質屋のスタッフブログ
2022年07月20日
鴫原質店の弟さんです。
お店に新しい道具が導入されたのでご紹介します。
こちらはホロテック社製のマルチクォーツテスター「フィラッシュテスト」という最新の機械。使用目的はクォーツの日差を測る為と、新しいもの好きな社長の趣味!かも(笑)。
本体はこんな感じ。
1枚目の画像を外箱にした理由が自分でも分からない・・・(謎)。
取り合えず使い方はそのうち覚えるとして、社長がいじくっているところを眺めていました。
機械に載せて120秒ほど待つとクォーツ時計の日差と月差がでるようです。表示によるとこのフランクミューラーは1日あたり0.23秒進み、1っカ月では6.8秒進むそうです。大体9か月で1分くらい進む計算で、ま~順調って感じだと思います。このズレが気になる方にはアップルウォッチや電波時計をお勧めしたい。
次に興味本位でお店に並べてあるグランドセイコーを測ってみました。
表示によると1日あたり0.08秒進み、1っカ月では2.32秒進むらしい。因みにこの腕時計はGSのスポーツコレクション(SBGN003)で9F86ムーブメントを搭載しており、メーカーホームページ(こちら)によると、このムーブメントの精度は年差±10秒との記載があるので、100%の性能を出し切れていない状況にあるのかも。でも中古品なので常識の範囲で許される精度のような気もします。こんな感じの情報を外見から判断できちゃう事はとてもありがたい事ですね。
この「フィラッシュテスト」さんには他にも色々な機能がついています。
「電池電圧測定」「回路発信チェック」「コイル抵抗値測定」「回路消費電力測定」「ムーブ消費電力測定」「歩度測定」とこんな感じか?。まだ使用経験が浅いので良く理解していませんが、こんな多機能な機械の定価はたったの93,500円!というから驚きです(←性能が伴えばですが)。随分前からクォーツ歩度測定機は欲しかったのですが、数十万の機械ばかりだったので躊躇してました。ところが道具屋さんのカタログを見ていた社長様が、この商品を発見し速攻で買ってくれて今に至ります。「フィラッシュテスト」さんの今後の活躍を心より期待しております!。
正直な話、クォーツ時計で1日あたり1分遅れたりするものは、そのまま販売する事も出来ず、整備費をかけるか投げ売るかどちらかの選択でした。もちろん1日20秒の遅れでも同じですが、そんなことは見て分かるものではありません。買取の時間なんてたったの数分ですから、時間が遅れない事が前提での話であり、その前提が崩れる事もたまにあります。その「たまに」という事故を無くすことが出来るのは、「素晴らしい」という一言に値します。
ただちょっと気になるのは、一般的な許容度がどこにあるのかはしっかり考えたいかな。「年間で5分遅れるから整備が必要な状態です」などと見積時に言葉にし、少しでも安い金額を言ったもんなら、この競争の世界では値段負けてしまいます。少し問題あるものを自店で販売しないのは当たり前の事ですが、業者卸売りが可能な精度がどのくらいなのかなど、色々と考えてみようと思います。お客さんにとっては「高く買ってくれる店」がいい店というのは不変の話であり、お客様がお持ちの品物に対してお店側が「粗さがし」しても意味はありませんから。ま~色々と有効活用していこうと思ってます。
本日は以上でございます。
2022年07月13日
鴫原質店の弟さんです。
6月末の事ですが、新品(未使用品)のルイヴィトンを同じお客様から3つ譲って頂きました。
今回は左上の画像の白いポーチについて、買取した際の実話の出来事と、経験と思い出からくる偏見のお話です。
ルイヴィトンの新品に関して、当店では相場がある商品は買取値段をホームページに明記しています。
これは実際のサイト画面ですが、白いポーチ「N4127」ポシェット・アクセソワールの新品は127,000円で買取させて頂きました。
新品のルイヴィトンの査定は「状態の確認」をするだけで特別な知識は不要です。新品(未使用品)と判断する場合は、お客様も確認できる当社のホームページから型番検索で値段を見るだけで、そこに何かを「考える」的な要素はありません。(※もちろん真贋判定は必要です)
このポーチに関しても同様の流れで値段決めましたが、社長と私が「これ 間違ってない?」と同じような反応をします。お客様もホームページで値段を確認されて遠方から来てるので、間違っていた場合「すみません」ではすみません(←おやじギャグ?!)。取り合えずルイヴィトンの公式ページ(こちら)で定価そのものを改めて確認し、相場も確認しますが何の間違いもありませんでした。考えてみれば、アクセサリーポーチの新品を買い取ったのは何年振りなんだろう?。定価が「¥155,100もするんだ~~」と驚くぐらい、このポーチについて見向きもしなかった期間が長い事を認識します。
「これ 間違ってない?」と定価それ自体に疑問を抱いた理由もあります。それは旧型アクセサリーポーチの昔らかの記憶や経験よるところ。旧型といっても、姿形が殆ど変わらないこの子の事です。
20年前位の事ですが、モノグラムのアクセサリーポーチが大流行し、非常に多くの中古品がありました。その頃の市場(業者間オークション)相場では数千円で競り落とされ、店頭販売価格も1万円を割るものが多かった記憶があります。5千円で買ってきて9千円で店頭で販売するなどの感じかな。しかも大流行した品物は中古の数量が莫大に存在するので、どこにでもあった定番商品の一つです。ところがこの数年、海外直輸出業者がルイヴィトン製品を買う相場で、このポーチも非常に高値で競り落とされており、「海外では人気商品なんだろうな~」とは思っていましたが、今時の定価がこんなに高い事を初めて知ります(←アホですよね~~)。
昔の中古相場が数千円だったという話は、信じられない方もいるかもしれません。
取敢えず2002年のルイヴィトンのカタログを引っ張り出してきます。
2002年の中盤に価格改定がありましたが、改定前の定価は26,000円だったようです。
このブログで何回かだしてますが、この頃はカタログを毎年購入して価格を書き込むという、今では信じられない地道な世界。仕事としてやってきた事なので、この情報に間違いありません。そして現状のアクセサリーポーチの形状はモノグラム柄にしかなく、ダミエのアクセサリーポーチは四角いものでした。その後ダミエ柄でも同じ形状のアクセサリーポーチがでてきますが、基本的に新品定価がこういう値段だったところが着目点です。
このような思い出や記憶がある故に、現状のアクセサリーポーチの定価が¥155,100という事に「これ 間違ってない?」と思ってしまった訳です。ルイヴィトンの定価が上がった事や海外での中古相場の影響、そして最近での猛烈な為替変動も加味して、国内での中古相場も大きく上昇しました。そして、それに合わせて売買をしている現状ではありますが、昔の価格を知る「私達と同年代か、ご年配のお客様」が店頭販売価格を見て首を傾げてしまう方がいるのも頷けます。以前も「ルイヴィトンの価格推移」について書いた事がありますが、このポーチの躍進には驚きしかありません。そもそも、こまめに情報のアップデートをしていれば定価変動は当然の知識でしょうが、数がすごく多かった大流行品が故に気にも留めなかった点も、このような誤解の原因だと反省しています。
因みに、こういう事を書いていると、「私も年なんだな~」と実感します。亡き祖父は「幼い頃に2銭で買った餡餅が美味しかった」という思い出話を何度もしてくれました。亡き父は「子供の頃、キャラメルは6個入りで10円だった」と教えてくれました。聞いてる時は「そんな昔の話・・・」なんて思っていたけど、私が言っている事ってそれと同じです。歴史の流れを見る限り、多くの物の値段は過去と比べると上昇を続けます。貨幣価値が実質的に下がり、貨幣価値の切り上げもされ「銭」という貨幣が事実上消滅しました。そういう歴史上の流れをみてみても、今は「価格が高い!」と思っているものも、未来の世界では「とんでもなく安い価格」になる日が訪れるのかもしれません。というか既にそういう事例が目の前にあるのに「見てない」「知らない」「感じない」と、平和ボケあるあるの無関心が今回の話であるようにも思えます。最近は特に「インフレ」感が国内でも漂っており、デフレ経済にどっぷり浸った金銭感覚である私は、今後数年間、どんな世界になっていくのだろう?と悲観的な事ばかり考えてしまいます。
本日は以上でございます。
2022年07月12日
鴫原質店の弟さんです。
昨日の午後13時より、店内にて仙台放送のパブリック取材が行われました。
最近のメディア取材はスタッフM君が全て対応してくれるので、「もしかしたら、もの凄く少しだけ頼もしい存在なのかもしれない、という気がしなくもない」という訳の分からない日本語で微妙に褒めてあげたいです。台本の赤〇の部分で創業1951年と書かれてますが、当社のホームページでは1949年との記載があるのでそちらに合わせて頂いたとの事。「リポーター/調整中」と書かれてますが、どんな方がいらっしゃるのか、店内の皆が楽しみにしている事の一つだったりします。
放送時間は60秒ですが、撮影クルーの方々はその60秒を創るのに多くの時間費やします。
多くの方々の力によってテレビ番組は製作されており、今回の撮影時間は1時間40分程でした。いつも思いますが、小さな当店などを取り上げて頂きありがとうございます。事前準備から撮影や編集に関わる全ての皆さまに感謝申し上げます。
今回撮影された映像が放送されるのは、仙台放送の「MiMiよりマーケット」という約5分間の情報番組で、放送日は7月19日火曜日の午前11時20分を予定しています。簡単に「MiMiよりマーケット」について紹介すると、毎週月~金のあさ11:20分から、そして土曜日は午後5:25分からで「生活に役立つ、耳寄りな情報をお届けする」というコンセプトの地域密着情報番組になります。仙台放送の番組情報については「こちら」にリンクを貼りますのでご興味があればご覧ください。店内や商品の映像がテレビで放送されるのはありがたいし、こういう地域番組って大切だな~って思ったりしてます。
本日は以上でございます。