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金相場の急激な上昇によるお店への影響

鴫原質店の弟さんです。

本日は3月の最終営業日です。1年間の4分の1が既に終わってしまったという悲劇的な事実と、小雨という天候にも影響され朝からテンションが上がりません。仕事熱が温まるまで「ブログでも書こう」と思ったので相場に関連するお店の状況など書いてみます。

各国の金融政策や社会情勢により為替相場や金属相場や資源相場や金利など(etc)が目まぐるしく動いておりますが、お店に関する事柄では日本国内の金相場上昇が大きく印象に残りました。これは田中貴金属さん(ホームページはこちら)からお借りした日時の金価格推移のチャートです。直近一カ月の金相場推移2月26日の1グラム¥7,618から3月25日の1グラム¥8,500まで、約ひと月で1グラムで882円も暴騰しております。急激な円安が後押しし、国内金相場がたったのひと月で10%以上も上昇し、テレビやメディアなどでも大きく取り上げられましたね。海外金相場(アメリカやロンドン)を見ていると、金利の上昇による下落圧力もあるのかなと感じますが、現状の世界情勢を考慮すると想像さえできない今後の動きに興味津々の状態が今後もしばらく続きそうです。

金相場が「過去最高値」という各メディアの報道により、多くの方に情報が伝わっているのでしょう。店頭で買取した地金お店ではいつもにも増して「貴金属の買取」が増えています。メディアって凄い影響力だね。宣伝チックです【金やプラチナの買取は鴫原質店へ!】。安心安全明瞭会計で、特に査定の速さはお客さんから褒められます!(笑)。

数量も増えましたがそれ以上に重量が増えているように感じます。金時計やインゴッド金時計やインゴッドやメガネなど、重量が多いものが目につきます。金で筋トレできそう(おやじギャグ!)。

商材として重宝する「ハイジュエリー」の買取も2月以降は増えてるような。買取したハイジュエリーこの値段で買って「売れるのか?」と思う事もたまにありますが、そんなのは二の次のお話。大事に磨いて販売努力(仕事)ができるのはとてもありがたい事です。

入荷した商品がある一方で、お店から外して金材へと向かう品物も多くあります。店頭から外した商品店頭での「金の売値」と「金の買値」がほぼ同じ値段になってしまい多くの商品を値上げしました。値上までする必要がないものは、お店から外して融解してしまいます。重量がある金のネックレスやただの金の指輪などですが、「売れて欲しい値段」より金材として溶かす値段の方が高くなっているので、惜しげもなく融解しています。ある意味でありがたい状況でもありますが、恐ろしい状況でもあるように思います。

このように金相場が大きく動いている状況で、お客様に「金は売り時なの?」と聞かれる事が多いですが、笑顔で「それが分かれば働きません!」などとお応えします。国内では過去最高値と話が沸いてますが、世界的にはインフレのヘッジ資産として金が買われている状況が相場高騰に繋がっており、世界的に見れば「売り手より買い手が多い」状況である事は間違いなさそうです。うちのお店だけをみても、金を売る人も増えている一方で金(ジュエリー)を購入する方が増えている事実がありますしね。金利上昇局面で物体(金やプラチナ)が相場を維持できるのか注意深く(そして楽しく)観察していきたいと思います。

経験上の話ですが18金をお客様から1グラム600円で買って800円で売買していた17年位前、グラム千円を超えた瞬間に保有してるのが恐ろしくなりました。グラム1200円位で安定してた時期、急激に1800円を超えてきたあたりで同じようにバタバタしていました。そんなことを何度も繰り返し続け気が付けば18金がグラム6千円の時代になり、金相場の日々の上下など全く何も感じなくなってしまいます。自分では日々の小さな利益を追わなくなったのかななど思ってますが、鈍感になっているだけかもしれないな。今は確かに最高値かもしれませんが、その値段が定着すれば慣れるものですし、そしてままだ上がる事も急落する事も普通にあります。状況が刻々と変化する中でそれに合わせてやっていくだけですので、淡々と仕事をしていくことが大切な事。ただ気にしてるのは1カ月で10%上昇する相場では、その逆に10%下がる可能性のある相場です。3カ月の預り期間のある質屋業でリスクが大きい期間が続きそうで、色々と注意が必要なのでは・・・とも感じています。

そろそろちゃんと仕事しよう。
本日は以上でございます。

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