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ルイヴィトンの価格で感じたこと

鴫原質店の弟さんです。

今回はつい最近、通販サイト用に作業をしていた商品に関して感じたことを。ルイヴィトン製のバッグこちらはルイヴィトンのネヴァーフルGMという昔からの定番ラインのお品物。いくつかのマイナーチェンジを繰り返しながら現在も新品で販売されている定番商品です。販売価格は業者間取引相場(市場相場)に準じて価格をつけますが、決めた売値に「すごく高いな~」と思いました。最近の106円から110円に円安が一気に進んだ影響もあります。

現行品の定価は203,500円で販売してるようですが、昔の定価っていくらだったけ?。頻繁に価格改定があるので、私の中でルイヴィトンの定価は暗記する対象から完全に外れてます。しかも今時はインターネットで調べれば数秒で判明するので、下手に記憶するより良かったりして。(そして私の記憶力は劣化していくのですが!)

昔の定価を調べる為にググってみると、2013年11月1日の価格改定で108,150円が111,300円になったという事。ルイヴィトンのシリアルナンバーこのバッグは2012年製造とシリアルで分かるので、新品定価は108,150円だったらしい。

今は簡単にインターネットで調べる事ができますが、私がこの仕事に就いた時代はまだアナログ時代。座席の後ろの本棚から昔のルイヴィトンのカタログを一冊開いて、更にその前の定価を興味本位で調べてみます。昔のカタログの写真赤丸のところがその時の定価です。消費税は5パーセントの時代なので84,000円で新品が買えたのね。それが今や20万超え‥‥‥‥、随分と高くなったものですね(笑)。この更に前のカタログも調べてみたくなりますが、時間がかかるので止めときます(←仕事しないといけないので)。因みにこのカタログは2009年2月に発行されたカタログです。

因みに上の赤丸で書いた値段は手書きです!(←アナログでしょ~)。その当時はルイヴィトンの新しいカタログがでれば手に入れて、その時の販売価格を手で書き込んでいました。カタログに定価を書き込んだところ価格改定があるとこんな感じで新しい価格を書き加えます。為替変動の影響で各国での定価も変わるので、定価を知るという事自体が大変な作業でしたね。カタログも結構な頻度で新しくなるし、新商品もでたりするので手間がかかります。それを考えると今はとても楽ちんな時代です。

今でこそルイヴィトン商品って高級品のようなイメージがありますが、20年くらい前にルイヴィトンが日本で爆発的に流行した時の価格って、今ほど高級品というイメージが無かったように思います。ブログ書いてて気になったので結局2002年のカタログを見てしまいました(←時間の無駄!!)。商品の昔の定価今でも定番商品のスピーディー30の新品定価が56,000円か~~。今現在この商品の定価は148,500円です‥‥‥。新品の定価が上がるに連れて中古の販売値段も上がりましたが、昔買った値段を覚えているお客様が、喜んで売却されていく理由が改めて理解できますね。

冒頭で「すごく高いな~と思った」と書きましたが、昔の大流行を体験した日本人の多くのお客様はきっと同じ感覚だと思います。でもこの「昔はとか、以前は」という感覚が一番ダメな事だと自覚する事が重要かも。そもそも今現在の値段しか知らない若い世代の方々は、今の価格をもとに取引を行っており市場はそれに沿って動いてます。更には、これらの商品を好んで大量に購入しているのは現時点では海外のお客様なので、今は視野をそちらに向けなければならないのかもしれません。

「こんな価格で売れるのか?」とか「高いな~」と感じている時点で、今現在を全く見ていない、良くない思考回路だと反省した出来事でした。少し先だけを見て、淡々と頑張りたいと思います。本日は以上でございます。

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