鴫原質店の弟さんです。
鴫原質店のブログをご覧いただきありがとうございます。
今日の「質屋で使うアイテム」紹介は「比重計」です。
別に珍しくもない普通の物です。
(おそらく金属の買取をする店にはあるものです)
「比重」という言葉をインターネットで調べると、難しい言葉がいっぱい出てきます。
でもここは道具の紹介と使い方なので、超簡単に比重についてと比重計の使い方を説明します。
では比重ってどうやって調べるの?
[大気中での重さ]÷[(大気中での重さ)―(水中での重さ)]=比重です。
(※厳密にいうと違いますがブログの特性上ご容赦下さい)
(※比重の意味については触れません)
それではこのK18刻印のあるネックレスの比重を調べましょう。
下記画像は水の中に沈める前と後の重量変化です。
大気中での重さ=50.1g
水中での重さ=46.8g
比重=[50.1g]÷[3.3g(=50.1g―46.8g)]=15.2
比重が15.2ということは18金と判断しても問題ありません。
手書きですが下記画像が各金属の比重です。
小数点第2の数字を含めて計算すると数値のブレがでて混乱します。気泡などがついていると0.01g程度はすぐ軽くなるので無視して計算します。※数値が合わない場合はちゃんとやります。
実はこの比重計は上記の計算もやってくれるのですが、判定に10秒程度かかる上に、風や振動などで水中重量がたった0.01gズレてもエラー表示が出てやり直しです。息を吹きかけても変わりそうな違いです。実際に当店の隣の道路をトラックやバスなどが走るだけで0.02g位平気で上下しますから。
機械に任せてエラーがでる度にやり直すより、2回重さを計り電卓で計算するほうが早くお客様を待たせません。判定に約10秒かかるので・・・・・・・。
ではこの機械のメリットは何だろう!
水中に簡単に吊るすことができることです!((笑))
この環境を自分で作るのは大変です。
本当に考えた人はすごいです。
比重はもちろん大事なのですが、決定的ではありません。
ずいぶん前のことですがK18と同じ比重を持つタングステンのアクセサリーが全国的に買取店に持ち込まれたことがありました。タングステンは非常に硬い鉱物であり加工に手間がかかる為、平打ちの指輪のようなものが多かったですが、比重のみで見てしまうとタングステンをホワイトゴールドとして買ってしまうなどの事故にあいます。
金独特の柔らかさや、金という柔らかい金属に打たれる刻印なども確認し、その他(別の機会に紹介)検査も必要に応じて行います。長くこの仕事に携わっていれば、レザー刻印などがされていたら違和感を直ぐに覚えますのでその時は別な検査も必要になりますね。
これだけ長く書いておりますが、当店では一般的な金の指輪や喜平のネックレスの査定は非常に短い時間でやっちゃいます。見積時には誰が指示するわけでもなく、お互いが役割を決め、金性の確認と重さを調べたり、電卓で計算したり、石の値段をつけたりを自然に分業で行います。宝石などが絡まない地金であれば、一個につき十数秒といったところでしょうか。
ここ数年のリサイクル店事情をきいたときに凄いことを知りました。全国展開するお店の資料でしたが、「お客様にお待ちいただいた時間が長いほど成約率が高くなるというデータがある」のです。あくまでもそのお店の統計上のお話でしょうけど。
そんなデータがあるから…….そしてそんな傾向を活かして
じっくりと1人のお客様を待たせるための予約制。
お客様が待つための空間のしっかりとした整備(ソファーなど)。
飲み物を沢山フリードリンクで用意。
子供連れが飽きないキッズスペースの併設。
沢山の雑誌や漫画本の準備。
etc…………
そして時間をかけた査定額は決して高くはありません。
安くてもお売り頂くことを目的にした戦略ですので。
最初は何考えてんだろ。
と怒りさえ覚えましたがでも思うに。
せっかくこんなに待ったんだから。
また別の日に来てまた長い時間見積にかかっても………。
もう売ってしまおうか。
というような気持にでもなるのかもしれませんね。
私「弟さん」は店内では走っていることが多いです。
お客様をできるだけ待たせないようにする為に。
駐車場も少ないので処理は早ければ早いほどいいと考えます。
だから今回の比重計でもたった10秒位の時間を短縮したいと考えるわけです。
でもお客様と仲良くなり、暇さえあればコーヒーをお出しして長話をしていることも多いので、そこは矛盾しているかも。
今日はこんなところで終わります。
話がだらだらと、しかも変な方向にいきましたが文面制作に時間をかけないようにしてるのでご了承下さい。
スピード査定でもしっかり値段はつけられます!
金やプラチナの買取・販売は仙台の鴫原質店へ。
お見積も無料なので気軽にご利用下さい。
適正価格にて取り扱いさせて頂いております。