質屋のスタッフブログ
2024年11月12日
鴫原質店の弟さんです。
今回はお店で買取したこのペンダントヘットについて。昔からのお客様の品物だった事、そして視覚的に問題ない!と判断し買取させて頂きましたが、通常この金貨は査定額にご納得頂いた後に、枠からコインを取り出して、コイン単独の検査をしてから買取する流れです。枠に入っている状態だとちょっと不安もあるから・・・というのがその理由。
普通は、コインを囲むこの金属は果たして金だろうか?から始まります。ロウ付けされてる部分の雰囲気で、金と判断しますが一応・・・話の流れ的に壊します。
爪をたててコインを取り出しました。少しの力でグニャ!っとなり、金の柔らかさを確認。因みに白いのは接着剤かな。
念の為、話の流れで試金石と硝酸テスト。高純度の金である事が確認できます。
次にコインの比重を計測。比重の説明は何度もしてるので省きますが、17.2でクリア!。特に問題がない21.6金のコインだという事が判明します。ま~大体の流れはこんな感じかな。
そこまで神経質になる理由はコレ。今から20年前くらいの事、このコインの偽物が大量に出回っており、当店でも一つだけ掴んでます。今まで何度となく偽物のコインを見続けてるので、市場にはまだありそうかな。18金の枠にコインだけ偽物が入っている物が多く、そんなものを何度も見てきてるので、今でも警戒感は消えません。既に趣味となってしまったコイン鑑賞のキッカケでもある。そして今では見てすぐ「金じゃないね」と分かるこのコインは、その当時の私達(社長と私)には気づけなかった悲しい過去と損失の証!。※18金が800円の時代の話で、損失は大した事ありませんが・・・(笑)。
枠に入っている状態では確認する事の出来ない側面に、青錆(緑青)があるものが多く、実は粗悪品だったりします。外傷の部分からその内部が確認できれば、その時点でアウト判定。最近は、とても精巧なコインの偽物がでており、上記検査などでも判別不可能な構造をしており、中々難しい時代となりました。地金屋さんにそのコイン(←偽物)の実物を見せて頂きましたが、メッキの雰囲気を察するとか、硬い物を当てた時の「音」が違う・・・とか、言葉では伝わらない感覚的な部分も大切な気がしてます。そして前例(※情報含む)のあるモノは破壊検査前提で話を進める事になりそうな予感も。触らぬ神に祟りなし。
金独自の柔らかさや、レリーフのされ方なども参考に。金相場高騰につき、1つ掴んだだけで相当な損失が確定するので、念には念を。そして目の前にあるものを注意深く観察し続けようと思います。
そして最後にコインのご紹介。これはアメリカの旧法定通貨インディアン金貨。直径27.1ミリで重量は16.72グラム(※比重計では16.73になってた!)。金品位はau900のK21.6で、発行期間は1907年から1933年です。御年114歳のとても古い金貨で、今まで何人の所有者を渡り歩いてきたのか・・・。傷が少ないものは若干のプレミアムもついてますが、ここまでボロボロだと難しいかな。1910年の発行枚数は約235万枚ちょいで、それこそ昔は日本でも沢山みる事ができたけど、最近少なくなってきたかな。
もう片面はアメリカの金貨に多いイーグルが描かれてます。そして面白いのは、この金貨の価値が10ドル!ってところ。1オンス2,800ドルを瞬間的にとはいえ超えた今日この頃、1グラムのドル建て金価格は2,800÷31.1≒90ドル。この金貨が約16.7グラムなので、ドル建てでこの金貨の現在価値を算出すると約1,500ドル!!。金本位制だった時代にこれら金貨をタンス預金でため込んだ一族は、もの凄い富を築いたに違いない。ただ、ニクソンショックやブレトンウッズ体制崩壊などの歴史を見るに、1オンス35米ドルと固定されていた金(ゴールド)が変動相場に移行する過程で、金(ゴールド)を保有し続ける事の出来た勇気ある方々でもあるので、とても真似なんてできやしないし、そもそも結果論かな。
アメリカで金本位制度が廃止されたのは1933年で、これはこのインディアン金貨の最終発行年でもある。金本位制の時代に10ドルという「実貨幣」だったこの金貨が、本当に10ドル分の金が使用されているか興味が湧きました!。貨幣は金(ゴールド)と同価値と定める金本位制との連動制を確認する為、いつも使ってるトレーディングビュー(こちら)のフルチャート表示で1910年1月3日の金価格を確認してみます。すると、1オンス約20.6ドルであることが確認でき、「20.6÷31.1=0.662」だから当時のドル建てゴールドは1グラム0.662ドル。コインが21.6金って事は90%が金って事なので、16.7グラム×0.662×0.9≒9.94!!。お~~~さすが法定通貨!!でほぼピッタリ10ドル分の金が使用されてると分かりました(※当たり前だ!とか突っ込み不要!!)。興味さえあれば、知りたいことが簡単に調べられるいい時代です。
こういう品物を見ると私は妄想が止まらない・・・・。昔の品物を見て、当時の歴史や社会情勢を空想するのがとても好きな私は、当時の10ドルで一体何が買えたのだろう?と考え始めますが、興味がある事や調べた事を羅列しまくると、恐ろしく長くなる傾向があるので、ここまでにしておこうと思います。ちなみに、法定通貨が金貨という事は、当たり前ですが、買い物した時の「おつり」も金貨!。その「おつり」に使われてたかもしれない品物も譲って頂いたので、気が向いたらネタにさせて頂きたいと思います。歴史って面白いですね(笑)。
本日は以上でございます。
2024年11月07日
鴫原質店の弟さんです。
4年に一度の世界中が固唾を呑みながら様子を伺う、世界最大とも思えるイベントが終了しました(※下院まだだけど)。国内の情勢よりも、遥かに国内全体に影響する気がしますが、財政拡張、減税の見通しで米株高と長期金利急上昇のドル高反応。それにつられての円安には今更なにも感じないけど、日本の10年金利が1日で10%も上昇したのはかなり驚きました。そんなに流動性があるとは思えない日本国債売ったのは誰でしょう?。(※チャートはこちらから借りてます。)
先月末はドルインデックス上昇と金(ゴールド)上昇を不思議に見ていたけど、今回は教科書通りに動いてドル建てゴールドが下落したのが確認できます。個人的には4.4%を超える米国30年債の方が金(ゴールド)よりはるかに魅力があるが、この金利が更に上昇する可能性があるのが怖すぎる・・・。金利相関関係が確認できる現状では、ドル円に大きく影響するのでドキドキだね。アメリカ様のこれからやろうとしてる事や、50年前の米国債金利が7%とか8%とか15%とかを見ると、4%が高いのか低いのかさっぱり分からないし、国内金利も通貨防衛で強制的に影響させられる可能性もある事を考えると凄くドキドキする。そして、この相関関係が崩れる日が来るのか来ないのか?。例えば、トルコリラと円って金利相関ないし・・・インフレ率の問題かな?。
話はコロッと変わって、円建て金価格にも関する国内状況について。昨日11月6日には9月の金融政策決定会合議事要旨が公開されてたけど、「む~~~」と思ってしまったのはこの部分。
強すぎる円(円高)も弱すぎる円(円安)も株安も債券安(金利上昇)も、全て嫌みたい。植田日銀になってから、本当に分かり易い解説がステキだけど、物価の安定上昇を目指してるから「円高=リスク」なんだろうな。金利相関がある現状では、円安は利上げで対応できるけど、円高に対応する方法は私には分からない。先方はドル安にするって断言してるけど、今後どうなるかな?。ただ、書いてある円高リスクは恐らく、ドル円が急激に140円(例えば)を割るとかの程度だと思われ、このブログで何度も書いてる私のような頭の悪いお馬鹿さんの・・・オーバーシュートを前提とした妄想ではなさそうです。【※スクリーンショットは日銀公式(こちら)からお借りしてます。】
一向に何一つ安定しない円という通貨価値もそうだけど、安全資産と誰かが言っていた金(ゴールド)は僅か数時間で3%以上下落したのを見る限り、この価格帯ではリスク資産に変貌を遂げた可能性もありそうです(上昇下落両方アリ)。2022年2月から始まった一連の流れで、国内金価格は短期間で約2倍になったけど、その理由や背景を考えれば、原因がもし片付いたらどうなるんだ?と、意味もなく考えてしまいます。世界規模で物凄い状況変化が予想できるけどさ、ホントどうなるんだろ~ね。やっぱり老後が不安だよ~~~(哀)。でもさ、まず世界平和を祈りたいな。世界平和や世界秩序も金価格に影響を及ぼしそうですが・・・、世界の平和の方が大切だと思いたいです。
本日は以上でございます。
2024年10月31日
鴫原質店の弟さんです。
今回も大体の方にどうでもいい話(個人的な休日日記)ですが、訪問した場所の紹介なども兼ねております。日記が2連続となりますが10月も終わるので定期更新の一環として。その日は暖かい休日でしたが、東松島市の海浜緑地公園に行ってきました。前回ここを訪問したのは少し肌寒い3月頃でしたが、小さな子供を遊ばせるにはとてもいい場所なので、行き場所に困った時の選択肢の一つにさせて頂いております。宮城県民なら知る人も多い、航空自衛隊松島基地のすぐ傍にあります。
公園の遊具にこんな張り紙が!。ルールを順守して画像を掲載させて頂きますね。日記なので営業に類してないし、遊具に載って撮影しません!。こういう注意書きが多いのも特徴的な公園でもある(笑)。
さほど大きな公園ではありませんが、小さな子向けの安全な遊具が多いのよ。チビ助にはちょっとした遊園地に見えるんじゃないかな。
多くの遊具がありますが、他には目もくれずに、滑り台と戯れ続けました。
真面目な話、滑り台だけで2時間は固い!。安全の為、幼児には付き添いが必要で、階段を何度も繰り返し登るのでとてもいい運動になります。そしてさ!、滑り台って大人になっても楽しいよね。こっそりと楽しんでるのは私だったりもする(汗)。おやじ一人で滑り台って・・・抵抗あるジャン。
自販機が複数台設置されているので飲み物は不自由しませんが、食べ物の調達は車で10分位のコンビニにいく必要があります。お弁当持参を推奨ですが、この日はキッチンカーがでていたのでありがたかった。から揚げ美味し!!、そして10月なのにかき氷!!?。汗だくになったのでかき氷は美味しかったけど、色々と疑問に思う。この気温は地球温暖化の影響なんだろうか・・・。
小さな子連れに凄くオススメできる最大の焦点はやっぱりコレ!。トイレが凄く綺麗でしかもトイレットペパーも設置!。授乳室まであってなんて子供に優しい公園なんだろう。管理棟もあって、全てがしっかりしてるのよね。繰り返しますが、色々と注意書きが多いので公園のルールはしっかり守りましょう!。
かき氷が美味しく感じる、とても暖かい日でしたが、周りの風景を見ていると少し切なくなります。麒麟草とすすきの生存競争や、飛ぶことを止めたトンボたちをみると、秋の終わりを感じます。この光景に気がつくと、その後は気温が急激に下がり、外で遊ぶ回数が減ってくるのが毎年の流れかな。今年ももう終わりだな~~っと外の風景を見て感じる季節になりました。
公園のすぐ傍(車で3分位)には広大な海が広がっています。大きな防波堤を登る必要がありますが、石巻港の光景を一望できて素敵なところ。意味もなく地平線をボケ~~っと眺めていたら、頭の中が真っ白の状態になり、気が付けば30分ほど滞在してしまいました。気温と海風が心地よく、なんだかとてもいい時間を過ごせて得した気分です。
海浜緑地公園は仙台市中心部から高速道路(片道770円)を利用して約40分のところにあり、冒頭でも書いてますが、ブルーインパルスで有名な航空自衛隊東松島基地もこのすぐ傍です。松島基地航空祭の時にきたら、ここでもブルーインパルスが見れるかも?!。大きな水たまり(海や湖)の近くには、とてもいい公園が多いですが、矢本海浜緑地公園もやっぱり水たまりの近くなので、凄くいい公園に間違いありません。公式ホームページ(こちら)のリンクを貼るので、子供の遊び場に関心がある方は是非ご確認下さい。小さな子の遊び場としてオススメです。
本日は以上でございます。