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質屋のスタッフブログ

ミヤギテレビ「ちょっとブレイクタイム」の取材

鴫原質店の弟さんです。

もうすぐ1年の半分が終了してしまう事を数字の上で実感させられる6月になり、そんなどうでもいい事を考えながら日々変わらぬ時間に出社して仕事をしていると、午後からテレビのパブ撮影がある事を「今日」知ります。ここ数年は若手スタッフM君が対応してくれてるので、おじちゃんの出番は一切ありません(笑)。

取材形式で本格的に撮影が開始されたのは14時の事。外に貼られた撮影中の張り紙その時間からお店の自動ドアの電源を切って、お客様には別の入り口をご案内してます。お買い物のお客様にはご迷惑をおかけしましてお詫び申し上げます。

取り上げて頂くのはミヤギテレビの「ちょっとブレイクタイム」という情報番組。原稿の一部にある放送時間毎週土曜日午前11時35分から放送される地域密着型の番組(公式URLはこちら)ですが、ご興味があればご確認下さい。

尺(放送時間)は約135秒を予定しているようですが、その撮影時間は約2時間程度。撮影風景テレビの番組制作は本当に多くの方々が関わっています。撮影クルーの他にも、広告代理店の方やテレビ局の方など、多くの方のお力で成り立っており、こういう機会にはいつも心から感謝。見てる方には約2分という短い時間ですが、その短い時間に情報を詰め込み番組として成立させる苦労はとても大変な事だと、撮影現場を見ているといつも感じてしまいます。皆さま本当にありがとうございます。

因みに原稿はこんな感じ。原稿の一部創業は変わらないけど店舗暦だけは順調に伸びていき、70年以上という文言になってしまいました。鴫原質店も年だな・・・。

少し変わってきたかなと感じた事がありまして、スタッフM君はマスクなしで撮影に挑んでいます。テロップで「接客の時はマスクを着用してます」というような文言が入るようですが、メディアでもどんどんそんな方向に進んでるのかな。日本国内でもマスクをするのが少数派になる時期が、もうそこまで来てるのかもしれないです。個人的にはマスクの「楽さ」に慣れてるので、着用し続けても違和感がない世の中であって欲しいけど、「普通」と皆が思う行動に合わせる事にしときます。6月10日土曜日に放送されますので、お時間ありましたらスタッフM君の素顔を見てやって下さいませ。m(_@_)m

などと書き終わってアップロードしようとしたら、社長も映る事に(笑)!!社長の撮影風景他人事なので撮影現場をブログ用に撮影して楽しんでました(※ブログへの掲載許可を得てます)。その後、何故かは知らんが「もう一人お願いします」と私も撮影される事に・・・(汗)。「髭剃ってないので無理で~~す」ってお断りしましたが、雰囲気的に断れる状況でもなくなり【マスク有】で撮影してくことになり、番組のどこかで私が放送されてしまう可能性があるようです(涙)。先に言っててもらえればちゃんとしてきたのにな・・・カットしてくれないかな・・・。映るのは構わんが、独りマスクがかなり嫌です!。大体さ~~こういう事って事前に伝えてくれてもいいと思いません??。こういうところはウチ(←鴫原質店)っぽい気はするけどね。

本日は以上でございます。



比重計と試金石と硝酸

鴫原質店の弟さんです。

昨日(5月26日)はお店で高純度のゴールド(金)を数点買い取りました。買取した金属ドル建金価格はドル金利に左右されて上下していますが、その金利に影響を受けて為替(円)も変動するので、国内金価格はまったりと高値圏内の並行飛行を続行中!!。たったこれくらいの点数で200万円位なのでお客様もお店も皆ハッピーの様子。円の価値が減る~~~嘆いているのは、もしかして私だけなのかもしれない・・・。

なんかいい教材になりそうだったので、今回はこの4点で金性について「簡単に」見てみます。刻印の無い金属インゴッドが24金なのは間違いないとして、指輪には「仟足」の刻印、ネックレスには何の刻印もありません。この刻印はアジアで造られたものに多く、特にタイで製造されたジュエリーに多いかな。18金と比較すると黄色味を帯びており、インゴッドの色に近いのが特徴で金性も高いものが多いです。

先ずはリングから比重を計測します。リングの比重何度も書いてきましたが比重は【(大気中の重さ)÷「大気中の重さ―水中の重さ」】で求められ、比重により金の純度の推測が可能です。今回は重量が「15.12グラム」で水中での重さが「14.32グラム」。比重=(15.12)÷「(15.12―14.32)=18.9(←比重計とズレてる・・・)となりました。24金より純度は低く、22金より純度が少し高い感じかな。

次にネックレスの比重を計測してみます。ネックレスの比重計算式は上に書いてあるので省略して比重は15.3でした。この比重は18金に相当するものですが、どう判断するのが正しいのかしら?。

比重計があてにならないので、ネックレスの細かい部分を見てみます。ネックレスの造り中空(中が空洞)で造られている事が想像できる場所が複数あり、こういう形状の比重を測ったところで浮力が邪魔をして正確な比重は計測できません。そういう意味で18金以上、金が75%以上は含まれている事は確定したという認識に留めます。

次に試金石と硝酸を使用して金の割合を推測。試金石と硝酸で金の痕跡を確認試金石に金を擦りつけ、その痕跡に硝酸を垂らして余計な物質を溶かします。24金であれば痕跡はそのまま残り、純度が低いとその痕跡は割合に応じて溶けてしまい、その残り具合から金性(金の割合)などの想像が可能です。慣れてくると試金石の色を見ただけで高純度の金であると認識する事も「一応」可能。思惑と違い以外にも、リングの痕跡が少し崩れた点と、インゴッドの痕跡が少し形状を崩したのが気に入らない。ブログ用にと少し【雑】にやってしまった事を後悔しましたが、やり直す気力などありませんのでご了承下さい(汗)。

K14WGのリングがあったので、補足的に【丁寧に】やり直します。14金の痕跡の硝酸での変化試金石に擦りつける痕跡は、短い線を数本、物体の同じ場所でつけるのが望ましいかな。硝酸をかけた後、その直後を見るのではなく金属が溶けて煙が上がる様子など見ながら、痕跡の変化を少しだけ時間をかけて観察します。WGメッキに含まれる可能性のある「硝酸に溶けずらい金属」もあるので、少し様子見も必要。14金は58.3%が金という割合の金属で、痕跡も大体半分が消滅したのでやっぱり14金なのでしょう。刻印あるので間違いないけど、一応方法の説明も兼ねてやってみました。4本位の痕跡を残すのが安定的で、上の金の痕跡のように適当にやると適当な結果にしかなりません・・・反省します。

という感じで刻印がない金製品は簡単な検査を行いますが、正直言って1分もかかりません。ただ慣れてないと頭では分かっていても判断もなかなかできないみたいかな。因みにこの指輪は22金で査定させて頂き124,700円で買取しましたが、お客様は大変ご満足でした!!。というのはチェーン店で見積もりしたとき「18金でしか買えない」と言われ、その見積額は6万円だったそうです。その点に関しては私には何とも言えない部分もあり、23金で査定するお店がもしあって、粗利率も当店と同じかそれ以下だと査定金額は当然高くなりますから。比重も試金石と硝酸も推測するモノでしかないので、私は22金を想定したというだけの話でしかないのかな。それにしても、6万円って半分が粗利か・・・・。世の中の現実を知った気がした瞬間です。

今回取り上げた「仟足」と刻印がある金属は「シナ金」などとも呼ばれておりますが、中国で造られたものに刻印される「万足金」や「千足金」や「足金」など、金性を示す刻印は世界統一ではありません。金性を適正に想定する事ができないと、買取査定額に大いに影響するので、それらを判別する為の最低限の機材と知識がないと査定も難しいのが現実なのかもしれないね。とは言ってもそんなに高い機材じゃないのでどこにでもあるとは推測しますから、査定額はお店のスタンスの話なのかもしれないな。という事で、金を売却する際は、是非当店でもお見積下さい!!(←宣伝)。サクッと普通に査定しますから!(笑)。

本日は以上でございます。



カラーチェンジガーネットとアレキサンドライト

鴫原質店の弟さんです。

ネット販売用に写真をパシャパシャ撮影して加工する単調作業が続く退屈な日常の中、たま~に「おおっ!これはっ!」と心ときめく品物があったりします。そんな個人的に何かを感じたものをブログで紹介したりするのが少し好きかもしれない。 指輪の商品画像今回の紹介するお品物はこの指輪。手間を省く為にネット用の商品画像をそのまま使用しますが、宝石が好きな方はこの青っぽい透き通った石を見て「あれかな?」と瞬間的に思う方が多いのではないでしょうか?。

そしてもう一つの画像を追加します。色が変わる宝石この画像をみて最初に想像した宝石名が確信に変わるかも。私自信はこれを見たら個人的に大好きな「アレキサンドライト!」を思い浮かべます。赤っぽいライトに反応して色を変える摩訶不思議な魅力を持つアレキサンドライトは宝石好きに特に好まれ、大きなものはとても高価です。

ところがこの鉱物様はアレキサンドライトではありません。ソーティング「今までの話の流れは何だった?」と突っ込みが入りそうな流れですが、なんとこの鉱物はカラーチェンジガーネット。「なんだ・・・ガーネットか」と誰かの心の声が聞こえてきそうな気分です。普通の一般的にありふれたガーネットは物量がとても多い為、2次流通ではさほど価値がつかないのも一つの現実です。とはいえ、キャンプファイヤーの焔に照らされて色が変わりすれば、私にはそれだけで魅力的なので、鉱物の名前や種類なんてどうだっていいところ。むしろガーネットがセッティングされている珍しさに好感がもてます。

見た目が殆ど変わらないこの2つの鉱物の違いを、どのように判別するかについて。蛍光性を確認してる画像屈折率を測れば分かりますし、ソーティングに出せば簡単に分かりますがもっと簡単な方法があります。暗いところで紫外線を照らすとアレキサンドライトは光に反応して赤っぽくなりますが、ガーネットは全く反応しません。理由は簡単で、アレキサンドライトには蛍光性があり、ガーネットには蛍光性がないから。とても簡単な判別法なので知っていて損はありません。相変わらず話がそれますが、私はブラックライトでダイアモンドを照らすのが大好きで、蛍光性のあるダイアモンドは元気よく紫外線に反応して青白く光ります。画像でも分かる通り、同じメレダイアでもこんなに違いがあって楽しいですよ(笑)。

ジュエリーに関する見解は人の数だけ違います。マネキンが指輪をしてる風景宝飾品の売買価値や使われている鉱物の価値だけがその楽しみ方ではなく、身につけた時の感じや見た目を重視する方も多いのが現実だと私は感じています。こんな感じで指につけた時、このセットされた鉱物がガーネットなのかアレキサンドライトなのか、見た目で判断できる人は恐らくいません。赤い光で変色する鉱物がセットされている綺麗な宝飾品であるこの指輪は、こ十分素敵なジュエリーとして成立してるのではないでしょうか。

ガーネットの和名は「柘榴石(ざくろいし)」でモース硬度(鉱物の硬さ)は7.0-7.5。1月の誕生石として知られている他、誰が考えたのか分からない様々な「宝石言葉」もあり、パワーストーンアクセサリーにも多く使用されます。一般的なガーネットと少し異なるカラーチェンジタイプガーネットにも様々な種類があり、その個体によって特徴的な色の変化があり、そしてまた白色灯や赤色灯など光の種類によっても色の変化が異なります。鉱物内に多く含まれるバナジウムや、鉱物形成段階における様々な物質の微妙な入り方によってその特徴は変化するので個体差が大きいんですね。GIAのホームページ(こちら)にガーネットに関する色々な資料があるので、ご興味ある方はご覧ください。英文の説明もグーグル先生が簡単に翻訳してくれる時代なので興味さえあれば簡単に楽しめます!。

今回取り上げたのはアレキサンドライトと同色に変色するものでしたが、青や赤やオレンジや虹色など変化する色も様々あり、そんな特徴からガーネットは「殆ど全ての色をカバーする」珍しい宝石の一つとなり、珍しいものはやはり高価かな。ガーネットは十分魅力的な鉱物で、素敵なジュエリーを構成できる一つの宝石であり、ブルガリなどのハイジュエリーにも多く使われいます。アレキサンドライトとガーネットの比較から始まりましたが、私的には「セットされた鉱物の名前や種類って重要なのか?」と、このジュエリーを見てると思ってしまいます。「なんだ・・・ガーネットか」とか思わずに、「ガーネットか!。珍しくていいじゃん」という考え方もありのような気がしますが、皆さんはどう思いますか?。

本日は以上でございます。





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