質屋のスタッフブログ
2018年12月11日
鴫原質店の弟さんです。
「質屋で使うアイテム」前回の続き。
ピン抜きという題名とは全く異なりますが今日はコレです。
名前は不明ですが、ピン抜きを使う時は大抵この土台が必要になります。
なのでピン抜きと一緒にしちゃいました。
もう10年以上同じものを使い続けている為に傷だらけですね。
愛用している印です。
さて、早速お店で買った安い時計をサクッと外してみます。
セイコーのエクセリーヌという古い時計です。
使う道具はこれだけに絞ります。
最初にやることはどっちから抜くのかを知ること。
時計の裏側に丁寧に抜く方向がちゃんと記されています。
反対からやると何かを壊します。その理由は後程。
土台に挟み固定して
直径の合うピン抜きを合わせてトンカチで叩くだけ。
外れたピンはこのようなものです。
片方が膨らんでいますよね。ここに抵抗がありピンが止まっているだけなので、この部分を先に外に押す必要があり印をつけているだけですね。逆に抜くと、このピンの膨らみがなくなり壊れることがあります。
このピンは汎用性の部品で多くの時計で使われており当店にも色々な長さのピンがありますので、錆びついていたりすると交換してしまいます。
時計のコマ調整って簡単ですね~って思います?
今回の時計は確かに単純な構造で簡単でした。
実際に慣れると簡単です。
ただコマの外し方はメーカーによっても色々あるので、どのように作られているのかを最初に観察することが1番重要なのではないかと、素人ながらに私は思います。受け側に別のピンがついているものや、ネジで止まっているもの、そして古い時計などに見られるプレートのようなもので止まっているもの。
ドライバーの種類を徹底して選ぶことや、ピン抜きの太さを選ぶことなどと同じく考えてから行動することが大切ですね。これでピン抜きに関しては一応終わりです。
本日も鴫原質店のスタッフブログをご覧いただきありがとうございました。
時計の修理/電池交却/販売/買取は仙台の鴫原質店へ
お見積は無料ですのでお気軽にご利用下さい。
本格的な修理は専門の時計工房で技術者がおこないます。
2018年12月08日
鴫原質店の弟さんです。
「質屋で使うアイテム」紹介。
時計のピン抜きその2です。
机に入っていたものを並べてみました。
探せばもっと出てくると思いますがこれで十分です。
※六角レンチが混ざってしまいました(涙)
一応コレ全部太さと長さが違いますが大体はこの2本で事足ります
私が結構大事にしているのがコレ。(ビニールに入れてます!)
先が凄く細いピン抜きです。チタン製だと思いますが、グランドセイコーなどの国産品で一般のピン抜きが入らないものがたまにあり、そんなときの為に大事に保管しております。小さくて分かりづらいですが、3本とも太さが微妙に違います。使用頻度は非常に少ないですがなかなか手に入らない好きなアイテムです。
錆付いたピンを外すときなど、力任せに叩いてしまうとピンが曲がります。
また太いピンを抜くときに細いピン抜きを使っても曲がる可能性が高くなります。
曲がってしまったピン先は一生懸命まっすぐに伸ばして延命しようとしますが、一度でも曲がってしまうと強度が弱くり、またすぐ曲がってしまうように思えます(真実は不明です)。
このピン抜きのピン先を変えることもできます。
非常に硬い素材で作られているのでお値段もそこそこしますが1本240円といったところですね。
値段も結構するのでトンカチで叩いてまっすぐにしてできるだけ長く使う努力はしてますが、簡単にまっすぐになるものではありません。実際に画像を撮ってこうして改めて見ると、殆どが曲がってますね(汗汗)。
さて、ここから前回のブログで取り上げたプラスチックのピン抜きのお話と関連付けます。
この道具の先っぽだけで240円です。
前回のピン抜きは100円で買えます。
まさに性能と値段は比例しております。
時計の電池交換やベルト調整、このようなピンですらある程度の専門道具が必要です。
本当に大事にしているものであればせめて道具が揃っているところでメンテナンスした方がいいですね。
ピン抜きの紹介していたら他の道具も思いだしました。
その2(今回の話)で終わる予定でしたが、ピン抜きその3(?)書きたいと思います。
ピンというよりはその時に付随する道具の紹介ですかね。
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2018年12月07日
鴫原質店の弟さんです。
「質屋で使うアイテム」紹介。
今回は2回に分けて時計のピン抜きを。
紹介するようなものでもないと思いますが机に入っていて結構使用する機会も多いので取り上げてみました。
でもそのなかでも本日のものはネタ的なアイテムです(^-^:)
今日はこの1品!!
素材はなんとプラスチックです!
理屈は簡単でベルトを置いてピンを抜く穴に合わせネジを巻くとピンを押し出せるかもしれない構造になっているようです。
実は私、この品を使ったことがありません。
ピン抜きとトンカチがあれば時計のコマ調整などで苦労したことが無いので今まで見向きもしてませんでしたが、これは何だろうと今回「無理やり」使ってみた次第です。
使ってみた感想…………。
無し
結果を言うと使えませんでした。
タグホイヤーのピンを抜こうとセットしてネジを回してみたのですが、ピンを押し出す以前にプラスチックの台座が破壊されそうで恐怖感満載です。
実際にやっているところの画像がコレ。
見て頂きたいところに〇を付けましたが分かりますかね?
これは歪んでるんです。ネジも台座もプラスチックですので到底ステンレスなどの金属でできた物体を押し出せる硬度は無いようですね。ネジを回すと「ギリギリ」と恐怖を感じる音さえします。これでは大事な時計を壊しかねないので実践終了です。
思うにこれは、もっともっと構造が簡単な腕時計のピンを調節する為の一般家庭用の道具なのではないでしょうか?類似品をインターネットで探してみるとすぐに見つかりまして、「100円」程度のお品物。プレビューを見てもやはり私と同じようなことを書いている方が多いです。
という訳で今回初めて使ったこのアイテムですが、もう二度と使うことはないです。
今回あえて「その1」としたのはちゃんとした道具を紹介する為です。
続きは次回のブログにて。
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