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モーツァルト追悼200年記念 「ドン・ジョヴァンニ」 500シリング金貨 1991年発行

鴫原質店の弟さんです。

社長が仕入れてきたペンダントヘットに見た事ないコインがあったので取り上げます。モーツァルトがレリーフされたコインコインに描かれているのは、中学校の音楽の時間に勉強したハズのモーツァルト。義務教育を受けた身でありながら、音楽に興味を示さず全てを忘れてしまった私は、若手スタッフM君に「この人何した人だっけ?」と聞くと、「35歳でこの世を去った偉大な音楽家です」と即答してきます。スタッフM君!!やる奴だな・・・。それでもって、偉大な音楽家さんは何でこんなに怖い顔で睨んでくるんだろ。ずっと見られてるようで少し怖い気がするよ。偉大な音楽家が何をした人なのか、それに興味を抱かない時点で私は音楽に疎いんだろうな。

気になったのはこの「SCHILLING」という文字。500と記載がある時点で通貨であろうと想像しますが聞いた事がないな。コインに刻まれた500シリンググーグル先生に尋ねると、2002年のユーロ導入までオーストリアで使われていた通貨との事。偉大な音楽家はオーストリアのザルツブルク出身という事で、1991年に追悼200年を記念してオーストリアで造られた貨幣金貨のようです。追悼300年を記念して今後発行される機会があれば、ユーロで発行されるのかな。

そして裏面も男性が・・・表裏が両方男性なのは珍しい。ドン・ジョヴァンニと書かれた「この人は誰だ?」と思い、再度M君に「この人誰?」って聞くと「遊び人で有名です」と即答。またもや「M君やるな~~」と思いましたが、数百年も前の人で「遊び人」で知名度があるって凄くね?。コインの裏面のドンジョバンニこれまたグーグル先生に尋ねるとウィキペディアの一文が一番上に出てきました。そのまま掲載させて頂くと「女たらしの貴族。従者のレポレッロの記録によると、各国でおよそ2000人、うちスペインですでに1003人の女性と関係を持ったという。」との事。事実ではなくオペラの中の作り話だよね(汗)。良く分からんけど、あまり深堀しないでおこう。個人的に気になるのは一体何歳まで生きて2000人なのか?。事実かどうかは別として、遊び人で有名なのもうなずけるね(笑)。

最後にモーツァルト追悼200年記念 「ドン・ジョヴァンニ>」500シリング金貨 1991年のスペックを。コインを定規で計測してる様子重量8グラム、直径22ミリ、品位は986/1000、表面にヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、裏面には2000人切りの有名人「ドン・ジョヴァンニ」。986は少し珍しい品位で、ヴェネチアやローマ帝国の造幣局で使用されていたらしい。その品位は「Ducat fineness」(←品位986の事)と呼ばれており、品位990(two nines fine)と共にオーストリアとハンガリーで使用され続けてるという事です。日本の金品位で表すとK23.66という感じかな。

発行数が5万枚でさほど珍しいものではなさそうだけど、1991年の発行より30年経過してる今、現存するものは少なさそう。ケースにキチっと保管して傷がないものであれば、コインコレクターの方々が高値で購入してくれる可能性も感じられ、ちょっと勿体ない気もします。感覚は皆違いますが、表裏で男男の図柄で、片方が「やり〇ン」の遊び人だから、欲しい人も限られるようにも思えるな。けれども!!!、ドン・ジョヴァンニの説明に「愛の伝道者」という表現もあり、女性受けはもしかしたらいいのかもしれない(?)。男性の特徴を示す新しい言葉に「草食系」という言葉が生まれて久しく経ちますが、今現在「愛の伝道者」と「草食系」のどちらが選ばれる時代なのか、そんなアホな事を考えてしまいます。

本日は以上でございます。

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