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質屋のスタッフブログ

「世界の美術館傑作記念コイン」3種セット限定500個品

鴫原質店の弟さんです。

お店での買取品に記録に残しておきたい品物があったので取り上げます。世界の美術館傑作記念コインと付属品一覧の写真こちらはフランス国立造幣局が発行した50ユーロ金貨3種セット。「世界の美術館傑作記念コイン」として、2020年に限定500セットで販売された比較的新しい金貨です。各金貨の重量は7.78グラムで、サイズは23.0×17.7ミリの長方形という、現代では珍しい四角いお金です!。3枚セットの定価は374,000円ですが、各種バラでは限定200個の定価が126,500円で販売されたものらしく、50ユーロ(約7千円)として使う事は絶対にありえない、金貨あるあるの貨幣価値ですね。

50ユーロと刻まれた片面の共通するデザインはこんな感じ。共通する50ユーロのデザイン左上にはオルセー美術館のシンボルの大時計と、その右にはルーヴル美術館を中庭からみた外観が、中央にピカソ美術館とその下にロダン美術館の外観が描かれ、下部にはジョルジュ・ポンピドゥー国立美術館のチューブ状の階段が描かれているそうです。私は行った事も見た事もないので、何一つピンとくるものがなく残念ですが、世界の芸術を愛する方々には分かる事なのでしょうか?。

世界の芸術品として紹介する1枚目の金貨はゴッホ。ゴッホの自画像が描かれたデザイン自画像という作品をモチーフにしたデザインで、デザインの下部にはこの絵があるパリのオルセー美術館の外観が描かれたそうです。左側にフランス語で「ファン・ゴッホ自画像」と彫られていますが、迫力あるおじさまのお顔に目が釘付けにされ、他の場所に中々目が届かない力強いデザイだと思いました。中学校の社会の時間にゴッホの自画像を習ったような記憶がありますけど、正直言ってそれ以来聞いた事さえない日常とはかけ離れた遠い世界のような気がします。

世界の芸術品として紹介する2枚目の金貨はピカソ。ピカソのゲルニカが描かれたデザインこれまた中学校の美術で習った記憶がある「ゲルニカ」をモチーフにしたデザインです。1937年4月にドイツ軍がスペイン北部の町ゲルニカを無差別爆撃して多くの市民を巻き込んだ事で描かれた作品がゲルニカ。戦争による恐怖や苦しみ、悲しみといった人間の普遍的な感情がが描かれているそうです。今の世界情勢と被る部分があるので、色々と考えてしまいました。中学校の勉強って結構重要なのかもしれないし、だから義務教育だと思い知ります。

世界の芸術品として紹介する3枚目の金貨は葛飾北斎。葛飾北斎の冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏が描かれたデザインこれまた中学校で学んだ(←しつこい?)、世界的にも認知度が高い「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」が描かれています。写真だと分かりませんが、凹凸が結構ありとても立体的で繊細な造りです。2014年に「北斎展」が開催されたパリの美術館「グラン・パレ」のドームが描かれているそうですが、どの部分なのか私には分かりません(哀)。3枚の金貨の中ではこれが一番ステキに感じるのは、何となくだけど親近感が沸くからかな?。

このセットには金貨3枚分の証明書がついてます。品質証明書
重さやサイズなどが細かく記されている品位証明書で、この商品の格式の高さを感じました。

24金の7.78グラム×3=23.34グラムのこのお品物は、店頭で191,000で買取させて頂きました。本日(12月9日)の24金の素材金額は8,335円で、この金貨には194,539円の現物価値がありますが、溶かしてもたった3千円の利益しかない上、この形を崩すのが勿体なさすぎて、少し時間を使ってネットでの販売を試みます。最低入札額を決めた上でのヤフオク!での販売でしたが、無事に1件のみですが入札があり、落札価格は222,100円。手数料を引くと205,623円(送料込)が入ってくるので、作業時間を考えるとトントンって感じですかね。とはいえ品物としてお届けする事ができて良かったと思ってます。金価格が高騰している間は色々な品物を見る事ができますが、下落が始まると手放す人が少なくなると思うので、高値圏を維持し続けてくれればいいな~と思います。もちろん上がってくれるのが一番いいのですが・・・金利や通貨価格などが絡んでくるので、金相場が上昇する市場状況も素直に喜べないような気がします。維持してくれればいいだけなんですけど、今後は一体どうなる事やら・・・。

本日は以上でございます。



ソーダライトの変種 ハックマナイト

鴫原質店の弟さんです。

社長様が仕入れてきたジュエリーに少し変わった石があったのでご紹介です。白い石がセッティングされたヘット白っぽい石が付いたペンダントヘッドで、初見はジュエリーとしてイマイチな感じがしました。

ところがこの中央の石に紫外線を当てると色が変わります。色が変化する宝石の画像白から薄紫に変化する様子はなんというか神秘的。しかも色が変わってから数10分間はその色合いを維持します。なんか素敵じゃん!。

紫外線といえば一般的には太陽光を思い浮かべます。太陽光で色が変化する宝石なので直射日光にさらしてみましたが、すぐに変色していい感じの色合いに変化しました。太陽の下では紫色に変わっていき、屋内に入るとだんだんと白っぽくなっていくという点は、アクセサリーとして好感が持てます。

鑑別書を見てみると、この石はソーダライトの変種でハックマナイトというらしい。鑑定書の一部の画像「紫外線照射により色が変化するが、時間が経過すると元に戻る」という説明の通り、なかなか面白い鉱物です。この変色の過程はテネブレッセンスまたはフォトクロミズム現象というようですが、紫外線から何かをため込んでるのだろうか?。だとしたら少し体に悪い気もしてしまいます。だって紫外線って体に悪いっていうし。

このハックマナイトは、フィンランドのピクトル・ハックマンという学者さんが発見した事から、その名前が付けられたという事。和名(日本語での名前)はハックマン石で、そのまますぎるナイスセンスに少し笑ってしまいました。モース硬度は5.5で結構柔らかい石なのでぶつけたら壊れそうかな。石について調べてみると、中に含まれる硫黄成分が紫外線を吸収して色が変化するという事なので、やっぱり紫外線をその中にため込んでるわけで・・・、何となくですが、ちょっと体に悪そうなイメージを持ってしまいます。変色の度合いが強ければ強いほど価値があるようなので、この石は結構いい感じに変化するので「いいモノ」なのかも。石の魅力が伝わるよう撮影して、この石が好きなどなたかの元に届けてあげたいと思います。(※尚、出品後すぐに売れてしまいました。)

本日は以上でございます。







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