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質屋のスタッフブログ

質屋の道具「研磨機と集塵機」

鴫原質店の弟さんです。
今日は「質屋で使うアイテム」紹介。

本日紹介するのはコレ!

研磨機と集塵機です。
胸を張って言いましょう!正式名称が分かりません。
一応A-3-Ⅱというシールが貼っております。

私がこの仕事についた頃には既にこの場所に存在し、6年間ほど社長さんが使っていたようです。
この10数年は殆ど私専用機となっております。

研磨作業にどれくらいの時間を費やしてきたんだろ~などと、心からしみじみと思います。マニュアルなどもなく専門家がやっているところを見たわけでもなく、今のようにユーチューブやネットで研磨方法を学べるわけでもなく、すべてが独学??、ではなく「やってみるか~」という行動意思で手を付け、自分なりにいいようにいいようにやり方を覚えた感じがします。

今では色んなものを「効率的に」「綺麗に」「現物を痛めないように」「減らさないように」などなどの配慮をしながら仕上げることがでるようになりました。特に最初の頃と比べて「完全に綺麗に磨くことは減りました」。この辺の感覚についてはまた別の機会にでも書ければいいと思います。

 

4年前位でしょうか?
突然電源が入らなくなり「もう寿命かな」と思って新しいものに交換するかなどの話もありましたが、私がスイッチを交換してみたら動いたなどの思い出もあります。当然ですがぴったり形が合うものなどなく、隙間が空いたので絆創膏のようにガムテープを貼って埃の侵入を防いでいます。

怪我をしたこともあります。
研磨中に品物を壊したこともあります。
大量に一気に磨き上げる為(時間にして2時間以上)握力がなくなり、研磨しているものを放してしまうと研磨のローターの勢いそのままで叩きつけられます。当然ですが割れやすいものは砕けます。またそれが跳ね返ってきて顔に飛んでくることもあります。そもそもにして専門工房でやっているような装備ではありません。風邪の予防などで使われている紙のマスクのみでそんな作業をしていましたので。

数年前にホームセンターで防塵マスクを買ってきて使用するようになりましたが、私の肺はきっと粉塵だらけかもしれませんね (苦笑)

どうでもいい話だけど風の谷のナウシカを思い出しました。呼吸するときは「ふーふー」と音がします。

更に滑稽な話ではありますが、昨年初めて背面のフィルターを新品に交換しました。バフ粉の塊だと思っていた変な布切れは実はフィルターだったのです。それすら知りませんでした。

この思い出深い研磨機ですが、まだまだ現役でバリバリ使用しています。
ちなみに普段の風景はこんな感じ。

作業場ですので様々な道具もありますし埃だらけです。
私の子供の学習机よりも狭いし窮屈な場所です。
でも使えるアイテムであることは間違いありません。

今後ちょいちょいですが使い方なども書いていきたいです。
(※いいのか?書いても)

仙台の鴫原質店のブログをご覧頂きありがとうございました。



棚卸

鴫原質店の弟さんです。

今週は月曜日から皆で棚卸をしておりました。
その方法が例年とは少し変わっていて小さな値札に小さなバーコードを貼るという作業。

バーコードをコンピューターに読み込めるようになるので、今後の作業が楽に(?)なるかもしれないトライアルです。

当店は小さなお店ですが1,800点弱の在庫がある為時間はかかります。

皆で協力してようやく4日目で終わりました。作業の内容的にどうしても目を酷使する為、若いスタッフのM君が大活躍。恐らく人の数倍のスピードで進めていたように感じます。

これからはバーコードが付いた値札を最初から印刷することになりますが、これがまた大変です。1枚約10秒程度で行っていた作業でしたが、昨日15枚の値札を作ったら30分弱かかりました。バーコードの導入でどれだけ楽、又は早くるか、正確さが増すのか。今はまだ分かりませんが、実際に意味がないのであればロスする時間の方を惜しんでやめるかもしれませんね。

でも色々とやってみるって大切ですよね。
今日はここまで。



模倣された金時計

鴫原質店の弟さんです。
今日は前回の裏蓋オープナーの紹介をした時に中身を覗いた時計のご紹介です。

その時計とはこちら。

どこかで見たことがある豪華な金時計。
一応最初に書きますがルーペで見た瞬間に分かる程度のものです。重さから察するに金でできています。
推測だけでは買取することはできませんので、複数の検査をした後に金でできていることを確認し、金の値段のお見積をして売って頂きました。責任をもって跡形もなく溶かしてしまいます。

各部を見てみます。
リューズとバックルがこんな感じ。

クラスプとケースサイド。

しっかりとシリアルが刻まれています。

正面から見たところがコレ。

中身は前回紹介した通りで、ロレックスの純正ムーブメントCal.1570の改造品が入っておりました。

 

多分ですが、普通の方だと絶対に疑いもしないのかもしれません。ただ実物をお持ちの方やロレックスに触れる機会が多い方は瞬間的に違和感を覚えると思います。何がどう違うとかは書きませんがすべてが根本的に違います。
※写真は撮りませんが、裏蓋にROLEXのメンテナンスを弾かれた印もありました。

「750」という刻印がありますが18金である保証などはどこにもありません。そもそも豪華な高い時計を安く持ちたくてこのようなものを作り出したわけですから、18金を使っているかさえ怪しいものです。ただ30年くらいまえは、実際にはこのような時計が沢山作られていたようで今まで結構沢山見てきました(笑)。

 

実際に3月1日にも非常に若い男性の方が、おばあさんの時計だということでこれと同じタイプのレディースの金時計の買取見積で来店されました。一応買える精いっぱいのお見積すると若干不信感をもたれた様子です。

インターネットが一般的になった現在では、例えばこのようなものを検索して調べるのに「ROLEX」「ダイア取り巻き」「金」などのワードを入れるとそれ相応の売値が見れます。当然売っている値段が高ければその売却額に期待が膨らむのも当然。

複数店舗を回る様子だったのでしっかりとお伝えしました。
「純正の部品がどこまで使われているか分からないもの」
「これを売ること自体が商標権の侵害になる可能性があること」
もし正規品として数十万の価格で買い取ってしまった店舗があった場合は、非純正であることが発覚し次第「詐欺」で訴えられる可能性すらあること。

 
私の余計なおせっかいなのは分かっています。
彼があの品物をまだもっているのか?
他に売却先を見つけうったのか?
当店にも来ていただいたお客様ですので、目先のお金の為に変なことに巻き込まれないことを祈るばかりです。





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