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1990年発行 パプアニューギニア法定通貨 100キナ金貨

鴫原質店の弟さんです。

買取品の中に珍しそうなメダルが入ったペンダントヘットがありましたので取り上げます。買い取ったペンダントヘットとても珍しいのでマジマジと観察しましたが、恐ろしい可能性が頭を過ぎりました。

「何だコレ?」と思ったのはこんな部分。削られたコインの外周ペンダントヘッドにレプリカ品が埋め込まれているものを何度か見ており、インディアンコインで手痛い損失を受けた事もあるので、性格の悪い私は「これ大丈夫?」と買った本人にききました。ちゃんと見て査定しないと本気で痛い目をみますから。とはいえ表面はガラスで覆われているので、壊さない限り検査のしようもないのも事実で、難しい品物の一つかもしれないな。

人気がある商品の一つですが、確証がもてないので破壊する事にしました。破壊する様子勿体ないなぁ~~と本気で思いながら、原型を崩さないようパキパキとケースを壊し、外枠を変形させて中身を取り出します。

比重が分かれば十分なので、今回の検査はこれだけ。比重計で計る様子大気中の重さが9.46グラム、水中の重さが8.96グラム。比重=9.46÷[(9.46)―(8.96)]=18.92!。純度の高い金だと分かれば問題なしだね。

こういう部分をみてレプリカを疑ったんだよね。金貨の削られた部分きっとペンダントヘットに加工する時に削りまくったんだろうな。(哀)

そしてここからはこの金貨のお話。こちらはパプアニューギニアで発行された100キナ金貨で、とても珍しい形状をしているのが大きな特徴。100キナコインの表面造幣数は各年でわずか5,000本しかなく、相当なレア金貨である点を補足させて頂きます。尚、1キナは40円程度の貨幣価値らしく、この金貨は400円って事だ(笑)。現在の物価情勢などもチラッと見てみましたが、日本国内よりも各サービスを受ける物価は相当高いようです。何かの間違いでパプアニューギニアに行ったとして、この金貨でコーヒーを買ったりすることは絶対にやめましょう。

中央に描かれているのは女王アレクサンドラ蝶との事。蝶のアップ画像アレクサンドラトリバネアゲハあるいはアレキサンドラトリバネアゲハ、又は簡単にトリバネ蝶と呼ばれ、世界最大級の蝶としれ知られております。有毒な蝶ではないけど、悪臭や化学物質を分泌する特別な腺を保有するとか。因みに私、でっかい蝶々が近くに寄って来たら、瞬間的にその場を立ち去る派ですが、こんなの見かけたら全力ダッシュするね。理由はしりませんが、蛾とかでっかい蝶とかって生理的に受け付けないんだよな。四角で囲った部分のJBの意味は分からないままですが、一つの特徴として記憶しておこう。

裏面にはパプアニューギニアの国の象徴である極楽鳥と発行年が刻まれています。裏面のデザイン鳥さんが掴んでいるのはパプアニューギニアの代表的な太鼓「クンドゥ」と槍で、このデザインがパプアニューギニアの国旗(国章)です。どこと比較する訳ではありませんが、カッコいい国旗だな~と感じました。

なんか幸せになれそうな極楽鳥。極楽鳥のアップ画像国の象徴(国鳥)としてとても凝った造りでデザインされています。極楽鳥をグーグル先生に尋ねてカラーで画像をみましたが、とても綺麗で神秘的な鳥さんですね。鮮やかで明るい色合いや、不思議な形の飾り羽、そしてとっても不思議な求愛ダンスなど、かなり興味を惹かれてしまいます。

最後にこの珍しい金貨の特徴について。金貨と定規の比較画像大きさはこんな感じ(直径約27ミリ)で、重さは9.5グラム。品位はAu900(21.6金)で、金としての価値は今現在8万6千円くらい。繰り返しますが年間5千個しか発行されないとてもレア金貨で、鑑定機関の証明のついた綺麗なものは高値で取引されるようです。

さて、目の前にある「この子」は周りの一部が削られており、重量が9.46グラムと重さが減っているのは理解できますが、比重は18.92とでており、計算の上では22金以上となるのだが・・・、比重計の調子が悪いのだろうか・・・?。そしてまた、国内では情報量が少なすぎて、グーグル先生をフル活用しながら海外ページを翻訳して情報を拾ったので、先生の翻訳が間違っているはずはないのですが、100%事実を書いていない可能性があります。その点は優しい気持ちでご理解頂きたいと思います。

本日は以上でございます。

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