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質屋の道具 腕時計のピン外し機「スプリングバーツール」

鴫原質店の弟さんです。

今回は質屋のアイテムとして、少し前に購入した新しい道具をご紹介します。 ケースに入った新しいアイテムスプリングバーツールと呼ばれるこちらのアイテムは、簡単に言うと特殊なピンセットかな。

先っぽが先割れスプーンのようになっており、特徴的な形状をしてます。先端の拡大画像画像をみて分かるように先端部分はとても小さく、手に刺そうものならば出血する鋭さがあります。「どういう思考回路してんだ?」と思う方もいると思いますが、このような道具で手に大きな怪我をして、時計を弄らないと決めこんだ同業者の方は多いです。時計をいじくる道具って結構危険なんですよね・・・。

実際に摘まむものは、このような形状のピンです。汎用性の時計ピン中央部分が空洞になっており、その中に入っているバネの力で左右のパーツを押し出しています。バネの力より少し強い力で押しこむ事で、ピンを短くすることができる仕組みで、突っ張り棒のようなイメージが分かり易いかも。その押しこむ事に少しコツがいる為、その行為を補助するアイテムになります。多くの腕時計はこのようなピンによりベルトやバックルが固定されています。

実際の作業風景はこんな感じ。作業風景とても楽に作業ができるので、買ってよかったかな。

先っぽの形状が崩れるとその意味を失いますが、硬度が高いステンレスで造られているので丈夫です。作業風景例え曲がっても裏表を変更して使える上、交換パーツもついていたので長~く使えそうですね。

先端部分の幅は赤丸のネジで調節できる仕組みになってます。作業風景先端の長さを調節して使えますが、とても弱いバネ仕掛けなので最大幅にしておくとスムーズに使えそう。でも、ケースに収納する為には先端幅を小さくする必要があるので、結局毎回調節するハメになりそうです。

時計を頻繁にいじくる方には「今までどうやってたのよ?」と思われそうですが、原始的に普通のピン抜きで全部やっていました。このピン抜きは20年位使い続けてますが未だに現役です。昔から使っているピン抜き今でも何の問題もなくやれますが、残酷にも進行していく老眼も隠し切れなくなってきたので、「そろそろ道具にも頼ろうかな・・・」と思って買った次第です。毛嫌いしてましたけど、最近の道具っていいですね。(←昔からあるけど・・・っていう突っ込みはいりません!)

価格も安いし使い方も簡単だし、毛嫌いしていた割にはいいアイテムだったというのが本音かな。ま~まだしばらくの間は、原始的なピン抜きをサクッと手に取って作業してしまいそうですが、老後の準備を早めにしたという事です。時計が好きな方は、革ベルトを交換する為にマイアイテムとして保有するのもいいかもしれないですね。簡単ですがニューアイテムの紹介でした。

本日は以上でございます。

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