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質屋のスタッフブログ

金属価格全般の上昇と睨めっこ

鴫原質店の弟さんです。

世界中で大騒ぎの金属相場。熱狂のあまり色々な国の色々な意見が世界中で飛び交うようになり、今のところ、純粋に買ってる人は損をしてる人がいないとんでもない状況となりました。シルバー価格推移銀(シルバー)に関しては過去最高値を突破中で、6月頃にチョコッと書いてたけど、たった4カ月で凄い高騰してます。本日朝の価格上昇みてもその熱気が分かり、世界中で現物が枯渇する中、ネットを通じてボタンで買った結果で出来上がる価格設定に恋焦がれる。ひと月前位に銀のETFを閉鎖した国もあるけど、銀の実需供給を確保する為なのかな。産業用必需品のシルバーが現物需要に取られると、工業製品が造れなくなり、製造業の景気後退に繋がる可能性を改めて空想できたりもしてしまいます。医療用に必要な銀とかどうなるんだろうね(哀)。

国内では10月初旬に凄い事がおきてました。田中貴金属さんの案内田中貴金属さんや三菱マテリアルさんで積立してた方に影響がある案内が発表され、積立の現金返済とインゴッドの販売停止などがそれに該当します。(一応リンク張ります)

金価格も世界中で話題沸騰で凄い事になってます。このチャートは金価格に2倍の価格変動をするETF(ダブル・ブルETN 【2036】)だけど、一か月で約1.9倍(^ー^:)。金価格連動ファンドのチャート随分前の空想物語で、基軸通貨への挑戦・SWIFTからの離脱・ドル安のヘッジなど書いてたけど、新たな局面を迎えた今の流行は「THE Debasement Trade」(通貨価値下落取引)。ずっと見てきた金価格上昇は既に一過性ではなく、複合的且つで通貨発行の構造的問題のようにも感じます。世界中が熱狂しており情報が簡単に取れますが、現物が枯渇してる現状で価格決定の主体が現物取引ではもちろん無さそう。市場規模が小さい金属マーケットなので上昇率が早くエキサイティング!で、今朝のバンクオブアメリカ様が発表した見通しは1オンス5千ドルとの事です。ま~上昇率が維持・そしてどこかで安定してくれればいいけど、ダブル・ベアETN【2037】(倍売り指数)が買われる局面になんてならない事を祈る。ボタンクリックで売れる速度に、実物の売却がついていける訳ないし、そもそもレバレッチかけてる時点でリスク資産。そんで「仮に」上昇と同様の下落率になった場合に、実物ゴールドが相場で処分できるかどうかは不明です。←【これ、超重要!】

ただ、本質的には今年初めのオレンジジュース騒動と類似してる点もあるような?。オレンジジュースのチャート不作から供給不足が先物市場での爆買いをうみ、オレンジジュースが高いなら飲まない選択もある訳で、売れずに価格が下がる。貴金属の全てが買われてるけど今だけど、「高い」と思われた時点から上昇速度の伸びが鈍化する可能性はないのだろうか?。ただ根本問題は通貨に対する信認だから・・・とは理解するも、最終的に通貨に交換するんだよな・・・。これもある意味、過去の国の政策から先を推測した先行投資だけど、水準値はどこを見てるかが問題で、投資してる人々が納得する水準がどこなのか分かりもせず、少し怪しい雰囲気を感じます。いくらなら「売る」又はいくらまでなら「買う」かの綱引き相場の行く先はどこにあるのだろう?。売る人が無く、無限に買われ続けたら永遠に上がる事になるけど、そんなのあり得るのか?。でも・・・1オンス数百万ドルとかなったら・・・(夢物語の妄想中)。でも商売上の1ツールでしかないので、変な夢など見ずに、リバランスを心がける意思を持ちたいところ。何かの【キッカケ】次第で早期利確合戦が始まる可能性も捨てきれないしな。(※ホント分かんないね)

光の速さで情報が飛び交う現在において、国内から見た海外・又は海外から見た国内の様子は大いに異なります。ドル・円・ユーロ・ポンド・フラン・元・ルーブルと様々な国の通貨が存在する世界で、その国ごとで抱える問題が表面化してる事が「金属の保有」という逃避的な選択になってるというのが現状にも見える(※個人的に)。米国債チャート安心材料として、なんかあったらやっぱりここしかないよね~という場所にお金が流れ、米債券上昇(利回下落)しました。ただ、昨日から色々な情報がメディア(米国)で流れてますが、【信用伸縮】が起こる可能性も完全に否定できず、あの時と同じような事が脳裏をよぎります。その一方で、ゴールド価格の上昇は、世界規模の猛烈なインフレ(スタグフレーション)を示唆してるという分析をしてる方もいるので、その際は金利急騰を招く可能性やデフォルト(債務不履行)騒動とか・・・はっきり言って嫌な話ばかりです。

国内地金に関して話を戻すと、当店のお取引先でも10月1日から「金属の板材全て」の販売を終了するというアナウンスがありました。色々詮索好きの私は、国内インゴッド製造会社もいくつか確認しましたが10月7日までに日本中でインゴッドの流通を停止、又は凄く萎めるとのご案内。当店でも毎月結構な数量を売却してるし、市場的に売却してる人も凄く多いと聞くけど、この相場では売る人いなくなったらなくなるよな(哀)。このひと月間は値札交換で【意味も生産性も無く】忙しかったけど、無駄だと悟ったし疲れたから様子見しようと、半ば仕事を放棄してこんな事書いてます。24金価格が2万2千円を超えた今、約3%の上昇でも700円相当、それが3日間続いたら福利効果を含めて2万4千円になるという、現物では考えられない値動きにレバレッチ効果さえも上昇に拍車をかける。「安全資産のゴールド」という呼び方は、合ってるんだろうか?。それでも、それくらい世の中不安定で「手元に置いておけ!」というメッセージなのかもしれません。


ただ、あまり見向きもされない考え方だけど、宮城県の最低需給は24金0.05グラム、24金1グラムは牛丼51杯分の価値。金が高いのか、労働対価が低いのか、物価が安いのか、円が安いのか、金属価格は「バブルなのか新基準を形成」するのか。今見てる色んな現象結末について思考するネタは多いけど、私には信念がないので、ぼけ~っと眺めていきたいと思ってます。「通貨価値下落」に関しては、今まで何度も取り上げて身に染みる言葉だけど、ほんとどうなる事やら。

本日は以上でございます。



暫くぶりのブログ更新は、趣味の世界で。

鴫原質店の弟さんです。

なんか最近マジで忙しすぎて・・・【必殺技!ブログ放置!】がさく裂したので、暫くぶりになんか載せておこうと思いました。胡散臭い作り話を書くのには少し時間がかかるので、個人的趣味で日常的に色々考えてる植田先生達の事(日本銀行の動き)について、意味もなくサクッと書いてみます!。100人中99人が興味無さそうな話だけど、ここ数年の私のマイブームは日銀鑑賞です。ただし!、無知なド素人(←私)が見てる風景なので、信憑性は皆無。アホな事ばかり考えるな~と自分でも思います(汗)が、詳しい事は専門家の方々にお尋ねください。

日銀金融政策決定会合の「主な意見」が9月30日に出てたけど議事では「利上」の話が多い。メディアでも日銀の話題が多く出ており、やる気満々に聞こえるけど、さてどうなりますかね?。金融決定会合議事録の表紙今月は中盤以降にボードメンバーの会見が多いので教えを乞おう!。先の大阪経済4団体共催懇談会の会見で、記者の質問に対し【我々(植田先生)が基調と呼ぶインフレ率】の回答で「あれれ?」と思い、「基調的な物価上昇率」という言葉に対し見方を変えて考えてみる。尚、前からそういう意味だったかもしれず、それを示す意味だと私が知らなかっただけなのかもしれない。でも、そんな単純な意味じゃなかった気しかしない(汗)。

10月は多くの商品の値上げがありました。純国産の食品等も約10%も値上がりし、その価格でも売れ続けたら、半年か来年にまた値段を上げるというのは、営利企業の本来の姿。商業動態統計思考の根拠として、統計局発表の商業動態統計をお借りします(こちらから)。赤〇のポイントだけ見て想像するのは「小売が売れてない」可能性を感じる数値の動き(※たまたま?)。生活室需品の値上がりが、他のモノの消費を抑え込んでる可能性も想像できるが、実情は如何に?。国内最大手のスパーや牛丼屋が先月から値下げを発表して驚きましたが、多くの業種でスポット的な値下げがあるので、そんな可能性を感じてしまいます。ただ、都会と田舎での収入差による地域格差が、数値の見方に影響してる気もする。今後どうなのか見守ろう。

色んな原因はあるにせよドル円はレンジの中でとても安定的してた(※過去形)。日銀が利上げをしてきたタイミングをずっと見てきたけど、【結果的】に通貨防衛線みたいなラインになってるんだよな。因みに、これエンインデックスで、7月末位に自分用で作成し観察してたやつです。円インデックス国内発のインフレ圧力が無い状態で、こういう話を書いてた数年前とは状況が違う今。インフレする国の通貨は価値が減るので売られるという経済法則の中、金利がつく「まともな通貨」は買われるので、インフレ率と短期金利の相関で通貨維持をしてるのかね~?とアホなりに眺め続けてます(※正解は知らん)。インフレ率(CPI=全ての物価変動)が3%を超える日本の政策金利は0.5%という部分で、実質金利のマイナス値が為替を通貨安へ誘導し、そしてそれはエネルギーや輸入物価を押し上げる相関から、ほぼ限界のところで短期金利をちょっと上げたと考えると、どアホの私は意味も無く理解した【つもり】になる。日銀がいう基調(コアコアCPI)は「食料」と「エネルギー」を除いた指標で、今現在1.6%の数値が2%に届いていないけど、円安で食料とエネルギーが上がると、消費者物価総合(CPI)に影響するので円安への繰り返し。馬鹿なりに一生懸命考えるも、正解のような違うような・・・とにかく日々研究です。ただ思うのはこの流れの中において、全体的な可処分所得が増えない限り、結果的にコアコアCPIは上がりづらいのではないだろうか?と考えるのは私が庶民だからなのかな。食料品とインフラ(電気・ガス・水道・携帯電話)料金引くと、余分なモノ買えないゾ!。

北米経済に依存した国内企業が多いので、米ドルに対しての円安が名目上での利益を押し上げてるのは、10数年前から始まった国策でり、昨年のどこかで副総裁が言っていたレンジにしっかりとハマってます。顔マークが利上げのタイミングで、想定レンジは対ドルに対して145―150円位だったかな?。ドル円国内はインフレ率に対して金利が低すぎるから、現金価値がドンドン目減りする状況に恐れおののく一方、米国様の状況次第で、ドル円レートが幾分か変わる可能性もあり、その分だけ米国からの輸入物価は値下がりし、国内実質金利が下がる可能性がある点において、計算方法が緻密過だけど、やっぱり米国様待ちのような気もする。もし米国様の経済強すぎれば、通貨防衛で利上げするしかない?。米経済失速で国内経済大失速?。国内インフレ率(CPI)よりの金利に寄せる理由もない?。そしてお米などの食料品の値上がりでCPIが上昇したのは想定外?。【※こんな事言ってる人いないと思うので、夢想家の寝言とでも思って下さい。】

ま~それはさておき、三井住友銀行さんのホームページ(こちら)に日興アセットマネジメントさんが造った、とてもいい資料が掲載されていたので、その一部をお借りします。購買力平価の長期推移異次元大規模金融緩和の一つである、市場のお金の流通量を増やす政策により、円の量が増えただけ円の価値は下がりました。そしてその増えた円がどこに行ったのかを何度か思考してみた事も。ただ、2020年以降は世界インフレと他国の金利上昇が影響して、行き過ぎた円安状態というのは元日銀審議委員や一部の専門家の見解である一方、国力低下という専門家もおります。ただ金融正常化開始後は、チビチビ上昇してる円の実質実効為替レートが今後も上がると信じたい(※願望!)。「円安」が輸出企業の名目利益を大きく上昇させた点をみるに、立場(職種)次第でとても有利な環境で、いいのか悪いのかは雲の上の方々のご判断です。さて、物価高の根源とはなんだろう?。

ここから半年は濃いイベントが続き色々と考える機会も今以上に多い。好き勝手書いてる米国様も様子見ですが、国内はどうするのか?。初動は主要通貨全部に対して円が売られたので、一つ一つの発言が色々と影響していそうで、現段階ではインフレが加速しそうな感じですかね?。本日10月6日、日本の30年債利回りが一日で3.15%から3.28%に上昇した(債権安)理由や、ドル円が3%弱円安に振れた事、ユーロ円が過去最高!(※円最安)、もちろん国内ゴールド価格も過去最高!が意味する事を正しく認識し、自己生活にも活かしたいところです。ただ、状況次第でコロッと変わる可能性もあるから・・・難しいな~(汗)。ドル建てゴールドが4千ドルになると予想を出した外国の大手証券会社様が、日本円を「買え」から「売れ」にかえた・・・。コストプッシュ加速で、結果的に金利上に繋がる可能性を感じてしまいますが、どうなっていくかな?。とにかく自分で考える事が大切と思ってるので、消費者物価総合の数値と日銀の動きを観察して、答え合わせをしていこうと思います。今のエンインデックスの数値は66位で64位を割ると世の中が騒がしくなりそう。尚、個人的に楽しんで自学自習しながら、仕事や自己生活に活用しようと考えてるだけなので、書いてる事に事実など一つもありません。どこにでもいる普通の労働従事者の、訳の分からない意味不明な夢物語という事、ご理解下さい。(※ちょっとのつもりで始めると、なんでこう長くなるかね?)

本日は以上でございます。



魅惑の宝石 デマントイドガーネット

鴫原質店の弟さんです。

今回はタイトルにある通りデマントイドガーネットについて。GIA公式ページから引用すると、ガーネット鉱物は6つの一般的な種類(アルマンディン、アンドラダイト、グロッシュラー、パイロープ、スペサルティン、ウバロバイト)があり(←GIA【こちら】から引用)に分類されてます。その中の一つで、鉄分を多く含むという鉱物がアンドラダイトガーネットと分類され、その和名は「灰鉄(かいてつ)柘榴石」。そして更にその中において、緑色の鉱物がデマントイドガーネットと呼ばれ、和名は「翠柘榴石」。幅広い鉱物の総称がガーネットと呼ばれますが、宝石学上での横文字(カタカナ)や和名(漢字)はとてもややこしく、すんなり記憶にとどめる事が難しい。私の趣味嗜好や興味の問題なのかは分かりませんが、何度聞いても覚えられる気がしません。

当店の社長様はデマントイドガーネットのジュエリーをよく仕入れてきます。デマントイドガーネットのジュエリーその品物を商品としてネット上に掲載する為にパチパチと写真を撮りますが、この子はとても映りが良かったので取り上げる事に。

保証書に説明文があったので時短の為、そのまま掲載させて頂きます。保証書の説明ホーステールインクルージョンについて書かれていますが、これをルーペで確認できる一般の方は少なく、商品画像に載せたベース画像もあるので、こんな感じに見えますよ~と紹介してみようかしら。

宝石をルーペで見るとこんな感じかね?。ジュエリーの拡大画像宝石として見る場合、大体はこのような「見方」をしてしまいますが、単一焦点のルーペでは、内部のインクルージョン位にしか認識できません。もっとよ~く見たい場合は鉱物の内部を覗くという感覚が必要になります。

光の手助けを借りてこんな角度でみてみると、クリソタイルインクルージョンが徐々に姿を表します。内部のインクルージョンを撮影クリソタイルインクルージョンは白石綿の繊維状鉱物による内包物がその特徴で、デマントイドガーネットの特徴の一つでもあります。ただ、これがあるからデマントイドという訳でもなく、インクルージョンがない物もデマントイドと認定されるので、あくまでも特徴の一つという認識。宝石名を決めるにあたっては、鉱物を形成する物質や屈折率の方が重視されているのだろうか?。難しすぎるゼ!。

そしてもっと奥へ突き進みます。焦点を石の中央部分に合わせていくとより鮮明な内包物が姿を表してきて幻想的。内部のインクルージョンを拡大して撮影保証書に記載されてるように、馬の尻尾のように見える「らしい」事からホーステール インクルージョンと呼ばれています。一応、ルール(学問)なので馬の尻尾!という事で覚えますが、これのどこで馬の尻尾に見えるのか、頭の悪い私には分かりません。

そして更に奥の奥へ突入開始!。ルーペの拡大倍率では見る事の出来ない世界です。内部のインクルージョンを拡大して撮影GIAのホームページに掲載されてますが、ロシア産のデマントイドに、このクリソタイルインクルージョンが必ずあるわけでもなく、イラン産とイタリア産のデマントイドにも見られるとの事。そして、ナミビア産やマダガスカル産のものには無いそうです。こういう「見方」も宝石の楽しみ方の一つで、自然が創り出した神秘性に心が魅かれます。ただ、ひいき目に見ても、馬の尻尾が連想できないのは、私の想像力が欠如してるからなのでしょう・・・。純粋無垢な子供達に「これ馬の尻尾にみえる?」と聞いてみようかな(汗)。

デマントイドガーネットは「高い屈折率」と「高い光の分散度」が特徴的な宝石です。キラキラ光るデマントイドガーネットライトなどで照射せずとも力強い存在感を見せ、ダイアモンドを脇役にしてしまう位の輝きが人の目を引き付ける。そして、こういう「見方」も、これまた宝石の楽しみ方の一つでもあります。所詮はただの商品画像だけど一応工夫して撮影してるんだゾ(涙)。

職業柄もあり、多くのモノを見る機会に恵まれてますが、「これイイな~」とか「これ欲しい」とか思う気持ちは、職歴の長さに応じてドンドンと減ってきました。常にそういう商品を見てるから、珍しいもの意外には興味さえ示さなくなるのは、良いのか悪いのか・・・。若い頃は大げさなジュエリーに目が魅かれた事もあったけど、最近はジュエリーとしての華やかさや美しさに合わせて、実用性という部分が魅かれる要素に加わりました。たった0.6カラットしかないこの子がとてもいい品物に思えるのは、恐らくそういう観点なんだろうね。なんかね、ホント可愛いのよ、コレ(笑)。ステキだと思うからこそ、撮影に気合が入った一品のご紹介でした。難点として石の傷がどう見えるかだよな~~。モース硬度が約7位なので、鉱物として柔らかいのよ(汗)。そんな特徴もデマントイドガーネットの一面として、可愛がってくれる方を待ち続けようと思います。〔※一昨日の9月11日売れてしまいました。可愛かったもんな~。〕

本日は以上でございます。





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