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もう一つの太平洋戦争 100周年記念ソル金貨

鴫原質店の弟さんです。

1879年から約5年間、ボリビア共和国とペルー共和国が連合してチリ共和国との間で開戦された戦争があり、それは太平洋戦争(スペイン語でGuerra Del Pacifico)というものらしい。義務教育で学習する同名の戦争と区別する為、硝石戦争と言われる事もあるとか。この3国の主要産出鉱石が硝石(しょうせき)であったことが名前の由来みたいです。今回はその太平洋戦争100周年記念として1979年にペルーで発行された記念金貨2枚をご紹介します。グーグル先生も答えてくれないくらい情報に乏しい金貨の為、間違った事を書いている可能性がある事を先にお詫びします。

先ずは表面から。10万ソル金貨の表面読み取れる文字「CIEN MIL SOLES DE ORO」から10万ソル(ソーレス)貨幣で、1トロイオンスの純度91.66%の金貨という事(←たぶん・・・!)。グーグル翻訳でも分からないこの文字はアンティークなペルー語なんだろうか。

先程のコインの裏面はこんなデザイン。10万ソル金貨の裏面刻まれた文字「ANO DE NUESTROS HEROES DE LA GUERRA DEL PACIFICO」をグーグル先生に翻訳を頼むと「太平洋戦争の英雄たちの年」と優しく教えてくれました。その英雄の名はアンドレス・A・カセレス様で、この名前を検索するとペールの切手などに肖像画が描かれており、この金貨の肖像とは全く別物のイケメンをみる事ができます。雰囲気は出てるけどなんかミニキャラみたいでちょっと可愛いね。

さてもう一つの金貨の表面から。5万ソル金貨の表面5万ソル(ソーレス)貨幣で、1/2トロイオンスの純度91.66%の金貨という事が読み取れます。相変わらず多分・・・ですが。

そして裏面にはまたしても強そうな強面の男性が描かれてます。5万ソル金貨の裏面大体は先程の金貨と同じですが、こちらの英雄の名前はアルフォソ・ウガルテ様。この名前をグーグル先生に聞いてみると、様々な写真や肖像画を見せてくれますが、やはりと言うか・・・写真の方がずっとずっと男前です。多くの金貨でレリーフされた肖像をみてきましたが、ペルー金貨の彫り方にはかなり特徴があるようです。

この二つの金貨の大きさや重さはこんな感じ。2つの金貨の大きさと重さ1トロイオンス(31.1グラム)の金貨が入っている純度91.66%の金貨なので、33.9グラムのうち2.8グラムは色味的に銅が入っているのかな。クルーガーランド金貨とかもそうですが、この年代の金貨に多くある配合です。

この金貨はペルーで働いていたお父様から譲り受けた物だという事でしたが、現存するものはかなり少なさそうです。仕事を中断して色々調べてみる事が楽しかったりしますが、高校で学んだ世界史にもなかった(←忘れた?又は覚えてさえいない?)もう一つの太平洋戦争の英雄や歴史と触れ合う機会をくれた、この不思議な肖像が描かれた金貨に少しだけ感謝!。そしてまた、こんな貴重な品物を譲って頂き、ありがとうございました。

本日は以上でございます。

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