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ブランド品の真贋判定に関する講義をしてきました。

鴫原質店の弟さんです。

県及び市町村税務職員を対象にした「ブランド品の真贋判定に関する講義」を宮城県地方税徴収対策室様より依頼され、この日は講師として宮城県自治会館に行ってまいりました。宮城県自治会館の外観11月15日の月曜日の午後の事です。

私・・そもそも講義などした事ありませんけど・・?。とはいえ社長命令が故、山のように仕事が溜まっている状況ではありましたが、セカセカと4時間程度で作成した資料とアドリブのみで挑む事にします。大体にしてパワーポイントなど使ったのは15年ぶりで、昔広告関連のお仕事をした時に覚えた知識がほんの少し役に立ちました。覚えておくことの大切さをこの年になって実感します。プロジェクターで映し出された資料の表紙プロジェクターに映し出された画像を見ると意外といい感じ(自画自賛)。講義内容は資料をベースに話しながら色々なものを見て頂く方法を選択し、ただ聞いているだけの講義はできるだけ避けようと思ってました。少しでも「良かった」と思って頂ける内容にする為、時間割なども決めず、皆さまの反応を見ながら進めていきます。

会場レイアウトはこんな感じ。会場のレイアウト若い方と少しお話しすると、興味がある点として「一体どんなものに値段がつくのか」という事が分からないという事。職業柄、色々な中古を扱うのでそのような話はお手の物です。若干ではありますが時間をみて講義の一部に加えさせて頂きました。もちろん100%完全にアドリブで私が思う事を話してきただけです。

前半は偽ブランド品について。一般的にインターネットで開示されている情報を中心に、当店から持参した偽ブランド品と正規品を手に触って見比べて頂きます。休憩中の風景資料は事前に配布されていたので、それの説明をするというより実際に物に触れて頂き、真贋判定の基準の簡単な説明とその偽物の出来具合などを解説してきました。画像の状況は前半戦が終わった後の休憩時間の雰囲気ですが、多くの方に興味を持って頂いていたと「私は」思っています。

後半の講義はこのブログでもよく出てくる金やプラチナの話を。金属の価値や各種刻印、試金石や硝酸の使い方、そして金を融解する事のできる硝酸と塩酸の混合物である王水の説明など、若干の手は加えましたがブログそのものを印刷して講義資料に使用します。手を抜いたつもりはなく、適当に資料を作るよりブログの方が内容が濃いと判断した為かな。講義風景説明後は実際に硝酸テストを体験して頂きます。さすがに我先にというような状況ではなく興味があった勇者が名乗りを上げてくれて感じでした。硝酸の扱い方の説明をした時に、「とても危険な液体である」旨を強調し過ぎたこともあると思います。普通に考えれば硝酸などの劇薬は触れたくないですよね。とはいえ金やプラチナが簡単に判明できる点はご理解頂けたかと。(画像中央の割れた試金石が痛々しい。)

講義の後はルーペの購入を徹底してお勧めします。ルーペを試す職員真贋判定や金属の判別には欠かせないアイテムである旨を私なりの言葉で演説!。指の爪の整い具合もみれますし、ジュータンのダニを発見する事も可能です、などと変な事を言ってきたのを覚えてます(←実話)。そんな話があった為、こちらの職員は爪の先をルーペで見ています。完全アドリブなので、よくもま~そんな言葉を言ったもんだと思うところ何個かあるかも・・・・(汗)。その後は質疑応答を経て講義は無事終了しました。

尚、上記画像は担当の方が「ブログ用に使用して下さい」と撮影してくれたもので、掲載許可を頂いております。また未納税金の徴収をする方々だと思うので、私の判断で顔全体を隠させて頂きました。また、この講義に関しては何かの広報誌に掲載されるとの事(←聞いたけど忘れた)。「〇〇してきました」的な報告になりましたが、県や市の方々が関わっていた案件なので、事実のみを書いており面白半分で書けない点をご理解下さいませ。そしてここからはいつも通りの書き方で少しだけ追記したいと思います。

まずは講義の3日前の金曜日の事です。土曜日にお休みを貰っていた為、全ての準備を終わらせました。何事にも準備をとても大切にする性格の私。全ての準備が終わったので安心して休日を過ごしてました。ところが土曜日の昼過ぎ・・・・。スタッフM君から突然のメールで「試金石が破壊された画像」が送られてきます。破壊された試金石試金石ってどうやれば割れるんだ!?。月曜日に使うって言ってんのに、何故にこんな恐ろしいタイミングでこうなるかね・・・・・とその場にいない私も意気消沈です。でも破壊されたその日に社長が新しい試金石をアマゾンで購入したとのこと。それでも、講義ではこの割れた試金石も使用してきました(←画像でも確認できます)。使い慣れている道具が一番なんですよね!。だけど、割れた試金石を使うのも恥ずかしいので、この件について講義中に冗談紛れで経緯を説明させて頂きました(皆さまちょっと笑ってましたよ)。ちなみに、どうやって壊したかなどは興味もないので一言も聞いておりません。落とした?機嫌が悪くて投げつけた?ハンマーで殴った?のどれかだと思うので聞く必要もありません。(←事実不明)

個人的に少し面白かった件について。これは事前に押印と署名をさせて頂いた書類の一部分です。報酬辞退証担当者と社長がこの講義の実施を決めた時点で、報酬(謝礼金)はいらないという事にしていたようです。既に決定事項なので、講師として担当する私が「村井 県知事」宛に「受け取りを辞退いたします」と署名させて頂きました(哀)。報酬よ~~~~さようなら(涙)。それでも村井知事にお手紙を書けたのは光栄な事だと思います。(手紙じゃないし・・)

押収品や盗品の見積査定、真贋鑑定とかこのような講習など、当店では無償で色々な事をやっています。世の中の役に立つ可能性を信じて行動するという意味で、それはそれで素晴らしい事なんだろうけど・・・。ただこれって仕事が上手くいってない状況では、とてもやれる事でないと私は理解してます。赤字続きで会社に余裕が無ければ、こういう事に手が回せないし、心のゆとりさえなくなりそう。そんな思い故に、こういう事に時間を少し費やしても現状の維持ができるという事に感謝すべき!と改めて感じてます。そういう意味で、当店をご利用頂いている全てのお客様に感謝し、日々の仕事に愚直に向き合っていこうと常々思っています。本心より「ありがとうございます」です!。

本日は以上でございます。

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