鴫原です。
本日はコピーではなく本物を販売しているお店を巡ります。
私たちの業者間オークションではタイのバイヤーが当店の設定した販売価格よりも高額で大量の商品をセリ落としていきます。
もちろんタイと日本では売れ口の筋が異なるのでしょうが、彼らの買いっぷりをみるたびに感心するものです。
また、20年程前ですがタイに輸出していた知り合いに同行し、見学させていただいたこともありました。
その彼も隠居されましたので彼の商売の邪魔をするということもありません。
そんなわけで商品の卸先の開拓がタイに来た一番の目的でした。
事前に事前に海外向けの名刺を作っておきました。
とはいっても、タイの発展は凄まじく、20年前とは全く違う街になっていました。土地勘やツテが一切は無く、頼りになるのはGoogle Mapだけです。
色々とキーワードを試していくうちに何となく目星がついてきました。
東京では銀座や新宿などに中古ブランド品店が集まっているように、どうやらタイでも中古ブランド品店が集まっている地域があるようです。
GoogleMapによるとサイアム駅周辺に10件以上のお店があるようですのでサイアム駅まで移動し、一軒一軒拙い英語で飛び入り営業をします。
「高品質のものをお安く提供します。お探しのものがありましたら探し出します。」という感じで営業したのですが・・・
英語が通じなかったり(私の発音が悪いだけかもしれません)・・・
『在庫は十分に仕入れられるから』とか・・・
結局8件のお店をまわり、話を聞いてくれたのは3件となかなか厳しいです。
まぁ、普通に考えて、外国人のオッサンが突然そんな話を持ち掛けても拒否するのは当たり前ですね。
8件目のお店で店主さんとお話をしていると「ハーイェーク・ラプラオにはお店がいっぱいあるよ。行ってみたら?」と教えて頂きました。
地名が上手く聞き取れなく、何度か聞き直していると、親切にも僕のスマホのGoogle Mapに入力してくれます。
結構な距離がありますが電車でいける場所なので行ってみることにしたのですが・・・
車窓からタイの景色を眺めながら旅行気分でいると30分程で到着です。
駅の目の前の建物に入るとグランドセイコー、コーチ、BAOBAO等のおなじみのブティックもあります。
日本の百貨店やショッピングセンターではテナントに入っているブティックと同じ商品を二次流通(中古品)業者が販売できないのが一般的です。
『本当にここに中古ブランド店があるのか?』と思いながら歩いていると・・・
ありました。
写真に写っているのは全て中古ブランド品店です。さらに奥の方まであります。 これだけ店舗があるのなら少しはは当たりがありそう、と期待を持ち片っ端から営業をかけますが・・・
全然ダメです。
ダメダメです。
それでもまわり続けると、あるお店のかたが
『ここにあるお店は皆SBA(Secondhand Brandname Association)という組織に加入しているんだ。SBAに加入している店舗はSBA経由で商品を仕入れるからあなたからは仕入れないと思うよ。』と教えてくれました。
SBAはブランド品を取り扱うタイ政府が認定・支援している団体で真贋判定、真贋判定の講習会、修理講習会等、ブランド品に関する様々な事を行っているとのことです。
よく見ると全てのお店の看板にSBAのロゴが書いています。日本のオークションで仕入れているバイヤーはSBAのかたなのかは分かりませんが、完全にシステムとして出来上がっているようで当店が入る余地はなさそうです。
これだけブランド品の需要が高く、コピー品が大量に出回っている市場ではこういう組織が出来上がるのは必然なのでしょう。
日本でも当店が加盟している全国質屋ブランド品協会というコピー品撲滅を目標に掲げる組織はありますが、行政のバックアップはありません。是非ともご支援頂きたいものです。
更新間隔が大分開いてしまいましたがタイ旅行記はこれで最後となります。
夜になると足の感覚がおかしくなっているの気づきました。
そういえばタイにいる間はほぼ徒歩と電車だけの移動です。
スマホで歩行距離を距離を見てみると
一日平均20Km近く!当店からに日本三景松島まで行けちゃいますね。
タイのドナルド