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ダイヤモンドカットグレード

鴫原質店の弟さんです。

市場の準備をしていたらとても良い教材がありました。これらを使って、カットグレード(今回)とダイヤモンドカラーグレード(次回)の微妙な違いをご覧いただきたいと思います。

カットグレード比較で使う素材はこちらの4点。
cut1cut1

1カラットアップのダイヤモンドでVERYGOOD、G、POOR、FAIRが揃いました。クラリティーに関しては顕微鏡を使うのでミクロの世界でも撮影できますが、カットグレードの比較はマクロレンズで撮影するので、このくらいの大きさがないと撮影が困難でやろうとも思えませんでしたが、今回は絶好のチャンスです。

上記グレードのダイヤモンドを正面から撮影してみました。
cut2cut2(VG:VERYGOOD G:GOOD FR:FIAR PR:POOR)

少しの違いは分かると思いますが当然似たような形をしております。見るポイントが分からないと、もしかしたら全て同じにも見えるかも。ただ、ある程度見慣れてくると、この上から撮影された画像だけでもテーブル(ダイヤモンドの一番上の面)の大きさの違いや各面の対称性などよりグレードの想像が可能です。

ただ100%のカットグレードを当てるというのはとても難しく、視覚的にその形状から「Very Good以上は取れそう」とか「Goodはあるね」、「Poorくらい」という程度の推測の域をでません。(※これは私の場合です。)

全然違うねと分かってもらえる部分を撮りました。cut3cut3VERYGOODとFAIRの異なるカットグレードを横から見た画像です。一見してダイヤモンドの形が全然違うことがみて分かります。その形状からも「Poorもとれなさそう」との大体の評価ができてしまいます。

またダイヤモンドのカットグレードの最高峰であるEXCELLENTはその形状に特徴があります。
cut4cut4テーブルに光を反射させて撮影しましたが、上で見た4つのダイヤモンドの形とは大きく異なる印象的な形状をしています。この形状は視覚的にしっかり覚えており「これはEXCELLENTとれそうだ。またはVERYGOODは取れそうだ」という感じで私は判断します。

こんな表現をすると誤解を招くかもしれませんが、一般の方に分かりやすく書きたいので私なりの考えで表現します。ブリリアンカットにおけるEXCELLENTはダイヤモンドの形が決まっていて、VERYGOODは形がほぼ決まっていて、GOODは形が大体が決まっていて、FAIRは色々な形があるけどなんとなく形になっていて、POORは何かが違ってみえるかもしれないという感じでしょうか。カットグレードが悪くなるにつれて理想のプロポーションから崩れている箇所が多くなるという言い方が伝わりやすいのかも。

ただ、カットグレードはその形状だけでなく、ガードル厚やポリッシュなどの細かな部分の評価も含んでおります。ダイヤモンドの形状や各面を100%見る事など普通はできませんので推測の域を出ないといったのはその為です。

(※現実的にカットグレードは判定基準もどんどん進化しており、現在では形状だけではなく視認性なども影響してグレードが決定されているので、形だけで決まるわけではない点を補足致します。)

鑑定書が無いダイヤモンドの査定金額に店舗間の値段が数万円違うことなど珍しい事ではありません。ダイヤモンドの値段を決める重要な要素4C(クラリティーグレード、カラーグレード、カットグレード、カラット)を自分で判断するしかないからです。判断できる人がやっているのかそうでないのかも当然重要ですし、そのような機材が置いてある店舗かどうかも重要です。ダイヤモンドの買取をする店舗はとても多いですが、その店舗またはスタッフが何を見て値段を出しているかなども聞いてみて参考にするのもいいかもしれませんね。判断基準の4Cのグレードを聞くなども必要かもしれません。

ダイヤモンドの買取は鴫原質店をご利用下さい。
お見積は無料ですし、その場でお値段をご提案します。

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