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質屋のスタッフブログ

質屋の道具「ウォッチエキスパート2その3」

鴫原質店の弟さんです。
さて前回の質屋のアイテム紹介の続きです。
「ウォッチエキスパート2」の計測について。

ご興味のある方のみご覧ください。
興味が無い方は何も面白くありません。

 

<以下 説明書の丸写し>

【13.2 図形記録】

この図形記録は、2つのビートに要した時間を測り、この測定機に記録された公称数値と比較した数値を記録します。測定した数値がこの公称数値と一致していれば、点(ドット)が前のドット近くに液晶画面上では横に次々現れます。しかし、振動音が早かったり、遅れたりした場合は、公称数値と比較した差の分、点線が上又は下方向へと表示されます。

このドットの並びの図形は歩度以外に、例えばビートエラーやカンギ車の歯の具合も見ることができます。

 

【13.3 歩度偏差】

このほどのかたよりは、上記の2つのビート時間と公称数値のとの差を、2秒毎に積算し日差(秒/日)に交換し画面に表示されます。

 

【13.4 振り角】

振り角の計算は、パルスAとパルスCの間の時間を測定します。

この2つのパルスの間、テンプは決まった角度で回転します。これを拘束角と言い、時計ムーブメントの設計により決定されているため、パラメーターの測定項目をセットする必要があります。添付の振り角が大きい場合、この拘束角を通過する時間は短く、小さい場合は拘束角を通過するに必要な時間が長いことになります。

この結果、振り角は振動数と拘束角を考慮し、振動信号のパルスAとパルスBの間の時間で計算されます。WATCH EXPERT2は常に測定時間の振り角の平均値を計算します。

 

【13.5 片振り】
時計にビートエラーがある場合、時計のチックータックに要した時間、タックーチックに要した時間が異なることになります。そして、2秒毎に測定し平均値をスクリーンに表示します。

<ここまでで十分なので以上で終わります>

 

私個人の感想です。
「なるほどな~~~」と「そうなんだ~~~」といった感じです。
インターネットで調べて理屈説明をしているところなかったのでただ書いてみました。
簡単に言いますとこの機械にかけることで調整が必要な個所が分かるといったところでしょう。

私も勉強にもなったし知識も増えたけど、この更新は少し虚しさがあります。
専門分野への突入はブログ的にはやはり無理があるかも。
道具紹介でできるだけ終わったほうが楽しく読めますしすね。

さて次回からようやく実践です!
まだ続くんかい!?とか言われそうですね。
ハイそうです。あと3回くらいはこのお話です。

時計の修理/電池交却/販売/買取は仙台の鴫原質店へ
お見積は無料ですのでお気軽にご利用下さい。
本格的な修理は専門の時計工房で技術者がおこないます。



KIBOTCHA(キボッチャ)

鴫原質店の弟さんです。

10月28日の休日は東松島市にあるKIBOTCHA(キボッチャ)という施設に行ってきました。
(宮城県東松島市野蒜字亀岡80)

「宮城県」「子供」「お風呂」などと検索していたと思います。偶然に見つけることができて「レンタルタオルとお風呂+施設利用料700円というクーポン」もあり、さっそく次の日に訪問したという次第で、そもそもその施設が何なのかなど見向きもしておりません。行く前の私の間隔としては「海を見て」「子供と遊んで」「お風呂入って」「ご飯食べて」などそんな軽い気持ちでのお出かけです。

予備知識もなくカーナビを頼りながら付いた場所はこちら。

回りに何もありません。
人もいなく車が数台。何だろう?大丈夫なのかな?この場所でこの規模の施設がなりたつのか?
などなどと最初の感覚はそんなもんです。とりあえず色々と見ていきます。

最初に目に入ったのがコレ。

手ぶらでバーベキューができアルコールの飲み放題もあります。

そのすぐ奥に「森のキッチン」というレストラン。

白い帽子に白い服の本格的なコックさんが2名見えました。

入口の看板と料金表です

レンタルバイクや自転車があり近くの散策に使えそう。
右上の津波ラインに注目です。

入口のスタッフさんに話を聞きまして全てを理解しました。
ここは東日本大震災で津波の被害を受け廃校になった旧学校です。
外見から昔は学校だったのだろうな的な感覚はありましたが震災でとは思っておらずショックを受けます。

キッズルームやロープの使い方、火おこしの仕方を学ぶとこ

綺麗な宿泊施設。

のんびり汗を流したお風呂(実際に入ってきました)

ここまでの事を見て頂くと複合的な宿泊施設的な感じですね。

ここから少しシリアスです。
デジタル資料室、語り部の部屋

資料室では震災の記録をデジタル画像で様々放映されております。
語り部の部屋ではスタッフの方が震災時の思い出をお話されます。

シアタールームがありました。

びっくりするような巨大な180度スクリーンに町の様子が映し出されます。
約2分ほどしか見てないのでその後どんな映像があるかは不明です。
(※子供放置はできなかったので)

デジタル資料室で映し出されていた画像でこの場所がどんな被害があったかが分かります。
注意:震災の風景を載せます。苦手な方見ないほうがいいです。

震災前と現在の廊下です。

震災直後の画像2枚

震災後の数日間にわたる日記が当時の新聞の切取を貼りながら残されてました。

原発が爆発したときの記事もあり心が痛みます。

 

広々とした校庭には震災後数年間、自動車やごみの山が消えなかったそうです。その他にもッズルームのスタッフ(おばちゃん)が、この周囲で亡くなった方の人数や倒壊した家の数などを教えてくれます。
とはいっても悲観的なことばかりではなく、この施設をつくった45歳の会社社長のことをうれしそうにいい、仕事を作ってくれたことを感謝していると明るく言っておりました。実際に松島自衛隊の航空祭のときはここの宿泊施設も満室になり、この日も5組総勢19名の方がバーベキューを楽しんでいたこと、色々な場所から人が遊びに来てくれること、そして皆さんに感謝しているといってくれます。

私が滞在している間だけでも30名(子供含む)ほどの方をみましたし、お風呂に入っていった人も数名おりました。

この場所でビジネスが成り立つのか。そういう悲観的なことではなくこの場所だから意味があるのかもしれません。もっと周知して認知度があがれば、地域のお祭りや修学旅行、地域の会社の社員研修などにも十分活用できる施設です。野蒜海水浴場が復活すれば夏休みシーズンは非常に穴場になるかもしれません。今後の発展を心から望んでおります。

私ができることなどはありませんが、せめて近場に行ったときには、食事をしてお風呂につかるなど、少しではありますがお金を使って応援したいと思います。



質屋の道具「ウォッチエキスパート2その2」

鴫原質店の弟さんです。

さて前回の質屋のアイテム紹介の続きです。
「ウォッチエキスパート2」が拾っている音についてです。

機械時計の内部から「チック タック チック タック」という音が聞こえますが、これが専門用語で言われる刻音というものです。これらの音を拾って時計内部の状況を調べる機械ですが、さて何の音を拾っているのか説明書を見てみましょう。

(以下丸写し)
【時計のビートノイズ】
時計の振動音は下記の3つのパルスにより成り立っています。

最初の音は、テンプの円弧部がフォーク(A)に触れたとき、発せられます。この振動は規則正しく、歩度・振り量を計算しグラフの作成に使われます。

 

2番目の音(B)は、カンギ車がアンクルに接触して発せられます。この音は不規則で、数値測定には使われません。

 

3番目の最も強い音はカンギ歯がツメ石(C)にあたった時の音です。この音は振り角の測定に使われます。

(ここまでが丸写し)

【以下主観です。】
時計の「チック タック」って、時計の内部で一番音が強い部分が聞こえるのですよね。
これって私の勝手なイメージでは
「アンクルの入り爪とカンギ車が当たる音」
「アンクル竿がドテピンに当たる音」
この2つが同時に起こるので「チック」となり、
「アンクルの出爪とカンギ車が当たる音」
「アンクル竿がドテピンに当たる音」
この2つが同時に起こるので「タック」となる。
(上記画像のBとC)

この音を拾ってデータを取ってると思っておりましたが上記の(A)って、アンクルの後部の二股の部分に添付円弧部に載っている振り石に当たる音を拾っているという事ですよね?(自信が無い…知識もない…)

しかも(B)の説明を見る限りでは「アンクルの入爪とカンギ車」の接触音は不規則とまで書いてあし、説明画像では「アンクル入爪がカンギ車に当たっているとき」は「ドテピンにアンクル竿が当たっていない」のであまり音が出ない可能性もありますね。私が勝手に想像していた「チク タク」理論は無知な妄想なのでしょうか?

「アンクルの出爪とカンギ車が当たる音」(C)は説明書を見る限りでは最も強い音と書いてあるので「チク タク」のどちらかであることは間違いなさそうですが、その対の音はもしかしたら振り石との衝突音だったのかもしれません。
(ここは一瞬の空想の域で適当に書いております! 突っ込み不要です)

 

でも確かにスピーカーで聞くと「チク タク」の音って最初のほうが大きいです。
そして「チク タク」の間にも何か聞こえるように思えます。その間がテンプの円弧部がフォーク(振り石とアンクルの衝突音?)なのでしょうか? そうすると「タク」はやはりアンクルとカンギ車の衝突音で間違いないのか?そうだと思うんですがあってますよね (^-^:)

 

ごちゃごちゃしてきましたが、私の勝手なイメージで刻音に当てはめるとこんな感じ。
「チク(C)  カチン(A) タク(B)」と3回1セットで音はしているが(A)の音を聞き分けるのは難しく耳に印象が残るのは(C)と(B)の音が連続しているように聞こえる。

現状答えを出せる資料も知識もありません。
私は質屋でございます。今度専門の時計技工士に聞いてみます。
もっと勉強が必要ですね。

 

とりあえずこのウォッチエキスパート2はこんな音を拾いながら時計の内部状況を計測しているそうですね。
今日はここまで。次回は説明書をもとにして、どの音で何を計っているか次回のブログにて。

 

本日も鴫原質店のブログをご覧頂きありがとうございます。
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