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バイバック効果から金利を考える――ゴールドとドル円の妄想劇場

鴫原質店の弟さんです。

8月19日、米財務省が発行済み米国債の買戻しオペ増額を発表し、国内でも話題になりました。バイバック計画の公表ページ実際の買いオペ開始は9月9日からとされていますが、市場ではそれを先回りするような動きも見られ、長期債・超長期債の利回り低下も確認できます。資産・負債の管理、つまり債務構成の最適化や市場流動性の調整の一環で、目的は「市場の流動性向上」と「市場の乱高下の緩和」。発表ページは「こちら」です。

今回のバイバックの影響はどう見るべきか

私も3月28日に書いたブログで、米国債30年の利回りより、20年利回りが高い点をサラリと書いてたけど、イールドカーブの歪みを財務省主体で調整してる感じのようです。国債の銘柄を入れ替えているだけなので、いわゆる「お金ジャブジャブ作戦」とは少し違うと思う。そして、意図したものではないにせよ、少し高圧経済っぽく見える部分もある……かなり乱暴な飛躍だけどね。もちろん、今回の件だけで「高圧経済だ」と見るのは無茶があると理解もします。ただ、結果として金融環境が緩み、需要を下支えする方向に働くなら、インフレ再加速のリスクにつながる可能性はあるのでは‥‥と想像してしまいました。

私の先読みと空想と妄想劇場の開演

【バイバックで動いた金利】

日本も大変ですが、「米国様はもっと大変だな~」と感じた瞬間でもありました。米国債10年利回りの動きを見ていて、ふと思い出したのが、FRB関係者がこれまで何度か公表していた一つのお話。「長期金利の上昇は市場の金融環境を引き締め、事実上の利上げと同じように景気を抑制する効果を持つ」という考え方についてです。10年債利回りが下落したチャートこの考え方に沿うなら、今回の財務省によるバイバックは、逆に金融環境をやや緩和方向に動かす可能性もあると推測できる。インフレ再燃で、短期金利引き上げの材料にならなければいいのですが。

短期債とTビル利回りはどうなる?

そして、私ごとき推測ですが、「長期債を買い戻す」「短期債の発行が増える」「短期債の需給が変化する」「Tビル利回りに上昇圧力がかかる」という流れにはならないのだろうか? 時間を追って検証していこう!

実質金利の低下で上昇したゴールド

【実質金利とゴールドの関係】

質屋的にうれしい話でいえば、やはりゴールド価格の急激な上昇。ベッセントさんありがと~。ゴールドが急上昇したチャート未だに根強いのが、【実質金利(名目金利 − 期待インフレ率)】と【利息を生まない金】の相関関係。昔は「金属が上がった」「下がった」くらいの知識と見方だったけど、その背景まですぐ気にするようになってきました。過去10年以上を見ても、実質金利と金価格にはかなり強い関係が見られます。ゴールド価格を追いかけるなら、過去をさかのぼって勉強するのがとても面白くお勧め!

【米国債10年利回りの実質金利とゴールド価格】

そんな観点で昨日調べてみるとある事に気が付きます。米国10年債利回りの「実質金利」と「ドル建てゴールド」の綺麗な相関関係が3月から確認できました。もちろん、これも一つの要因でしかないことを付け加えておきます。米10年債実質金利とゴールドの相関関係チャート真剣にゴールド投資で稼いでる方は、知ってても教えてくれるはずがない(汗)。10年債利回りの実質金利は、WTI(原油価格)との相関も見られ、原油価格の上昇がインフレ期待に影響し、それが実質金利の動きにもつながっているのかな、とパッと見た感じでは想像しました。5分くらいしか見てないので、より研究したい方は今の相場の研究材料の一つとして確認してみて下さい。はっきり申し上げますが、気づけなかった(怒)。もともと金価格にさほど興味がないけど、実質金利の影響がこういう風にでてくることを学べたのは良かったと思うとします。ただ実質金利の知識を深める為に、今も多くの時間を費やし続けてますが、まだまだ勉強が足りない‥‥と自分自身にかなりのイラつきを覚えました。マジです。

【様々な力学で動くゴールド相場】

もちろん、2022年以降は色々ありすぎて、その相関が少し薄れた各種要因もある(※少し前に振れたかな?)。それでも、【ドルの実質金利とゴールドの関係】を改めて確認できたのは、悪くない収穫だとも感じます。そして上昇理由だけでなく、金価格のあるべき水準の思考は続けたいところ。理由が理由だけに上昇トレンドに入ったと認識してもいいのか分かりません。

【為替に左右される円建てゴールド】

そんでね、巡り巡って、逆に短期金利(FFレート)を上げないといけない状況になるのが恐ろしい。そうなったら日本円が「え~ん」と泣くゾ(※おやじギャグ)。ま~そうなれば、円建てゴールドは上昇する可能性が高いとは思うけど‥‥、そうならない力学が強く働いてる部分もある。それに今回の件でドル(ドルインデックス)が下落したした事をみて、多くの方が様々な思考を続けてるようにさえ感じてます。

ゴールドに絡んだ夢物語

仮にインフレが再燃してFFレートが上昇し、その後、インフレの鎮静化によって利下げ局面に入る。そんな、かなり状況を絞った空想をしてみる。(※それが無駄なのは知ってます!)

かなりいや~なお話

1つ目は、逆イールドが再拡大し、最終的に衝撃的なクライマックス(ハードランディング)を迎えるパターン。金融資産全体(※債券除く)の一時的な現金化の売りでゴールド価格も一旦急落するものの、その後の超金融緩和(パニック利下げ)によってV字回復を果たす可能性?(※リーマンショック時に実体験したヤツ)。

少し期待したいお話

2つ目は、米財務省の政策がうまく機能し、ソフトランディングに近い形でインフレと金利が低下し、ゴールド価格が継続上昇するパターン。

その時、円はどうなるんだろう?

米金利が下がる展開(暫く先の話)になるなら、ほかの条件が大きく変わらない限り、日米金利差縮小でドル円には円高方向の圧力がかかりやすいのかな、とも想像できる。もちろん、それも一時的な話のような気もするけど、先の事は分からないから空想してしまう(笑)。そして「価格水準」に関しての適正値がそこに関係するのかしないのか(※通貨もゴールドもですね)。まあ~、酔っぱらったおじちゃんが、カウンターに座り、通路側の壁に向かって独り言をボソボソと述べてる程度の話です。

最後に

応急処置の繰り返しが続く数年。絆創膏の数は増え続けているのに、完治している部分は少ない。原油高、財政赤字、インフレ率、高金利に苦戦する政府と企業、回復しない内需経済と外貨獲得能力。どこもかしこも問題は増えるけど、解決したところは少ない中で、中央銀行の政策(←これね)に好奇心と敬意を抱いて眺めるのはいつものことです。最終的に衝撃的なクライマックス(ハードランディング)を迎えるか、はたまた、ソフトランディングに近い形でインフレと金利が低下するか。それともアメリカの経済成長が宇宙まで飛んでいくか。誰も知らない先の未来ではあるけど、「誰が」「何を」「どうする」を追い続けていこうと思います。さてさて…今後どうなりますかね?とは思うけど、先のことなんて誰にも分からない。だから考え続けることが面白いってところで、今日のお話はおしまいです。

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