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質屋のスタッフブログ

アメリカの法定通貨 1911年発行 2.5ドル インディアン金貨

鴫原質店の弟さんです。

今回はバブル経済絶頂期を感じさせるこの指輪について。とても豪華な指輪前回の10ドル金貨の話に関連する話でもあります。

まずは指輪の状態から。酸化で黒ずんだ指輪の画像18金の指輪ですが、放置し続けると酸化してこうなります。因みに最終局面では真っ黒に・・・・(汗)。

使用に伴うボコボコの凹みは気にしませんが、こういう部分は要確認です。各所にある指輪の亀裂あちこちに入った亀裂により、指輪の崩壊が近そう。流石にこれは売れないね・・・。

そして原形をほぼ失った中央のコインに心が躍ります。中央に埋め込まれたコインスレて削れて模様が消えてる状態は凄く残念だけど、1911の文字がしっかりと確認する事ができ、もしかしてこれは・・・・?。

「裏面も見てみたい!」との思いから、取り出そうと試みます。どうせ販売できる状態ではないので、金のグラムさえ減らさなければ問題無いのだよ!。枠が溶けてる画像コインを抑えてる部分をちょっとずつ避けてみましたが、部分的に完全に同化しており、分離作戦を諦める事にしました。強い熱で溶かしながら蓋をしていく過程で、純度の高い中央のコインが先に溶けてしまったのかな。やってやれない事はなさそうだけど、相当な時間がかかりそう・・・。

気を取り直して、コインの細かな部分を見ていきましょう。コインの詳細とても柔らかい金属である金(ゴールド)は、何かに擦れ続けるだけで削られます。描かれているのはインディアンですが、長年の打痕やスレの繰り返しが細やかな描写を削り取っていった様子が想像できてしまい、それはそれでロマンを感じる一方、ここまでなるか~という驚きもあります。

コインの大きさはこんな感じ。2.5ドル金貨と推測されるコインの大きさ直径約18ミリから想像できるのは2.5ドルのインディアン金貨。重量は4.1グラムで発行年数は1908年から1929年まで。こんな状態なので、本物かどうか何て分かりませんが、本物かどうかに疑問を感じる事は一切なく、品位はau900の21.6金だと確信しています。でもさ、この角度から見ると、インディアンなどには到底見えず少し怖いかも。

グーグル先生のおかげで、状態の良い金貨なども簡単に見る事ができる時代です。この金貨も、髪の毛の描写やインディアンの目線や耳飾りに、反対側に描かれるイーグルや「2 1/2DOLLARS」の描写など見どころは多数アリ。しかもコレ、113年前の実貨幣である可能性を考えると少し興奮する!。この金貨4枚と前回の10ドル金貨を両替したりしたのかな?。奴隷制度なんて当たり前にあった時代に、この金貨はどの階級の人が持てたのだろう?。労働者の給料ってどの位だったのかな??。実貨幣と言えど、国民全員が皆、この貨幣を手にすることは恐らくないと想像できるけど、どんな社会だったのかを考え始めると、一日中調べてしまうタチなので、この辺で終わりにしておこうと思います。そんで、更にどうでもいい話だけどさ、この時代のお財布ってどのような物を使ってたんだろう?。重たい金貨を何に入れて運んだのか、とても興味深いところです。ポッケにジャラジャラ入れてたりして(汗)。昔の品物から色んな事を連想するのって、結構楽しかったりします。

本日は以上でございます。



アメリカの法定通貨 1910年発行 10ドル インディアン金貨

鴫原質店の弟さんです。

今回はお店で買取したこのペンダントヘットについて。買取したペンダントヘット昔からのお客様の品物だった事、そして視覚的に問題ない!と判断し買取させて頂きましたが、通常この金貨は査定額にご納得頂いた後に、枠からコインを取り出して、コイン単独の検査をしてから買取する流れです。枠に入っている状態だとちょっと不安もあるから・・・というのがその理由。

普通は、コインを囲むこの金属は果たして金だろうか?から始まります。金貨を固定する金属のアップ画像ロウ付けされてる部分の雰囲気で、金と判断しますが一応・・・話の流れ的に壊します。

爪をたててコインを取り出しました。枠から金貨を外した画像少しの力でグニャ!っとなり、金の柔らかさを確認。因みに白いのは接着剤かな。

念の為、話の流れで試金石と硝酸テスト。枠を試金石と硝酸で検査してみた高純度の金である事が確認できます。

次にコインの比重を計測。コインの比重を測る様子比重の説明は何度もしてるので省きますが、17.2でクリア!。特に問題がない21.6金のコインだという事が判明します。ま~大体の流れはこんな感じかな。

そこまで神経質になる理由はコレ。金貨の偽物と本物を並べてみた様子今から20年前くらいの事、このコインの偽物が大量に出回っており、当店でも一つだけ掴んでます。今まで何度となく偽物のコインを見続けてるので、市場にはまだありそうかな。18金の枠にコインだけ偽物が入っている物が多く、そんなものを何度も見てきてるので、今でも警戒感は消えません。既に趣味となってしまったコイン鑑賞のキッカケでもある。そして今では見てすぐ「金じゃないね」と分かるこのコインは、その当時の私達(社長と私)には気づけなかった悲しい過去と損失の証!。※18金が800円の時代の話で、損失は大した事ありませんが・・・(笑)。

枠に入っている状態では確認する事の出来ない側面に、青錆(緑青)があるものが多く、実は粗悪品だったりします。金貨の偽物の詳細外傷の部分からその内部が確認できれば、その時点でアウト判定。最近は、とても精巧なコインの偽物がでており、上記検査などでも判別不可能な構造をしており、中々難しい時代となりました。地金屋さんにそのコイン(←偽物)の実物を見せて頂きましたが、メッキの雰囲気を察するとか、硬い物を当てた時の「音」が違う・・・とか、言葉では伝わらない感覚的な部分も大切な気がしてます。そして前例(※情報含む)のあるモノは破壊検査前提で話を進める事になりそうな予感も。触らぬ神に祟りなし。

金独自の柔らかさや、レリーフのされ方なども参考に。金貨の詳細部分金相場高騰につき、1つ掴んだだけで相当な損失が確定するので、念には念を。そして目の前にあるものを注意深く観察し続けようと思います。

そして最後にコインのご紹介。これはアメリカの旧法定通貨インディアン金貨。金貨の表面直径27.1ミリで重量は16.72グラム(※比重計では16.73になってた!)。金品位はau900のK21.6で、発行期間は1907年から1933年です。御年114歳のとても古い金貨で、今まで何人の所有者を渡り歩いてきたのか・・・。傷が少ないものは若干のプレミアムもついてますが、ここまでボロボロだと難しいかな。1910年の発行枚数は約235万枚ちょいで、それこそ昔は日本でも沢山みる事ができたけど、最近少なくなってきたかな。

もう片面はアメリカの金貨に多いイーグルが描かれてます。金貨の裏面そして面白いのは、この金貨の価値が10ドル!ってところ。1オンス2,800ドルを瞬間的にとはいえ超えた今日この頃、1グラムのドル建て金価格は2,800÷31.1≒90ドル。この金貨が約16.7グラムなので、ドル建てでこの金貨の現在価値を算出すると約1,500ドル!!。金本位制だった時代にこれら金貨をタンス預金でため込んだ一族は、もの凄い富を築いたに違いない。ただ、ニクソンショックやブレトンウッズ体制崩壊などの歴史を見るに、1オンス35米ドルと固定されていた金(ゴールド)が変動相場に移行する過程で、金(ゴールド)を保有し続ける事の出来た勇気ある方々でもあるので、とても真似なんてできやしないし、そもそも結果論かな。

アメリカで金本位制度が廃止されたのは1933年で、これはこのインディアン金貨の最終発行年でもある。金本位制の時代に10ドルという「実貨幣」だったこの金貨が、本当に10ドル分の金が使用されているか興味が湧きました!。貨幣は金(ゴールド)と同価値と定める金本位制との連動制を確認する為、いつも使ってるトレーディングビュー(こちら)のフルチャート表示で1910年1月3日の金価格を確認してみます。すると、1オンス約20.6ドルであることが確認でき、「20.6÷31.1=0.662」だから当時のドル建てゴールドは1グラム0.662ドル。コインが21.6金って事は90%が金って事なので、16.7グラム×0.662×0.9≒9.94!!。お~~~さすが法定通貨!!でほぼピッタリ10ドル分の金が使用されてると分かりました(※当たり前だ!とか突っ込み不要!!)。興味さえあれば、知りたいことが簡単に調べられるいい時代です。

こういう品物を見ると私は妄想が止まらない・・・・。昔の品物を見て、当時の歴史や社会情勢を空想するのがとても好きな私は、当時の10ドルで一体何が買えたのだろう?と考え始めますが、興味がある事や調べた事を羅列しまくると、恐ろしく長くなる傾向があるので、ここまでにしておこうと思います。ちなみに、法定通貨が金貨という事は、当たり前ですが、買い物した時の「おつり」も金貨!。その「おつり」に使われてたかもしれない品物も譲って頂いたので、気が向いたらネタにさせて頂きたいと思います。歴史って面白いですね(笑)。

本日は以上でございます。



4年に1度のいち大イベントを終えて

鴫原質店の弟さんです。

4年に一度の世界中が固唾を呑みながら様子を伺う、世界最大とも思えるイベントが終了しました(※下院まだだけど)。国内の情勢よりも、遥かに国内全体に影響する気がしますが、財政拡張、減税の見通しで米株高と長期金利急上昇のドル高反応。金利と為替の3チャートそれにつられての円安には今更なにも感じないけど、日本の10年金利が1日で10%も上昇したのはかなり驚きました。そんなに流動性があるとは思えない日本国債売ったのは誰でしょう?。(※チャートはこちらから借りてます。)

先月末はドルインデックス上昇と金(ゴールド)上昇を不思議に見ていたけど、今回は教科書通りに動いてドル建てゴールドが下落したのが確認できます。ドルインデックスとドル建てゴールドチャート個人的には4.4%を超える米国30年債の方が金(ゴールド)よりはるかに魅力があるが、この金利が更に上昇する可能性があるのが怖すぎる・・・。金利相関関係が確認できる現状では、ドル円に大きく影響するのでドキドキだね。アメリカ様のこれからやろうとしてる事や、50年前の米国債金利が7%とか8%とか15%とかを見ると、4%が高いのか低いのかさっぱり分からないし、国内金利も通貨防衛で強制的に影響させられる可能性もある事を考えると凄くドキドキする。そして、この相関関係が崩れる日が来るのか来ないのか?。例えば、トルコリラと円って金利相関ないし・・・インフレ率の問題かな?。

話はコロッと変わって、円建て金価格にも関する国内状況について。昨日11月6日には9月の金融政策決定会合議事要旨が公開されてたけど、「む~~~」と思ってしまったのはこの部分。

金融政策決定会合議事要旨の一部

強すぎる円(円高)も弱すぎる円(円安)も株安も債券安(金利上昇)も、全て嫌みたい。植田日銀になってから、本当に分かり易い解説がステキだけど、物価の安定上昇を目指してるから「円高=リスク」なんだろうな。金利相関がある現状では、円安は利上げで対応できるけど、円高に対応する方法は私には分からない。先方はドル安にするって断言してるけど、今後どうなるかな?。ただ、書いてある円高リスクは恐らく、ドル円が急激に140円(例えば)を割るとかの程度だと思われ、このブログで何度も書いてる私のような頭の悪いお馬鹿さんの・・・オーバーシュートを前提とした妄想ではなさそうです。【※スクリーンショットは日銀公式(こちら)からお借りしてます。】

一向に何一つ安定しない円という通貨価値もそうだけど、安全資産と誰かが言っていた金(ゴールド)は僅か数時間で3%以上下落したのを見る限り、この価格帯ではリスク資産に変貌を遂げた可能性もありそうです(上昇下落両方アリ)。2022年2月から始まった一連の流れで、国内金価格は短期間で約2倍になったけど、その理由や背景を考えれば、原因がもし片付いたらどうなるんだ?と、意味もなく考えてしまいます。世界規模で物凄い状況変化が予想できるけどさ、ホントどうなるんだろ~ね。やっぱり老後が不安だよ~~~(哀)。でもさ、まず世界平和を祈りたいな。世界平和や世界秩序も金価格に影響を及ぼしそうですが・・・、世界の平和の方が大切だと思いたいです。

本日は以上でございます。





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