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歴史あるダイバーズウォッチ「レジェンドダイバー」

鴫原質店の弟さんです。

今回は少し珍しい時計が2個揃ったので記録用に取り上げますが、内容的には腕時計のご紹介です。デイト表示ありのレジェンドダイバー通販用の商品画像をそのまま引用しますが、こちらは1960年にロンジンから発売されたダイバーズウォッチの復刻モデルで、その名もレジェンドダイバー(L36744500)。保証書に記された購入日は2016年ですが、2010年頃から販売していたようです。なんか名前がかっこいいよね!。話の流れ的にどうでもいいと思われる時計のスペックは、ケースサイズ42ミリ、防水300メートル、インデックス塗料はスーパールミノバといった感じ。

そしてもう一つ、レジェンドダイバーのノンデイト(デイト表示なし)。「3」の数字がある方がインデックスのデザインとして落ち着いているように私は感じます。デイト表示なしのレジェンドダイバーデイト付きが発売される少し前からこのデイト無しモデルが販売されており、こちらの型番はL36744563(←保証書より)。保証書に記された購入日は2010年。デイト付きよりも残存するものが更に少なく、かつ1960年代のレジェンドダイバーをより忠実に再現したのがこちらのモデルです。当時の定価ではデイト無しの方が安かったのですが、今ではデイト表示ありよりも高値で取引されているようです。時計にデイト(日付)表示は不要だと考える私にとってはなかなか魅力を感じるお品物かな。(←好みの話です。)

背面はこんな感じのデザインでした。裏面のデザイン潜る時にこそ装着するダイバーズウォッチだとは思いますが、潜る目的が時代と共に変化したからなのか・・・?。今時だと海の生物を見たり風景を見たりするのがダイビングだと私は認識しますが、銛を装着して狩りでもしているかのように見えます。酸素ボンベと左手の腕時計に足のオール(足ひれ)と、装備はとても現代的なのに「銛(もり)」を構える様子に少し違和感を覚えます。妄想好きの私としては、一体何と戦うつもりかなのかを考えてしまいました。クジラやサメなどの巨大生物か?。私だけかもしれませんが、どうみても戦闘態勢に見えてしまうな。

プラ風防のアンティーク感を上手く表現しているこんもりと盛り上がった風防も大きな特徴。裏面のデザインでもこれサファイアガラスが使用されており、多分メーカーさんのこだわりなのかな?。これはこれでいい感じです。

この時計の大きな特徴の一つはインナー回転ベゼル。インナー回転ベゼル右上のリューズを回すと内部の外周部分が回転する仕組みになっています。回転ベゼルが外側にあるのが最近の常識とも思えますが、恐らくそれは利便性を向上させた進化によるもの。水中手袋を外して「リューズを開けて・ベゼルを回して目安時間に調整して・リューズを閉める」という一連の行為を、手袋をしたままベゼルを回す事で使用できるようになった外側回転ベゼルは理にかなってますからね。とはいえ、この珍しい機構であるインナー回転ベゼルを採用し続けるところもまたメーカーさんのこだわりを感じさせてくれます。

一応補足でインナー回転ベゼルの使用方法を書いてみる。インナー回転ベゼルの使用方法例えば写真のように合わせると、時計を合わせてから何分経過したか分かるという使い方。酸素ボンベの量などを計測する為にダイバーズ時計に搭載された機能で、大体は15分くらいが限界値として記されています。

今回紹介したレジェンドダイバーの復刻モデルですが、復刻モデルという呼び名こそありますが、最近では「レジェンドダイバー」という個体が一つの定番商品となりつつあります。1960年のオリジナルモデルの復刻版で登場したのは2008年頃(07年か09年かも?)で、それ以降はデイト表示が追加されたり36ミリがでたり、文字盤の色が代わったりなど、色々な派生モデルが登場したので、今後も新しいレジェンドダイバーがどんどん登場していくのでしょう。凄くよい印象を持っているところとして、腕時計の超高級化と巨大化と高重量化が進んできたこの10年位でしたが、レジェンドダイバーはその流れを汲んでいません。人々の腕時計を身につける目的が大きく変化した結果を受けてその流れが産まれたのか、はたまたメーカーの高級化戦略に人々がついていったのか、色々考えてしまう部分はありますが、そんな流れとは無関係に1960年のモデルを再現し続ける「レジェンドダイバー」に対するコンセプトがとても魅力的に感じられました。最後にロンジンの公式ページのリンク(こちら)を貼らせて頂きます。レジェンドダイバーにご興味がございましたらご確認頂きたいと思います。

本日は以上でございます。

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