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バミューダ100ドル金貨 エリザベス2世 即位25周年記念 1977年

鴫原質店の弟さんです。

先日ご来店頂いたお客様よりK18ペンダントヘッドの買取査定依頼がありました。買取したペンダントヘッド18金の枠の中には見た事の無いコインが入っており、3分ほど手持ちの資料で色々調べるも情報なし。結果的にたった1つだけですが、海外サイトで同じコインが販売されているのを発見し、その情報を元に21.6金のコインとして査定し売って頂くことになりました。

という事で、譲って頂いたので遠慮なしに解体します!。分解してコインのみ取り出します今回は情報が少なかったこのコインについて書いていきます。尚、もともとはコインをガードするガラスが両面に貼ってある構造だったものが、ガラスが割れて壊れており、ペンダントヘットとしての再利用は少し難しそうな状況です。

早速このコインいついて。片面のデザインはこんな感じ。コインの片面のデザインポイントは「BERMUDA」と「1977」と「100ドル金貨」という3点。バミューダ(Bermuda)は北大西洋にあるイギリスの海外領土で、日本では「カリブ海に浮かぶ島」とか「バミューダ諸島」などで知られております。海外旅行で人気のスポットのようです。この国で使われている通貨はバミューダ・ドルというもので、アメリカのドルと為替レートで固定されており、等価で取引されているとの事。1977年にバミューダで造られた100ドル金貨のようですが、恐らく記念硬貨的な存在だと思います。発行枚数は今のところ分かりませんが、今後どこかで見る事があれば情報を追記します。ただ、人口が5~6万人の小さな国(←領土?島?)で造られた品物なので、絶対量は少ないと推測できます。尚、この金貨が現地で1万円位の貨幣(1ドル100円計算)として使えるかどうかは不明です。(※使えても使わないと思うけど)

もう片方にはエリザベス2世が描かれてます。コインのもう片面のデザインコインの左側の「SILVER JUBILEE」という文字は、日本でいうところの銀婚式の意味。1952年にイギリス王女に即位したエリザベス2世の即位25周年を祝い、遠方の領土であったバミューダで本国(イギリス)の女王様の為に「バミューダ 100ドル金貨」が1977年に発行されたと推測します。繰り返しますが全部私の「推測」で、正確なことは全く分かりません。この辺も引き続き情報更新ができればいいなと思います。

コインの直径は約2.4ミリ。コインの直径

重さは約8.1グラム。コインの重さについてついでに水中での重さも計り比重を確かめます。
比重=8.11/(8.11―7.64)=約17.3
情報通り21.6金(約90%が金)と判明(※分からないものを買っているので一安心)。

という事で約半世紀前に小さな島で造られた「1977年バミューダ100ドル金貨 エリザベス女王25周年記念」をご紹介させて頂きました。仕方のない事ですが、使用に伴う傷が多くあるのが残念ですね。傷ついた金貨美しく描写されたエリザベスさんの頬の傷がなんだかとても痛々しい。こういう傷が全く無く、保存ケースなどに入っている鑑定済みのものはきっと高く売れるんだろうな。

こんなに色々と書いてきたこのコイン、普通であれば今月の中旬には溶かす事になります。いつもの事ながら、これを溶解してしまっていいのか本当に悩んでました。とっておけば100年後にはもっと珍しい物になる可能性が高いし、なんだか歴史的な過去の背景とかを考えると、勿体ない気がしてなりません。価値を感じてくれる方がいればいいのですが、なかなか難しい時代です。ネットで販売してみようかな~など、本気で考えていました。

という感じで嫁ぎ先をどうしようと考えていたら、昨日6月10日夕方にいつもの常連さんが買ってくれました!。金属相場に5千円をプラスした金額で、儲けというほどの利益はありませんが、次の持ち主が決まって良かったです。品物にとっても喜ばしい事だと思いますし、この子はきっと私に感謝しているに違いない!(←思い込みというなの妄想)。

このエリザベスさんがこの先どのような運命になるかは分かりませんが、私の手元にいた記録としててブログに書いてみました。恐らく今後、このコインを見る事は2度と無いだろうと思います。少し寂しく感じるのは、娘を嫁に出した父親の気持ちのようなものでしょうか。あまり期待してませんが、大事にして頂きたいものです。

本日は以上でございます。

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