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平成2年発行 天皇陛下御即位記念10万円金貨

鴫原質店の弟さんです。

前回の続きで第6回目。
(10月初旬に買取した珍しそうなものシリーズ)
本日のお品物はこちら
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平成2年発行 天皇陛下御即位記念10万円金貨です。
(全然珍しくないですが一人の方にまとめて売ってもらったのでついでに紹介)

表のデザインはこんな感じ
10man_210man_2鳳凰と瑞雲ということ。

裏のデザインはこんな感じ。
10man_310man_3御紋と桐と唐草がデザインされています。

発行枚数は200万枚なので珍しい品物ではなく当店でも頻繁に質入れや売買をしてきたものです。
(何が珍しいと言われそう…….)

複数の金貨が発行されてましたが、この金貨は貨幣の額面を超える価格で取引されている数少ないお品物です。コレクターに人気とか数が極端に少ないとか、色々な要因で額面以上で取引されるものがありますが、この金貨が額面以上で取引される理由は24金30gで作られているからだと私は思っております。(本気でコレクションしている方がいましたらお詫びいたします。)

 
単純に24金の価値でみると30gなので17万円弱(令和1年10月16日現在)の現金価値があるのですが地金屋さんは決して金の値段では買いません。ものすごく重要なことなのですが、この品物(金貨)は銀行にもっていくと10万円に両替できる日本銀行が発行した貨幣なのです。

数年前にニュースにもなった実際にあった事件なのですが、この金貨を壊して(叩き潰して)金として売った業者が摘発される事件が東北のある県でありました。このような行為は貨幣損傷等取締法という法律により罰せられます。繰り返し書きますが金ではなく貨幣なのです。

 
むかしは地金屋さんも「形を成さない金」を買っていたことがあります。その時はもちろん私たちも店頭でそのようなものを買い取りしておりました。湯だまりなどと呼んでいましたが、金やプラチナを熱で溶かしてもとの形を連想できないような形状になっているものが特徴です。ただ、現在は日本の消費税目当てで違法輸入される金が多い為、厳重にそのようなものの売買が禁止されています。

補足しますと、金相場は世界統一相場になっておりその国の貨幣価値と連動してその国の金の価値が決まっております。ただ、税制が国によって異なっており、例えば日本で購入または売却すると消費税を含めた価格で取引されます。そこに目をつけたのが金塊の違法輸入。話を単純にしたいので極論的になってしまいますが、例えば消費税のない香港で金を購入して、日本にその日に持ち込んで売却すると日本の消費税10%が丸儲けになってしまいます。その為、税関での取り締まり強化や、地金業者に違法インゴットの買取や形を成さない金塊の売買を禁止するなどの対応をしているわけですね。

本日は以上です。

金 プラチナ の買取は仙台の鴫原質店まで!
もちろんお見積は無料です。

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