鴫原質店の弟さんです。
今日は「DIAMOND SELECTOR 2」のご紹介。
ダイヤモンドは熱伝導率が非常に高い鉱物という特徴があります。
この熱伝導率を調べることにより、ダイヤモンドの類似石(キュービックジルコニアや天然ジルコン、以下類似石と呼びます)とダイヤモンドを判別することができます。
そんなときにこの機械。
ペン先のような先端をダイヤモンドに接触させるとメーターが即座に上がっていき、このメーターの上がり方(熱伝導の速度)と上がる位置をみて、類似石との違いを確認することができます。
ただ、類似石もその独自の伝導率の通りに熱は伝わるので、ダイヤモンドと比較するとメーターの上がり方は若干緩やかですが一定のところまで上がりますので、慣れていればその違いは理解できるという感じでしょうか。
ただし、ダイヤモンドとよく似た熱伝導率、硬度、透明度をもつ人口モアサナイトが昔から人工的に作られており、熱伝導率のみに着目したところでダイヤモンドとモアサナイトの違いは判別ができません。
ではこの道具の必要性はどこにあるの?と聞かれそうな感じがしますので思い出話を少し。
ずいぶんまえのお話です。
十数年前にこの業界に入ったころは知識も経験もなく、ダイヤモンドをみる度に使っていた(愛用していた)事を今でも覚えています。その頃は理屈も理解せずに、「ダイヤモンドだったらメーターが振り切れて音が鳴る」という程度の認識でした。
だって、見ただけでは分からない初心者でしたから!
(滝汗::)
ダイヤモンドを見るときにはまず熱伝導率を調べ、判別が可能な類似石を省きました。その後で、この機械で判別ができないモアサナイトかどうかを調べるため、その独自の特徴があるかないかを拡大鏡で徹底して確認する作業を追加していました。
(※ちなみに今は見れば分かりますからね!!)
最近のダイヤモンド事情では「熱伝導率が高いからダイヤモンドである」といっても、合成ダイヤモンドも沢山でまわっております。この合成ダイヤモンドは天然のダイヤモンドよりも不純物が少なく(殆ど無く?)、より高い熱伝導率を示しますので調べることにさほど意味がありません。
当店には宝石鑑定士(=社長)がおり様々な最新事情に精通しているので、技術進歩により開発される最新鑑定機器が揃います。その為、使用する機会が減ったアイテムではありますが、私は先っぽが曲がるくらい沢山お世話になった道具です。
本当に懐かしく、愛着がある道具です。
これからも大切にしていきたいと思います。
ダイヤモンドや宝石の買取・販売は仙台の鴫原質店へ。
お見積も無料なので気軽にご利用下さい。
適正価格にて取り扱いさせて頂いております。