質屋のスタッフブログ
2025年09月13日
鴫原質店の弟さんです。
今回はタイトルにある通りデマントイドガーネットについて。GIA公式ページから引用すると、ガーネット鉱物は6つの一般的な種類(アルマンディン、アンドラダイト、グロッシュラー、パイロープ、スペサルティン、ウバロバイト)があり(←GIA【こちら】から引用)に分類されてます。その中の一つで、鉄分を多く含むという鉱物がアンドラダイトガーネットと分類され、その和名は「灰鉄(かいてつ)柘榴石」。そして更にその中において、緑色の鉱物がデマントイドガーネットと呼ばれ、和名は「翠柘榴石」。幅広い鉱物の総称がガーネットと呼ばれますが、宝石学上での横文字(カタカナ)や和名(漢字)はとてもややこしく、すんなり記憶にとどめる事が難しい。私の趣味嗜好や興味の問題なのかは分かりませんが、何度聞いても覚えられる気がしません。
当店の社長様はデマントイドガーネットのジュエリーをよく仕入れてきます。
その品物を商品としてネット上に掲載する為にパチパチと写真を撮りますが、この子はとても映りが良かったので取り上げる事に。
保証書に説明文があったので時短の為、そのまま掲載させて頂きます。
ホーステールインクルージョンについて書かれていますが、これをルーペで確認できる一般の方は少なく、商品画像に載せたベース画像もあるので、こんな感じに見えますよ~と紹介してみようかしら。
宝石をルーペで見るとこんな感じかね?。
宝石として見る場合、大体はこのような「見方」をしてしまいますが、単一焦点のルーペでは、内部のインクルージョン位にしか認識できません。もっとよ~く見たい場合は鉱物の内部を覗くという感覚が必要になります。
光の手助けを借りてこんな角度でみてみると、クリソタイルインクルージョンが徐々に姿を表します。
クリソタイルインクルージョンは白石綿の繊維状鉱物による内包物がその特徴で、デマントイドガーネットの特徴の一つでもあります。ただ、これがあるからデマントイドという訳でもなく、インクルージョンがない物もデマントイドと認定されるので、あくまでも特徴の一つという認識。宝石名を決めるにあたっては、鉱物を形成する物質や屈折率の方が重視されているのだろうか?。難しすぎるゼ!。
そしてもっと奥へ突き進みます。焦点を石の中央部分に合わせていくとより鮮明な内包物が姿を表してきて幻想的。
保証書に記載されてるように、馬の尻尾のように見える「らしい」事からホーステール インクルージョンと呼ばれています。一応、ルール(学問)なので馬の尻尾!という事で覚えますが、これのどこで馬の尻尾に見えるのか、頭の悪い私には分かりません。
そして更に奥の奥へ突入開始!。ルーペの拡大倍率では見る事の出来ない世界です。
GIAのホームページに掲載されてますが、ロシア産のデマントイドに、このクリソタイルインクルージョンが必ずあるわけでもなく、イラン産とイタリア産のデマントイドにも見られるとの事。そして、ナミビア産やマダガスカル産のものには無いそうです。こういう「見方」も宝石の楽しみ方の一つで、自然が創り出した神秘性に心が魅かれます。ただ、ひいき目に見ても、馬の尻尾が連想できないのは、私の想像力が欠如してるからなのでしょう・・・。純粋無垢な子供達に「これ馬の尻尾にみえる?」と聞いてみようかな(汗)。
デマントイドガーネットは「高い屈折率」と「高い光の分散度」が特徴的な宝石です。
ライトなどで照射せずとも力強い存在感を見せ、ダイアモンドを脇役にしてしまう位の輝きが人の目を引き付ける。そして、こういう「見方」も、これまた宝石の楽しみ方の一つでもあります。所詮はただの商品画像だけど一応工夫して撮影してるんだゾ(涙)。
職業柄もあり、多くのモノを見る機会に恵まれてますが、「これイイな~」とか「これ欲しい」とか思う気持ちは、職歴の長さに応じてドンドンと減ってきました。常にそういう商品を見てるから、珍しいもの意外には興味さえ示さなくなるのは、良いのか悪いのか・・・。若い頃は大げさなジュエリーに目が魅かれた事もあったけど、最近はジュエリーとしての華やかさや美しさに合わせて、実用性という部分が魅かれる要素に加わりました。たった0.6カラットしかないこの子がとてもいい品物に思えるのは、恐らくそういう観点なんだろうね。なんかね、ホント可愛いのよ、コレ(笑)。ステキだと思うからこそ、撮影に気合が入った一品のご紹介でした。難点として石の傷がどう見えるかだよな~~。モース硬度が約7位なので、鉱物として柔らかいのよ(汗)。そんな特徴もデマントイドガーネットの一面として、可愛がってくれる方を待ち続けようと思います。〔※一昨日の9月11日売れてしまいました。可愛かったもんな~。〕
本日は以上でございます。
2025年09月06日
鴫原質店の弟さんです。
今週は色んなイベントがありドキドキが続きましたが、ゴールドが最高値更新しました。
ドル建てゴールドは年末4千ドル(1オンス)という、あの機関の予想が当たりそうな雰囲気が強い展開。そして1オンス2,700ドル付近という、他の機関の予想を考えるのも興味深い。この下の予想は、何がどうなればそうなるのだろう?。よく分からんけど、極端なドル高想定や金融危機とかかな?
国内では9月2氷見野日銀副総裁の講演がありました。
表現方法の捉え方によるものか、その後はドルに対して円安ど~~ん!。ドルインデックス下がってるから、そのドルに対してさえ通貨安のポジションが悲しい(哀)。少し残念で心が折れそうですが、国内の問題も関係してそうな報道もチラホラとあり、雲の上の方々にはしっかりして欲しいところです。
もちろんそんな状況で、円建てゴールドは最高値を更新!です。
僅か10日で対円に対して10%弱の上昇は、とても魅力的(哀)。金の上昇?・・・じゃなく通貨価値の劣化を考え込む私。尚、銀は10日で11%弱の上昇で最高!?って喜んでいいんだよね(汗)。
そしてゴールドマンサックスよりこんな話があり、ブルームバーグ(こちら)の記事を切抜きでおかりします。お金はいくらでも印刷できるから現物資産がこれからの主流という不換紙幣説にも似てる。
他の予想屋さんより過激に一歩踏み出した内容で、好きな人はもう既に確認してるかな(笑)。複数のゴールド上昇シナリオが書き出されてますが、さて、下落シナリオがあるのかないのか?。
昨日の米雇用統計をリアルで見るお馬鹿さんな私は、この4つを観察してました。
僅か数分の激しい動きの中、お金の行き先が集中したのは米国債。ドル建てゴールドが上昇してますが、ゴールドの世界相場に対して通貨下落という感じ。短期米国債の償還が9月からもあるから「なんとかしろ~~」と思ってたけど(※何度か書いた?)、状況が少し落ち着いてきて少し安心です。日本は国も年金機構も各種金融機関や地銀や保険に至るまで米債を持ってそうだから、あまり他人事には思えんのよね。マーケットに何か変化あった時、ゴールドと債権のどちらにお金が流れるか観察しよう。
む~と10秒くらい睨めっこしたのは此奴!。
「飛んだ・・・」と思った数秒後に墜落で、ま~~今後も色々ありそうですね。
まだ前哨戦の何一つ決まってない状態で、空想と連想物語でこんなに色々動く中、米国の財務省様の釘をさすような発言が、同じくブルームバーグに掲載されており衝撃を受けました。日本国内は深夜ですが、相当深いお話で捉え方がとても難しい。切抜きなので、文面とばしたところで黒線いれてます。
この事象をフル活用してご商売されてきた方が、凄い事を指摘だな~とも思える。経済構造そのものを変えるつもりなのかな?。何かが壊れなければいいけど・・・。もちろんドル建ゴールド価格が2008年から急上昇し続けてきた理由の一つもコレなのは前も書いたかな。リンク張っても原文切れるから、「ベッセント ブルームバーグ」の検索で、今ならグーグルトップにでるからご確認下さい。何度読んでも凄い事言ってるよね?。
深夜の色々な出来事を鑑賞して考えながら、少し眠い状態で、本日の18金の買取価格を更新するも、ま~殆ど変わらないのは世界が平和だから。色んな思惑が交差して色んな事が起こるけど、あの金髪の方の就任式の日に放った言葉は個人的には魅力を感じてます。演説は数回聞きましたが、世界中ではた迷惑な事ばかりするから、悪いイメージが強くなる一方、今回の財務長官様の発言を見ても、米国内の何かを変える為に何かをしてるんだろうな~と興味を持ってしまいます。人は「見たいものを見たいようにしか見ない」という特徴もあり、事実が何かさえ分かりませんが、何となく大きな変化の予兆を感じてしまいます。
本日は以上でございます。
2025年08月30日
鴫原質店の弟さんです。
【質屋丁稚が空想する妄想劇で、信憑性が1ミクロンもない!】事を、最初に書かせて頂きます。ソース(情報源)は多分ネットでも確認可能ですが、話の流れは全て作り話!。またアホな事いってるよ!程度で見てもらえればありがたいです。尚、チャートはトレーディングビュー(こちら)より。
少し前、プラチナと銀の価格に話を書いた事がありますが、若干その続きにもなりそう。そして、今回のお話は1859年(安政6年)の幕末、ペリー来航により鎖国時代が終わった日本の通貨の件から始まります。金本位制を導入していた当時の日本政府の金と銀交換比率は約1:5のようでした。国内での金銀の生産量の割合も関連してた【かも】しれませんが、開国後の日米和親条約を締結後に気が付いた(知った?学んだ?)事として、世界貿易では【金と銀の交換比率】が暗黙に形成されているという真実!。まさに「井の中の蛙大海を知らず」状態で、散々悪用(?)or 利用(?)されたのはお勉強代かな。そして中学校の社会の歴史でも勉強した「水野 忠徳」の名言「この条約は不平等にござる!」を経て、国内の金銀交換比率も徐々に発行貨幣で調整され、世界標準に近づけた歴史があります。尚、世界における歴史上の金銀交換比率は約1:15位みたい。
金や銀の記念品を好んで観察する私ですが、直近の記念貨幣だとパラオの通貨(金銀)を紹介してたので、そこから説明書を取り込んできました。
記念品の場合は製造経費や粗利率などが「恐らく」考慮されるので、大体1:20位が一般的。2016年発行のこの記念貨幣もよく見て見ると、1パラオドルと交換できる金銀比率が大体同じなのが分かります。尚、記念硬貨はその時のスクラップ地金相場の5~6倍程度がで販売されるのが一般的ですが、デザイン費や各種装飾や付属品などを考慮すると営利目的ではなさそう。ま~新しい仕事を創造して経済を回してるという事かな!?。
そして話を本題に移して、直近の金と銀の価格はこんな感じ。
金本位制ではないにせよ、歴史に基づいた国際交換比率からは相当の乖離があります。さて問題!、仮に現在のゴールド価格が適正とすれば、銀(シルバー)の歴史的関係における適正価格はいくらでしょう?。両方とも1オンスのドル建て価格なので割ればいいだけだけど、なんとも言えん。ゴールドの価格が適正値なのか、シルバーの価格が適正値なのか、それともそんな交換比率などは歴史の中で消え去った概念なのか?。さてさて、今後どうなるでしょう!。※6月から見てるから結構楽しんでます!。
下のチャートはドル建てゴールド(金)とビットコイン。
表示期間はそれぞれ異なりますが、その形状と上昇幅が視覚的にすぐ分かるかと。質屋と何の関係があるかといわれそうですが、質屋で扱う鉱物価格の考察なので、大切な事でもある気がしてます。
そして前(6月11日)も出した長期の銀価格チャート。
少し時間が経過しましたが、大きな調整もなく、スクスクと伸びている点が気持ち悪い。馬鹿みたく同じ事を書きますが、黄色い〇を埋めて青線を越えると赤丸の分上昇するのか!?。その場合、日常生活にどのように影響して、どうなる可能性があるんだろ。既に大量に保有してるところからのトラップという記事も海外メディアではあったようなので、今後の動きを引き続き鑑賞しようかな。銀価格が急上昇した時に世界で起きた悲しい出来事は、銀価格が原因なのか社会原因なのか?。そして今は何が原因で上昇してるのか考えると興味深いものがあります。
ドル建ての話なので「円」の価値が今後どうなるかで国内銀貨も決まるけど、さてさて、どうなる事やら。ロイターとブルームバーグの記事見出し程度は毎日必ず見てますが、「米国政府が重要鉱物リストの見直し」と月曜日(8月25日)に国内報道があり、2025年の「リスト草案」に「銀」が含まれてるとの事でした(※金は随分前に入ってます)。ミサイルの誘導装置やレーダー等など・・・・そういう物に銀は欠かせない重要鉱物みたいよ(汗)。穏やかそうに見える日々だけど、どこもかしこも防衛や武器という話が多い今日この頃、情報を見てるだけで日々退屈しない日が続きますが、日向ぼっこしながらぼけ~っと数年先の生活を疑わない、そんな平穏で思考を停止できるな日々を多くの人が夢見てる気がするけどな。銀価格がどうなるかなど知りませんが、その先にある何かに空想を広げてみました。誰が何を想定して動き出し、どんな事が起こる可能性があるのだろう?。ただの儲け話(投資)であればいいんだけど、何かが崩れる前触れの可能性も感じてしまい、この先の事を心配してしまいます。ただ祈る「世界が平和でありますように!」と。
本日は以上でございます。