの表示です。
女神様の右側にはコインの発行年数が記載されており、例えば昨年発行されたものには「2021」と表示されています。そしてこのコインにはローマ数字が表示されており、このコインが最初に発行さた1986年は、この「MCMLXXXVI」が刻まれたとか。ちょっとだけ珍しそうな初期ロットってやつですね。それによりこのコインは「36歳!」だと判明します。
この金貨さんの直径は約27ミリでペンダントヘットにするとボリュームがありいい感じ。
個人的には鷲さんよりも女神様「推し」かな。
同じデザインでどんどん新しものがでてくる金貨なので特に珍しい品物ではありませんが、初期ロットで残存しているものは比較的珍しいのではないでしょうか(←事実不明)。アメリカでは25ドルとして位置づけられる貨幣(金貨)ですが、日本ではただの金貨扱いになり、溶かして現金化する事もできます。でも溶解するのは勿体ないと感じたので、誰かに買って貰う努力をしております。ま~最近ペンダントヘッドの大きいものが少ないので需要はある品物ですが、初期ロットという点に興味がある人はいなさそう。一応買ってくれた人には説明させて頂きたいと思います。(※そして本日、6月21日、購入予約が入りイソイソとブログに挙げた次第です。キャンセルになる可能性もありますが・・・)
本日は以上でございます。
2022年06月17日
鴫原質店の弟さんです。
お店の買取品の中でユニークなお品物があったので簡単に紹介させて頂きます。
それは多摩センターオープン記念「24金ペンタくんメダル」専用ケース付き!です。
メダルの拡大画像がこちら。
とある会社の記念品のようですが、注目すべきは赤丸のところ。なんとあの田中貴金属の製作物でした。
裏面(表面?)のデザインはこんな感じ。
ペンタくんのお顔が丁寧に描かれてます。(※)現存するキャラクターですが、キャラクター名以外、詳細情報の記載は避けさせて頂きます。
今回注目したいのは田中貴金属の製品である「☆にS」の刻印がある事です。
付属品にこんな紙も入っていましたが、約20年前の販促物でしょうか?。クジャクのようなデザインが愛らしく、とても親しみやすいイメージを感じます。田中貴金属さまは今も昔も日本を代表する貴金属会社で、銀座本店の住所も電話番号も20年前から変わってない事が分かりました。本当の老舗企業様です。
そして大した詳細事情も書かないのに、このメダルを取り上げようと思ったのはこちらの用紙を見たから!。
なんと!「純金ペンタくんメダル」で田中貴金属でお買い物が出来るという事。普段であれば金を売って現金にして、そのお金で買い物をするという流れが一般的ですが、この24金のメダルがそのまま田中貴金属の製品の支払いに利用できるという発想がとっても面白い。等価交換という文字がしっかり入ってるので、このメダルは通常ではありえない待遇を、あの田中貴金属さんから与えられた珍しい一品のようです。私にとってはとても凄い事だと思いましたが、「だから?」とか言われそうで少し怖いかな・・・、凄い事ですよね?。
「純金ペンタくんメダル」は上記の紙にも書いてりますが70.3グラム(70g33分)で、6月14日に568,700円で買取させて頂きました(※グラム単価8,326円)。普通に見積しただけだったのですが、お客様は金額に驚いていたようです。話を聞くところによると「貰った」とか「抽選で当たった」という品物だったようなので、ま~普通は驚きますかね(羨ましいな!!!)。それはさておき、私も田中貴金属さんがこのようなプロモーション用の品物を造っている事を知らなかったので、いい勉強になった機会です。
尚、このメダルは販売する事など考えず昨日(6月16日)溶かしてしまいました。ごめんねペンタくん(哀)。地金価格が2.9%(約249円/グラム)下がったら赤字になってしまうのだよ。そして偶然にも、運よく金価格が2日間で数十円上昇して、売買金額は595,511円の純益26,811円(粗利率4.7%)となりました。もう少し余裕があれば「ペンタ君」も販売努力をしたかもしれないけど、金売買の粗利は本当にカツカツです。でも14日は金価格が急上昇した日で、その反動の調整で損(赤字)になる事も想定していたので、プラスになって良かったかな!。最近こんなのばっかりだ。ま~頑張るしかない!。
本日は以上でございます。
2022年06月14日
鴫原質店の弟さんです。
大体いつもどうでもいい事を書いていますが、今回は修学旅行に行ってきた息子さまのお土産についてのお話です。修学旅行の行き先が、私の子供の頃と殆ど変わらず同じような場所にいくという事で、事前に「お土産」について「これだけはダメね~」とお願いしていたものがありました。恐らく今でもそれは、幼少期の男子であれば多くの者が意味不明に憧れを抱き、そして何故か手にしてしまう魔のアイテム「木刀」というお品物!。購入後から振り回し、相手がいればチャンバラを初めてしまい、そして大人に頭ごなしに注意され、捨てる時にとっても大変な「昔懐かしの要注意アイテム」ではないでしょうか?。もちろん地域の名産品(〇〇刀など)として販売していますが、そんな感じの説明を息子さまにお話しし「木刀は危ないからやめてね~」とお願いしておりました。(※私の幼少期の思い出からくる勝手な思い込みかもしれません)。
そして数日前、仕事を終えて家に帰ると修学旅行から無事に帰還した息子様が、何だか偉そうにお土産をテーブルの上に広げてます。
全部「お菓子」ですか・・・・・・。とても現実主義の考え方で、ある意味で頼もしいのかも。
品物を具体的に見てみると、この2つは何となくお土産として理解が可能です。(※行き先は学校関連の話なので明記しませんが、品物から特定できるかもしれませんね。)
でも「薄皮饅頭」は郡山市の名産品!だったような?。(※)亡き祖母と母が好きだった福島名物「薄皮饅頭」の柏谷さんの公式URLは「こちら」です。尚、仙台駅に隣接するエスパルにも柏谷さんがあり、その気になれば15分で買いに行くことが可能です。
そして「赤べこクッキー」はお土産として成立している。
けど「ままどおる」は近所のスーパーで売ってないか?。近くの生協でも売ってそうな気がする。
そして最後に極めつけ・・・・(―_ー:)。
「あなた様はどちらに行ってきたのですか?」と伺いたくなります。なんだか良く分からないけど、個人的にこれは面白かった!。(※後から確認しましたが、その日に別の方に貰ったものでした!)
子供の思考的には「無駄にならない有意義な品物」という発想だと思いますが、お小遣いの全てが「お菓子」になる事は想像もできませんでした。思い出の記念品を買うとか、お金を少し残すとか、そういう発想はないらしい。そしてまた、その「チョイス」にも笑ってしまいますが、ある意味で食べたい物を買ってきたのでしょう。修学旅行とは関係しませんが、お土産に関しての価値観も時代に応じて変化している事を実感した出来事です。住んでる場所に関わらず、通信販売や分店などから地域の特産品を買える時代になり、こういうお土産品のありがたみも少し薄れてきた感じがしてなりません。良い点と悪い点を差っ引いても、地域経済にとっては良い事の方が多いのは分かりますが、昔のような「お土産の特別感」が薄れてきたことに、少し寂しさを覚えてしまいます。もちろんお土産には渡す相手への「心遣い」という善意が込められていますが、息子さんのチョイスには「善意のかけら」さえ感じる事ができません。なぜならば、私は甘いものを一切食べない人間なので、私宛のお土産でない事は確かだと思えます。私宛にビールグラスでも買ってこれば「いい子いい子」してあげても良かったのにね(笑)。
本日は以上でございます。