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質屋のスタッフブログ

鳥言葉は「幸福の予感」

鴫原質店の弟さんです。

今朝の仙台市は湿気もなく初夏を感じるとてもいい天気でした。こんな日は家全体の換気をする為に、窓を開ける方が多いのではないでしょうか。私の家でも朝から窓を全開にして外気を入れるようにしてました。

そんな窓ガラス全開中の我家に、窓から珍しいお客様が。天井のファンに留まっているつばめつばめ様です。娘の部屋に侵入し縦横無尽に振舞っていますが、外に出たいと思われる行動が目につきます。

昔からつばめは縁起のいい鳥だという説があります。私の経験上、家につばめが入ってきたことは初めての事で少しだけ嬉しかったですが、他の家族は大騒ぎ。クリーンなイメージがある「つばめ」というこの鳥類様、初めて知りましたが飛びながら相当な量の何かをまき散らします。つばめがまき散らす液体糞なのか唾液なのか尿なのか‥‥部屋だけでなく娘自身も茶色の怪しい液体まみれ‥‥‥‥。ベッドも椅子も床も相当な量のこの何かが付着し、娘様は半ギレ状態です。

外に出たいと思われるつばめ様をどうやって外に出すか。部屋を飛び回るつばめ4メートルもある天井なので人の手は届きません。開かない窓ガラスにバタバタとぶつかっていき、この子なりの必死が伝わってきます。手の届く範囲の窓ガラスは全開なので、少しでも降りてこれば出口はいっぱいあるのにね。でもこのままではつばめにも家もにも良くないので、天窓の網戸をクイックルワイパーの棒で無理やり開けようとすると、それに威嚇されたのか、つばめは高度を下げ、開いている窓から外に旅立っていきました。

縁起の良いとされるつばめ様ですが、部屋の中は悲惨な状況。壁紙についたつばめの出した液体唾液か糞か尿かは知りませんが、高い場所の壁紙にもその付着があります。娘様は相当うんざりしている様子で顔が歪んでました。服にも髪にも手にさえも、つばめのまき散らした怪しい液体がついているので、その気持ちも分かります。部屋の掃除は恐ろしく大変そうですね。

早朝の珍しい出来事について、部屋の惨状については何とも言い難い部分はありますが、「何かしらの幸運があるのかも」と意味不明な期待感があります。「巣を造るとその家に幸運が」という事なので実際には関係はなさそうだけど、家の中に侵入してくるって結構珍しい気がしてなりません。つばめの鳥言葉は「幸福の予感」ということ。幸福の予感はもう感じているので、その後のご縁を期待してしまいます!。そしてまた、つばめは帰省本能が強い鳥という事なので、心の中で「いつかまたおいで~」と思ってます。家族の前では絶対に言えないけどね‥‥、特に娘の前では‥‥。初夏の珍事としていい思い出になりそうです。

本日は以上でございます。



古いシーマスターの電池交換

鴫原質店の弟さんです。

質流品の中に古いオメガの時計がありました。アンティークシーマスター 古いシーマスタープロフェッショナルで200メートル防水のクォーツ(電池式)時計です。正確には分かりませんが1990年代前後に販売された商品という事。電池切れか壊れているのか、蔵から出してきた時点で動いておりません。こんな時はまず最初に動くかどうかを調べないと!。私の感覚で正直に言いますと、30年も前の電池式時計が何の問題もなく動作すること自体、とても不思議な事に思います。

という事で電池交換をしてみます。因みに私、この時計を開けるのが初めてで少しだけウキウキ。初見の品物は色々と考えながら触っていくので結構楽しかったりします。時計をホルダーに固定まずは時計ホルダーに固定。裏蓋を見るとシーマスター専用工具を使わない構造ですね。

取敢えずは一般的な裏蓋オープナーで回してみます。オープナーで裏蓋を回すかなり手ごたえが硬く手が疲れます。錆によるものか、時計自体の精密な構造なのかは分かる由もありません。

ネジ構造になっている裏蓋を回すと、外周のみが外れて中央の裏蓋はまだ残っています。裏蓋そのものが2つのパーツで構成されている事が分かりました。裏蓋を外した様子そして灰色のゴム素材が目につきます。どういう構造何だろう?と色々推測しながら次の手を考えます。

隙間からピンセットで恐る恐る触ってみると灰色のゴム素材はパッキンのようなものだと判明します。パッキンを取ってみるそしてこの灰色のパーツを取ろうとすると、固着した裏蓋もくっついてきてしまった(汗)。裏蓋と固着したパッキン古い時計だとよくある現象ですが、これを壊したら代用品がないので気をつけないとね。でもこの構造で200メートルの防水性能か~という感じ。最初に開けた裏蓋の外周と裏蓋中央部分、そしてケースの気密性がとても高いのかな。

そしてムーブメントまであっさりと到達。結構簡単ジャン!。ムーブメントの画像Cal1438と印字があるムーブメント様。スイスが世界に誇る、大手時計製造メーカーのETA社製ムーブメントです。ETAのムーブが使われている品物は、何かが壊れても殆どの場合は修理が可能で、私は個人的に好きだし見ていて安心できます。汎用性であるが故にパーツの供給体制がしっかりしており、部品自体の価格も割安なので修理費も安く済むことが大きな利点。そしてこの時計に関して言えば、SR916SWという大きな電池を搭載しているところも私好み。電池交換の頻度が減るしね!。

そして電池を交換したら動作してくれました。メンテナンスの際に部品交換をした可能性もありますが、30年前に製造された電池時計が動いている事自体が凄いな思います。古いモデルで残存の個体数も減少していると思われ、今後また触れる機会はあるのかないのか。もしかしたらこれが最後かもしれないので、ブログに残しておく事にしました。

本日は以上でございます。



デザインがとても古いスタールビーの指輪

鴫原質店の弟さんです。

今回はお店で買取した指輪のお話です。当店では中古の宝石を販売をしてますが、買取品の中で店頭に商品として並ぶのは買取品の2割位しかなく、多くのものが金属として再利用される方へ向かいます。私たちは「潰す」とか「溶かす」と言いますが、そのスクラップ専用置き場からこの指輪を発掘してきました。デザインの古いルビーの指輪 デザインが古く、更には石も欠けており、これを宝飾品(ジュエリー)として購入頂ける可能性は低そうです。それ故に金属スクラップの判断が下されたのかもしれません。

悪く言えば古臭い、良く言えばアンティーク。でもね、個人的には「素敵なルビーだ」と思ってしまったのです。時間の無駄になる可能性が高いですが、私の個人的意向で販売努力をしてみます。商品画像を撮って、素敵と感じた部分を商品写真で掲載してみます。(※使用している画像は全て商品画像を転用してます)スタールビーが輝いている画像私の思入れが通じたのか、いい感じに映ってくれます。10年くらい前は宝石好きのお客様がとても多く、このような品物を喜んで買ってくれたことを思い出しました。デザインや金額重視の現代ジュエリーとは異なり、「これこそが宝石だ」と言わんばかりの輝きを放ちます。売れればいいな~。

凄く地味に見えるこの指輪も、こんな感じで見てみれば素敵でしょ。(完全に自己満!)4方向から見たスタールビー強い光で照らしており若干サギっぽく感じるので、画像に赤文字で書き足します。誤解は避けたいので。

蛍光灯の光でも見る事ができるシルクインクルージョン。シルクインクルージョンの中の青色この青い光は過熱処理がされてない場合に見られる現象です。でも加圧温度が低い場合にこの青色が残存する事もあるらしいので、現段階で非加熱とは言い切れないとの事。判断は見た方にお任せするので、この光が見る事がこの写真一枚で伝わればいいな。産地証明やソーティングを取る費用は無駄になる可能性があり、この現象のみで価値を感じてくれる人がいればいいのですが。というか普通の人が見たら「何だこれ?」ってなりそうですね。これでいいのか本当に悩みますが、石が好きな詳しい人以外は買ってくれないと思うので、いい事にしましょ!。

詳しい方なら分かってくれるのかな?。シルクインクルージョンの拡大画像顕微鏡でシルクインクルージョンをバシッと撮影しました。

このシルクインクルージョンって見てると本当に綺麗です。シルクインクルージョンを更に拡大した画像顕微鏡を覗いている時、光の反射角度を変えるとキラキラと輝いてます。でも普通はこれを見る道具ってありませんよね。私は幸せものかもしれません(笑)。ここまでやっていながら、「これは本当に商品画像なのか?」と感じる自分もいます。完全に自己満の状態です。商品説明にすらなっていない気がしますが、シルクインクルージョンがしっかり見えるスタールビーで青色の反射もあるという事が伝われば‥‥‥。

悪い部分もしっかりと。石の傷石の傷を顕微鏡で撮りました。傷があるって言ってもさ、人の手によってついた傷かどうかは分かりませんよ。もともと地中深くに埋まっていた鉱物をカットしたものが宝石です。その生成の過程でヒビ割れする事など当たり前にあるので、判断は全て見た方に委ねます。

ということで商品画像を撮ったついでにブログに書いて見ました。昔はこういうルビーって凄く人気だったんだけどな。今時のファッションでは宝飾品として成り立ってないのかもしれません。だとしても、跡形もなく壊すのはいつでもできるので、品物に敬意をもって次の所有者様を探してみます。買って貰えればいいね。もし売れなくても新しい別の枠(台座)を見つけてあげたいと思います。でもこれって商品画像として成り立っているのかしら?。普通の会社だったら上司に叱られそうな気もします。やっぱり私は私は幸せものかもしれません(笑)。

本日は以上でございます。

<令和3年5月31日に追記します。>
5月28日にこの指輪に関してヤフーオークションを通じて色々な質問を頂き、指輪を購入頂きました。ルビーの真贋について不安があるようでしたが、当店の社長であるGAI GGが「私が鑑定してます」「別途費用はかかりますが、中央宝石研究所かGAIで鑑定書をつくる事ができます」など返答をしたところ、当店を信用頂き購入してもらいました。写真の出来栄えが良すぎる(肉眼で見る事が出来ない部分を沢山画像に載せている為)こともあり私はかなり不安になりましたが、先程メールにてとても気に入ったという旨の連絡があり安堵しています。違う商品についての質問も頂いているので、本当に宝石が好きな方だと想像できます。専門性に特化した商品画像でしたが、分かってくれる人だったり、本当にいいものを欲しい方に突き刺さる情報だったのかもしれません。私にとってもいい経験になりました。





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