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ダイアモンドの「カラーグレード」について

鴫原質店の弟さんです。

手元にダイアモンドがあるうちしか取り上げる事はできないので、引き続きダイアモンドについてのお話、今回は「カラーグレード」について僅かな色の違いを見てみたいと思います。4つのダイアモンドソーティング教材は「D」と「E」と「G」と「H」カラーでFカラーは欠品中。品揃いの悪い店で申し訳ございませんが、小売りをしている訳ではないのでご了承下さい(哀)。

セットされた鑑定書付(「Fカラー」)のダイアモンドリングがあったので、ダイアモンドを外して教材として使おうかなと思いましたが、色味を見るとちょっと微妙。Fカラーの鑑定書が付いたダイアモンドリング個人的には「G」か「H」と思いましたが、念のため当社の宝石鑑定士様にも聞いてみると、「G」にとどまる可能性が高いとの事。古い鑑定書の場合、このような事は結構頻繁に見られる上、鑑定機関によっては少し上のグレードを出していた時期もあるので、古い鑑定書は信じない方が・・・むしろ見ない方がいいと個人的には思っています。鑑定書の意味を考ええると、ちょっとだけ恐ろしい事実ですね。「Fカラー」じゃないならこの子の出る幕は一つもありません!。

それでは4つの石を並べて写真を撮ってみます。4つのダイアモンドを奥行きを分けて並べた画像「・・・・・・・・・・(汗)」。なんかダメっぽい。手前が黄色いって分かんないですよね。

撮影方法を変えてみた!。4つのダイアモンドを一列に並べた画像ちょっといい感じに黄色味を帯びていくのが確認できますよね。カラーグレードなんて凄く微妙な違いのうえ、それを画像で表現するってかなり難易度高いのは分かっていたので、この写真を見た時、もの凄い達成感を感じてしまいました(自己満)。撮影してる場所が所詮は普通の事務所なので上出来です。

色の違いがよ~く分かるように「D」と「H」だけ比べます。DとHカラーのダイアモンドを慣れベタ画像真ん中の写真がいい感じの比較になっています(自己満)。下の画像は「ファイアー」発生でダイアモンド内部が火事になり、その色が内部で反射してる為に黄色味が増して見えてます。でもこの現象が実はダイアモンドがキラキラ輝く原因でもあるので面白いものです。

カラーのグレーディングは単純で、ただ基準に当てはめるだけ。マスターストーンセットの写真「マスターストーンセット」という正解の色見本、つまり答えが目の前にあるので「クラリティ」や「カット」と比較すると感覚的な熟練度は不要で、仕組みは容易に理解できます。(もちろん正解を当てれるかは別の話です。)

とはいえ、ダイアモンドカラーを判断するには慣れが必要なこともあります。ダイアモンドがルース(裸)である事は殆ど無く、何かしらにセットされているので、どんなものにセットされているダイアモンドをどのように見るか、という点に関してはやっぱり慣れでしかありません。ゴールド(金)にセットされたダイアモンドを、どんなにマジマジと見続けても無色に見える事はなく、透明度の高いダイアモンドは周りの色の影響を必ず受けるので、セッティング状況に応じた判断(推測)ができるようになるには、ちょっとだけ経験が必要かも。そしてもう一つ、色味を判断する為にとても重要なのが「環境」だったりして、その事に気が付かないといつまでも正確な判断はできません。黄色い蛍光灯の下でダイアモンドを見れば、必ずと断言できる程、透明なダイアモンドは黄色く見えてしまいますから。最後になりますが、GIAのホームページ(こちら)に最高の環境で撮影されたと思う「A~Z」のダイアモンド色見本がありますのでリンクを貼らせて頂きました。「最初からこれ使えばいいじゃん」と社内で指摘されそうですが、やってみる事!が大切だし、「Hカラー」の黄色味を画像で上手く表現でたと思いたい。(やっぱ自己満)

最後に宣伝ですが、ダイアモンドの買取は鴫原質店をご利用下さい。その場で査定ができますし、お見積はもちろん無料です。本日は以上でございます。

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