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質屋のスタッフブログ

仙台市のインフレ率と日銀の動きの考察

鴫原質店の弟さんです。

仙台市のホームページに10月の物価情報が掲載されたました。一般的な普通の生活を営む多くの方に関係するはずだけど、多くの方には興味がない話、そして私にとっては趣味でございます。仙台市のインフレ率仙台市の情報によれば、コアCPI(生鮮食品を除く総合)は2.8%(年)のインフレに対し、食料品だけは4.5%(年)という強い価格上昇が続いてる状況。典型的なコストプッシュインフレの特徴で、お米価格の高止まりと円安の影響だろうか?。食料品が落ち着くという日銀の見通しはハズレです・・・。

10年国債の利回りで為替を観察し、色んな事を書いてきたけど、4月初旬に「わ~ぎゃ~」騒いだあの日から、10年債金利差と相関する為替変動は今のところ消滅。仙台市のインフレ率相関を探すの好きだけど、初動に敏感でありたい。日銀が買いオペ継続してる状況にも関わらず、日本国債がドンドン売られ利回りが上昇してる理由は何だろう。実質金利低下や財政赤字拡大懸念や対外収支構造悪化などの悪材料か?、それとも期待インフレ率の上昇という材料か?。正直・・・一般市民の私なんぞが気にしても無駄なのだが・・・、米国様の利下や日銀の利上の時に答え合わせをしようと思います。為替に金利が反映され、元の相関関係に戻ってきたらドル円が極端に変動する可能性がある点には注意かな。今の円安は、ドルそのものがも下がってるからドル円だけ見ても実感わかないけど、ユーロ円は史上最安!で笑えない。

物価の話に戻ると、国が発表した10月のインフレ率は下記の通り。国が発表したインフレ率インフレ率が3%なので、国内政策金利0.5%だから実質金利は更に低下してるよね。半分以上が食料品の値上がり?。多分芳しくない状況のような・・・。

継続観察してる主要通貨に対する円の価値を表す円インデックスはこんな感じです。円インデックスの現状この数値が下がってくると、日銀審議員の利上げ発言が多くなってくる事にも何だか慣れてきました。だって意図してやってるってもう気づいたもん!。

今月初旬にもお借りした日銀発表のコアCPI予想。最初は「そ~なんだ~」程度で見てたけど・・・、インフレ率が急に1%位下がる理由は何だろう?。日銀の物価見通し米国様の利下影響か国内の利上影響かは分からないけど、為替以外にインフレ率が下がる見通しに関係する事が私には思い浮かばない(※アホなんで!)。政策運営者である植田先生達が、この現状で、何故この予想を出すのか考える事が好きだったりしますが、答え合わせは数十日~百数十日後です。ほんとすぐ先の事なんで、色んな指標を確認するのが楽しみです。

11月26日に日本銀行に掲載されていたありがたい資料を確認します。植田先生がずっと前から言ってる「刈込平均」が今年中盤から2%超えてる。これも日銀審議員の発言が相次ぐ原因なのかね?。刈込平均日本の金利上昇が世界中に影響を与えるという議論が、世界各国で論じられてますが、過去に日銀が政策金利を上げたタイミングで、多くの指標が動いたので次の機会もよく観察したいところです。もし政策金利を上げたら、1995年9月から30年間続いたほぼ無金利状態(0.5%)が変わる歴史的瞬間で、滅多に見れるもんじゃない。外圧ショックで利上げ無しの可能性もありそうだけど・・・。

日銀審議員の大分での講演議事録に「私の妄想の答え合わせ」が書いてました。意図した円安政策であることを、ここまで言い切っていいのだろうか?という疑問は残りますが「珍しく正解」!(笑)。議事録の切り抜きそして先月の「日銀決定会合の主な意見」の最後の最後の政府要望の部分に・・ひっそりと赤い下線のキーワードが追加。色んな事が変化してるけど、国の政策そのものが物価を上昇させて、名目GDPを上昇させたい意向を感じてします(※個人的意見)。私のような中年にはつらい・・・。

11月初旬ももブルームバーグの記事をお借りしたけど、先週の別の記事があったので、ちょこっと話のネタに借りておきます。ブルームバーグ記事の切り抜き「円」絶望説も多いけど、全くの真逆の見解も多い。「日本当局による円買い介入への期待」と小さく書いてるけど、春までの実質金利の底上げ期待が追加されていくのかな?。情報が氾濫する今の環境では、何が本当かは自分で考えるしかないよね。

同じ記事で、詳しいグラフもありましたので、切り抜き掲載させて頂きます。予想なんてあてにもならないし、お金の流れがどう動くかで相場が決まるので【参考程度に】。ブルームバーグ記事の切り抜き2投資先通貨の1番に円があるのが面白い。円>金>ドルのこの比率で考えれば、ドル建て資産と割り切って考えるのであれば、ドル建てゴールドはその恩恵を受け、規模こそ違えど、これはずっと前から想像してた通りかな。為替変動が仮にあるとして、元々警戒はしてるので、その規模感がどの程度なのかは他国次第。一応、1ドル200円を超える円安になるという円崩壊論もあるので、先の事など分かりません。ただ日銀が望むのは対ドルで145~155円なので、国内の力学で通貨価格維持をする可能性も捨てきれない(※政府と日銀タックなので何でもあり!)。

通貨安前提で為替とインフレ率を安定させる為に利上げする不思議な政策だけど、「2%の安定した物価上昇」という目標に向けて使うツールが、他国とは根本的に違うところは凄いのかもしれない。それに、この流れ(物価と金利上昇)が永遠と続くのであれば、金利ってどこまで上がるのだろうと不思議に考えてしまいます。理屈の上では名目成長率が金利より高ければ、インフレが継続するけど、金利上昇の許容耐性を越える部分が将来のどこかで表面化しそうに思えます。それに外圧(円高)でも物価が押し下げられるので、その時も理解を深めたいところ。その場合は、人手不足による賃金上昇圧力が物価にどう影響するかが「鍵」なんだろうな。ホントどう動いていくのやら?。

とはいえ、物価高という言葉が独り歩きする中、経済成長の意味やスタグフレーションの本質を考えると、立場によって2極化してるようにも思え、「景気拡大の物価高」と「景気停滞時における物価高」の両方が立場によって混在してそう。なんか凄い状況になってきたな~とは思うけど、5年前にこんな状況を想定してた人はまずいなさそうです。今後の物価動向については、やっぱり植田先生達を鑑賞し続けるのが良さげだが、個人で大事なのはインフレ対策・・・といっても、年間物価上昇率は複利で動くから、複利込みで3%(←※今の状況が仮に続けば)を継続するインフレ対策ってかなり難易度が高いよね。ホント困ったものですが、食料品のインフレ率は配慮願いたいところです(悲)。

本日は以上でございます。



仙臺商業学校の拾円札と200円札

鴫原質店の弟さんです。

少し時間があったので、お客様から頂いたモノの観察日記です。「あんたこういうの好きでしょ~」とお客様に頂いた、おじいさんのおじいさんの時代のモノみたい。質屋とな~~も関係ありませんが、一応、地元仙台とは関係がありそうです。全知全能のグーグル先生にも記録がない、もしかしたら貴重なモノなのだろうか?。

鑑賞対象は「仙臺商業学校 」と記載があるお札。仙臺商業学校と書かれた印刷物「拾円」との表示があるけれど、紙幣には見えない。

裏面には印刷なし。仙臺商業学校と書かれた印刷物の裏面やっぱり紙幣ではないと推測される。

同じ形式で大きいサイズの200円札・・・漢字変換ができないのが驚きです。仙臺商業学校と書かれた200円札こちらは少し紙の質が違って、ちょっと安っぽい。2つを一緒に撮影してませんが、1.5倍くらいのサイズ感です。

「印刷?」「版画?」。仙臺商業学校と書かれた部分の拡大画像私立仙臺商業学校って書いてるよね。いつの時代の字体だろう。

全く持って解読不能。解読不能なハンコ文字義務教育をシッカリ受けた私は、国語の授業で「跳ねる」「止める」という教えを受けてるので、直線が曲がった時を読むことができない・・・。つまりは現代義務教育が開始された以前の品物という事が想像できる。小学校の先生の教えが、私の中にしっかり残ってるのを理解する瞬間でもあった(汗)。

これは伊達政宗公で確定!。伊達政宗のようなキャラクター印字兜の紋章や仮面の右目の特徴がしっかりと描かれてます。

ここはどこでしょう?。印刷された風景仙台城の入り口かしら?。

取敢えず、写真を撮ってAIに聞いてみた!。聞いた数だけ答えが変わるので少し面白い。そして瞬間で答えてくれるので有能なのかもしれない。AIの回答そんな思考から応えてくれたもの全てを載せてみます。そして、これが「正解かどうか」なんて関係なく、推測でも答えてくれるのが賢い!。人間の思考なんて、要らなくなる時代がくるのかね?。

この2つは最もらしい推測かな~と感心しました。AIの回答の有力候補個人的には「商取引を学ぶ為のアイテム」という部分に「なるほど!」と思いましたが、事実かどうかは不明です。もう一つの1914年(大正3年)に設立された「仙臺商業学校 」という部分は一つのキーワードかも。

そしてグーグルAI様にも問い合わせ。質問は「仙臺商業学校とは?」。
<以下AIの回答>
仙臺商業学校は、明治29年(1896年)に東北初の近代商業教育の拠点として創立されました。初代校長は遠藤庸治で、当初は「仙台市商業学校」としてスタートし、明治32年(1899年)に校名を変更しています。
<ここまで>

今度はウィキペディアで「遠藤庸治」様の事を調べると、仙台市簡易商業学校が後の仙台商業高校と書いてあり、なんか違うな・・・。「む~~~」と思い今度は人力で探してみる!。すると1908年発行されたらしい国立図書館にある「東宮行啓記念宮城県写真帖」に校舎の写真がデータで掲載されてました。そこに記載されてる名前は「仙臺商業学校」という文字。その一方で・・・1896年に開校されたとされる「仙台市簡易商業学校」の古い校舎の写真もある。二つの古い校舎の写真は別物のように見え、違う学校の話かもしれない可能性や「高校」という先入観が邪魔をするので、ここで諦めました。(※時間を決めないと、いつまでもやり続ける人間なので!)

<ここから空想物語>
明治時代後半の貨幣について何度か書いた事があるれど、実際に「金貨」「銀貨」があった時代です。銀900と銅100の割合で造られた貿易専用の1円銀貨もあったようで、通貨単位はそんな感じの時代。そんな時代背景の中、10円とか200円って「莫大な金額なのではなかろうか?」などと思うと、AI君が思考してくれた通り、練習用「商取引を学ぶ為のアイテム」という説は正しいのかもしれない!と納得してしまいます。正解かどうかは別として、AI君の瞬間の回答に、おじさん(私)の思考がようやく追いついた「カモ」しれない瞬間!。その時間・・・遅れる事15分(涙)。ま~この紙が100年以上に造られた可能性が高い事は想像できたので良しとしよう!。ただ、おじいさんのおじいさんの時代の品物を「こういうのすきでしょ~」と譲り受けたのはいいが、どうしたらいいか分かりません!!。仙台商業高校に寄付すると申し出たら喜ばれるのだろうか?(汗)。こういうことしても、時間の無駄・・・と言われそうだけど、こういうの調べるの・・・好きなんですよね。

本日は以上でございます。



「フランツ=ヨーゼフ1世」の「ダガット金貨」からクローネという通貨を学ぶ

鴫原質店の弟さんです。

少し珍しい金貨を見つけたので鑑賞し・調べ・物思いに耽る!。男性が描かれたペンダントヘット超有名人なので見た瞬間に分かる人も多そうかな。個人的に男性の肖像には魅かれませんが、この世代のヨーロッパ歴史は好きなので、こういう品物を見た時に学習を兼ねて色々調べる事が多いです。

ヘット部分に金性を示す刻印があるけれど、私には認識不能。枠の刻印ト国内で製造されたものではなさそうだけど、いつの時代のものだろうか。

金の枠などには興味がないのでコインを取り出します。爪を壊した画像「そ~っと」とやったのに折れちゃった!。ま~、もともと壊すつもりなんで、何一つ問題無し。

こちらの男性はハンガリー帝国、ハプスブルク家の3人目のオーストリア皇帝:フランツ=ヨーゼフ1世。フランツ=ヨーゼフ1世のレリーフこの帝国が衰退する物語は、色々な映画やドラマで様々な描写がされており、多くのお話では「皇后エリーザベト」がその陰の立役者、もしくは主役を勤めてます。この時代の物語は、色恋のドロドロ感や豪華絢爛な貴族たちの生活感が垣間見れ、怪しい憧れや好奇心、そして様々な願望を抱いて眺めてると意外と面白い・・・。

どことなく頼りなく見える、優しそうな眼差しの皇帝様。物語の多くでは、母親に従う(逆らえない?)「マザ△ン(※書かないでおく)」という設定ですが、事実はどうだったのだろう?。ヨーゼフ1世のレリーフのアップ画像この方の世継ぎとして、息子様の統治が2年程続きましたが、帝国最後の皇帝と言われてるようです。戦争と略奪・国の繁栄と衰退がヨーロッパ各地で繰り返された歴史を、高校の世界史で勉強しましたが、名前が横文字ばかりで中々記憶できず、テストの点数は酷い有様だったな(汗)。

もう片方にはハプスブルグ家の紋章!。「双頭の鷲」が紋章の特徴的ですが、王族や貴族が持つ2つの権力を表すらしい。ハプスブルグ家の紋章ヨーゼフ1世がレリーフされたこの金貨は「ダガット金貨」と呼ばれる金貨のごく一部です。長きに渡りヨーロッパの国際的通貨として流通した金貨が「ダガット金貨」と呼ばれますが、発行される地域や国も異り多様な種類があります。ヨーゼフ1世が彫られてるダガット金貨が発行されたのは、1854年から1915年だけど、復刻版として1915年の年号で多く発行されてるが故に、この金貨も復刻版だと思われます。今回は金貨に興味を抱いた訳ではないので、金貨の歴史の深堀はやめとこう(汗)。長くなるから・・・。

ハプスブルグ家の歴史は長い戦いの歴史。国内の権力争いの他、ヨーロッパの戦争の多くに関わっていたのは史実です。紋章の細かい部分を眺めると、物騒なイメージしか沸かない!。警察とか平等とか、そういう概念がなさそう(※推測)な社会なので、襲撃とか略奪とか多かったんだろうな。ハプスブルグ家の紋章のアップ画像ハプスブルグ家はその派生により、いくつかの国を統治をしていたようですが、第一世界大戦の敗北によりこのオーストリアの帝国は解体され、一つの歴史が終わりました。その中心人物がフランツ=ヨーゼフ1世なので、多くの物語に登場する訳ですね。尚、「オーストリアのハプスブルグ家」での物語であり、他の国のハプスブルグ家もあるようです。深堀したい方はチャッピーやジェミニに尋ねれば、全知全能のグーグル先生の情報網を簡単にまとめ上げてくれるので、とても楽な時代です(笑)。

金貨をX線分析機にかけて見ると僅かに銅(CU)が入っていて、23金位の成分比率だな。X線分析の結果重さは3.49グラムで、直径約2センチメートル。このコインの公表値では3.5グラムらしく、経年劣化で少し削れたのかしら。

個人が鑑賞できる過去の史実が、本当の事なのかは別として、私達が日常生活で大切だと認識している「貨幣価値」も国の繁栄と衰退の中で動いている事は歴史を見れば明らかです。この帝国が滅んだ後、帝国内の通貨圏は解体され、その地区を継承した国の通貨圏に組み込まれ、その地域の住民は新しい門出を向かえる事になります。いくつかの通貨があったなかで、代表的通貨「ハンガリー・クローネ」はそのまま使われたようですが、激しいインフレ(通貨下落)を経た後、10,000クローネを1シリング(オーストラリア・シリング)に切り替えられたとの事。クローネは1892年から1918年の僅か26年間のみ使用され、通貨価値がほぼゼロになった一つの歴史でもあります。前に「シリング」について書いた事があったような、なかったような?。シリングとユーロの交換比率だっけ??。一応・・・付け加えときますが「クローネ」ってデンマークとかの今現在の通貨でもあり、混同するとダメな点です。大日本帝国時代の「円」と現代の「円」の違い・・・的な感じかな。

このような品物を偶然見た際に、国の歴史や通貨などを調べる事が趣味となっておりますが、「争い(※実弾に限らず)」「貨幣価値下落」「インフレ」が絶妙に絡み合う点はとても興味深いことです。過去の話ではなく、現在進行形でも、世界の数カ所で色々ある事なので!。今起きてる様々な事が、どんな結末になるか想像もできませんが、未来の歴史教科書にはどのように記載されるのだろう?。もちろん国によって残される事実は違うのでしょうが、どのように語り継がれるのか後々(多分数年後)確認しておきたいところ。ただ、未来があればの話でしかないので、世界が平和でありますように!と、いつものようにお祈りして、帝国滅亡のお話を終わります。

本日は以上でございます。





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