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高値に近づく円建て金価格を見て思う事。

鴫原質店の弟さんです。

円建て金価格がまた上がってきました。会社(仕事)にとっては嬉しいニュースなのですが、個人的には結構憂鬱で色々と真剣に考えさせられる部分もあります。田中貴金属工業さんの店頭小売価格のグラフ田中貴金属工業さん(ページはこちら)の店頭小売価格(税込)は2023年12月4日の1グラム10,928円が最高値で、それを超えるとまたニュースで騒がれるんだろうな。そうすればきっと買取量も増えそうな予感。今回は、この4年間の流れを見ていて悩んだ事もあり、ド素人がニュースを見てい感じた事を書いているだけで、事実とは全く違う可能性がある点をご承知頂きたいと思います。投資家や専門家でもない、日常的に仕事に没頭する普通のサラリーマンの私が感じてる事なので、信憑性は一切ありません!。

お金や金価格について題材にする事は今までも度々ありますが、今回もそんな感じです。ドル建て金とドルインデックスのチャートこちらは2020年からのドル建て金(上)とドルインデックス(下)のチャート。とても見やすいトレーディングビューさん(ページはこちら)からお借りしてます。世界的な金相場は上がってるのでしょうが、貨幣価値がある程度安定してる国であれば、その通貨に対する金価格など急上昇してない事が分かります。4年前とドル建て金価格は大差ありませんが、最近はドルの価値がちょっと下がってるので、ドル建て金はチョイ上昇。あれ?。ドルの価値下落してるんだね・・・今気づいた。

「貨幣価値が安定」と敢えて書いてますが、次に「円建て金」と「円インデックス」と「日経225」の5年チャート。円インデックスと円建て金価格と日経平均株価チャート円インデックスについてグーグル先生に尋ねると、「各国通貨の総合的な価値を示すインデックスで、各国の貿易額に応じて為替レートを加重平均した実効レート指標」と教えてくれます。真ん中の赤いグラフが「円インデックス」で「円建て金価格」(上)と「日経225」(下)と何となく逆相関なのは一目で分かります。世の中が安定してないので、金が少し上昇するのは別にいいんだけど、日本円の価値はこの3年間散々(26%棄損)で国内金価格をブーストしてるんだよな。そして通貨価値の下落により、円建ての日本株も外貨から見れば安くなり、今後のインフレによる企業業績増加期待から、海外から買われてようです。先週は日経最高値更新とニュースで騒がれてますが、実情はGDPは2期連続マイナスの景気後退という状況でも、円安の恩恵で世界で活躍する企業の業績絶好調。例え他国通貨ベースの売上高が変わらなくても円換算で考えれば売上が30%位増えてしまう訳で、円安万歳~~で喜んでいいのかね?。2000年代の円高不況よりは国としてはいい事なのかな?。しかもちょっと前まで、円安は金利差の影響によるものが大きいと説明がついたけど、最近は金利差以外の要因も影響してチョイ円安より(哀)。

数年前の事ですが、トルコの通貨リラ下落でパンすら変えなくなった人々が、政府の支給するパンを貰う為に長蛇の列を作っていたニュースを覚えてます。トルコリラの状況とトルコの株価一番上がトルコ・イスタンブール100種のチャートで2番目がドル/トルコリラ、3番目がドル/円チャート。たった数年でトルコの株価は10倍になりましたが、通貨安に対するヘッジになっていたことが分かります。トルコと日本を比較などする意味はありませんが、通貨価値下落と株高の傾向は同じであり、円安がこのまま続くのであれば株や金を持ってた方がいいという一つの事例だね。微妙に似てる部分もあるので一つの参考までにみています。もちろん日本がトルコと同じようになとは思ってませんが、流れ的には似た部分もあった数年間でした。トルコリラはドルに対してずっと右肩下がりでしたが、円は凸凹と反転してる点が着目点で、大体は日銀の動きに反応してます。

仕事にも一応関係する事なので、個人的趣味も兼ねて色々みてますが、ここは通過点と限界点のどっちなんだろう。昨年の金融政策決定会合の説明では、記者からの質問に対して「為替に配慮した」という言葉もあったので、これ以上の円安は政府も日銀も望んでいない事は分かります。円インデックスの最近の流れとはいえ日本は金融緩和の付けで短期金利を大きく上げる事は出来なさそうだし、国外で稼ぐ一流企業は沢山あるけど、儲かったお金を円転する意味もないから、超長期でみると為替は旗色悪そうな感じもする・・・。新ニーサも開始直後に2兆円以上の円売要因になるようだが、最後に円転されるから長期的には無害なのか?。金融政策変更により日銀が一時的にでも赤字や債務超過になった時、どんな影響があるの?とか、日本国債格下げとかあるとどうなるの?など、何の知識もない私のような一般人が、自国通貨に不安を覚える状況がそもそも変な感じがする。10年~20年後の円の価値ってどんな風になるのか意味もなく考え込んでしまいます。

さて、これからの短期的な話では、国内ではもうすぐ金利のある世界になるという予想が多く、それは為替にも影響していく事が予想されます。証券会社によってバラバラですが、24年末は1ドル120円台を予想しているところもあり、政策金利の変化によりドル円は円高説が多い状態。でもね!これって、2022年12月に発表されてた2023年の予想と大体同じ内容で、昨年予想は大ハズレ(笑)。アメリカの利下げと日本の正常化を想定したストーリでしたが、全てが先延ばしされた状態で現状に至っており、もうすぐ両国の中央銀行が動いていくのかな。そしてアメリカさんは逆イールドの状態になりもうすぐ2年が経過、銀行の存在意義さえ少なくなる状態で米銀救済施策のBTFPが始まり、それが3月11日で停止される事は確定事項なので、米銀では多少動きがありそうと予測できます。金利上昇が債権価格や不動産や個人に与える影響や、個人の増える借金額やデフォルト率など観察してますが、隠れて見えない部分にも影響ありそう(←素人の感想)。メディアでは「金利はまだ下げんゾ」とかソフトランディングとか言ってるけど大丈夫なんだよね?(←ぱぅ様頼むよ!)。後に「〇〇ショック」などと呼ばれる急激に金利を下げざるえない状態だと、全ての相場に下落要因をもたらし、更に金利差解消による円高がブーストをかけて、今までと全てが真逆状態になる可能性も考えられますが、そんなもの備えようもないし回避不能です。他人(←中央銀行)の決定する事で状況が変化するので、結果的には考えること自体が無駄なんだけど、春先から色々と変わってきそうなので、取り合えず植田先生(←日銀総裁)のお話と行動は耳をかっぽじって聞き続けようと思います。※なんか面倒で退屈な内容になった気がしてお詫びしておきます(スミマセン)。今後どうなるかね?。

本日は以上でございます・

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